鎌倉市議会12月定例会会議録(1)
                                   令和4年(2022年)12月7日(水曜日)
〇出席議員 24名
 1番  千   一   議員
 2番  後 藤 吾 郎 議員
 3番  中 里 成 光 議員
 4番  くり林こうこう 議員
 5番  井 上 三華子 議員
 6番  武 野 裕 子 議員
 7番  岡 田 和 則 議員
 8番  出 田 正 道 議員
 9番  日 向 慎 吾 議員
 10番  児 玉 文 彦 議員
 11番  保 坂 令 子 議員
 12番  高 野 洋 一 議員
 13番  藤 本 あさこ 議員
 14番  久 坂 くにえ 議員
 15番  池 田   実 議員
 16番  納 所 輝 次 議員
 17番  くりはらえりこ 議員
 18番  吉 岡 和 江 議員
 20番  中 村 聡一郎 議員
 21番  前 川 綾 子 議員
 23番  竹 田 ゆかり 議員
 24番  松 中 健 治 議員
 25番  森   功 一 議員
 26番  長 嶋 竜 弘 議員

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〇欠席議員 2名
 19番  志 田 一 宏 議員
 22番  大 石 和 久 議員
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〇議会事務局出席者
 事務局長        服 部 計 利
 次長兼議事調査課長   茶 木 久美子
 議事調査担当担当係長  田 中 公 人
 書記          武 部 俊 造
 書記          喜 安 大 介
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〇説明のため出席した者
 番外 1 番  松 尾   崇  市長
 番外 2 番  比留間   彰  副市長
 番外 3 番  千 田 勝一郎  副市長
 番外 5 番  服 部 基 己  共生共創部長
 番外 7 番  内 海 正 彦  総務部長
 番外 8 番  永 野 英 樹  市民防災部長
 番外 9 番  藤 林 聖 治  こどもみらい部長
 番外 10 番  濱 本 正 行  健康福祉部長
 番外 12 番  林   浩 一  まちづくり計画部長
 番外 13 番  古 賀 久 貴  都市景観部長
 番外 14 番  森   明 彦  都市整備部長
 番外 15 番   木   守  消防長
 番外 16 番  岩 岡 寛 人  教育長
 番外 17 番  佐々木   聡  教育文化財部長
 番外 6 番           歴史まちづくり推進担当担当部長
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〇議事日程
               鎌倉市議会12月定例会議事日程(1)

                         令和4年(2022年)12月7日  午前9時30分開議

 1 諸般の報告
 2 会期について
 3 一般質問
 4 報告第17号   交通事故による市の義務に属する損害賠償の額の決定に係る┐
           専決処分の報告について                │
   報告第18号   金銭債権に係る訴えの提起に係る専決処分の報告について │市 長 提 出
   報告第19号   行政財産を使用する権利に関する処分についての審査請求に│
           対する裁決の報告について               ┘
 5 議案第44号   市道路線の廃止について                ┐同     上
   議案第45号   市道路線の認定について                ┘
 6 議案第46号   不動産の取得について                 ┐同     上
   議案第47号   不動産の取得について                 ┘
 7 議案第49号   市有地管理に起因する事故による市の義務に属する損害賠償 同     上
           の額の決定について
 8 議案第48号   指定管理者の指定について                同     上
 9 議案第50号   緑地管理に起因する事故による市の義務に属する損害賠償の 同     上
           額の決定について
 10 議案第52号   鎌倉市個人情報保護条例の全部を改正する条例の制定につい┐
           て                          │
   議案第53号   鎌倉市職員定数条例の一部を改正する条例の制定について │市 長 提 出
   議案第54号   地方公務員法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の│
           整備に関する条例の制定について            │
   議案第55号   鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定について   ┘
 11 議案第57号   鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について┐
   議案第58号   鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定│同     上
           について                       ┘
 12 議案第56号   地方税法第314条の7第1項第4号に掲げる寄附金を受け入  同     上
           れる特定非営利活動法人等を定める条例の一部を改正する条
           例の制定について
 13 議案第59号   鎌倉市特定土地利用における手続及び基準等に関する条例の 同     上
           一部を改正する条例の制定について
 14 議案第51号   鎌倉市役所の位置を定める条例の一部を改正する条例の制定 同     上
           について
 15 議案第60号   令和4年度鎌倉市一般会計補正予算(第8号)       同     上
 16 議案第61号   令和4年度鎌倉市下水道事業会計補正予算(第3号)    同     上

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〇本日の会議に付した事件
 1 諸般の報告
 2 会期について
 3 一般質問
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               鎌倉市議会12月定例会諸般の報告 (1)

                         令和4年(2022年)12月7日

1 12 月 7 日 市長から、次の議案の提出を受けた。
  報告第17号 交通事故による市の義務に属する損害賠償の額の決定に係る専決処分の
        報告について
  報告第18号 金銭債権に係る訴えの提起に係る専決処分の報告について
  報告第19号 行政財産を使用する権利に関する処分についての審査請求に対する裁決
        の報告について
  議案第44号 市道路線の廃止について
  議案第45号 市道路線の認定について
  議案第46号 不動産の取得について
  議案第47号 不動産の取得について
  議案第48号 指定管理者の指定について
  議案第49号 市有地管理に起因する事故による市の義務に属する損害賠償の額の決定
        について
  議案第50号 緑地管理に起因する事故による市の義務に属する損害賠償の額の決定に
        ついて
  議案第51号 鎌倉市役所の位置を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第52号 鎌倉市個人情報保護条例の全部を改正する条例の制定について
  議案第53号 鎌倉市職員定数条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第54号 地方公務員法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関す
        る条例の制定について
  議案第55号 鎌倉市市税条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第56号 地方税法第314条の7第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れる特定非
        営利活動法人等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第57号 鎌倉市子どもの家条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第58号 鎌倉市放課後子どもひろば条例の一部を改正する条例の制定について
  議案第59号 鎌倉市特定土地利用における手続及び基準等に関する条例の一部を改正
        する条例の制定について
  議案第60号 令和4年度鎌倉市一般会計補正予算(第8号)
  議案第61号 令和4年度鎌倉市下水道事業会計補正予算(第3号)
2 陳情10件を陳情一覧表のとおり受理し、陳情4件を付託一覧表のとおり各常任委員会
  に付託、陳情10件を配付一覧表のとおり全議員に配付した。
3 11 月 15 日 鎌倉市において、湘南地方市議会議長会議員研修会が開催され、後
          藤、中里、くり林、井上、武野、岡田、出田、日向、児玉、保坂、
          高野、藤本、久坂、池田、納所、くりはら、吉岡、中村、前川、大
          石、竹田、森の各議員が出席した。
  11 月 22 日 逗子市において、神奈川県Aブロック市議会事務局長会定例会が開
          催され、服部局長が出席した。
  11 月 24 日 横浜市において、令和4年度道路整備の促進を求める神奈川県大会
          が開催され、前川議長が出席した。
  11 月 24 日 姉妹都市萩市親善訪問が実施され、会議規則第144条第1項の規定
          により、中里、武野
    〜 25 日 保坂、久坂、納所、くりはら、志田、松中の各議員を派遣し、山本
          書記が随行した。
4 監査委員から、次の監査結果報告書の送付を受けた。
  11 月 18 日 令和4年度令和4年8月分例月出納検査結果報告書
    〃    令和4年9月分鎌倉市下水道事業会計例月出納検査結果報告書
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                令和4年(2022年)鎌倉市議会12月定例会
                     陳情一覧表 (1)

┌──────┬────────────────────────┬─────────────────────┐
│受理年月日 │件       名               │提   出   者            │
├──────┼─────┬──────────────────┼─────────────────────┤
│4.11.21  │陳情   │鎌倉市議会議員が旧統一教会と関係が │鎌倉市                  │
│      │第23号  │ないか調査を市議会が自ずから行うよ │新 谷 直 人              │
│      │     │う要望する陳情           │                     │
│      ├─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│      │陳情   │この13年間の松尾市政が市民本位であ │鎌倉市                  │
│      │第24号  │ったか市議会の調査を願う陳情    │新 谷 直 人              │
├──────┼─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│4.11.24  │陳情   │鎌倉市立山崎小学校トイレ改修につい │鎌倉市                  │
│      │第25号  │ての陳情              │山崎町内会                │
│      │     │                  │会長  井 久 雄 他12名       │
│      ├─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│      │陳情   │鎌倉市立山崎小学校トイレ改修につい │鎌倉市                  │
│      │第26号  │ての陳情              │鎌倉市立山崎小学校            │
│      │     │                  │PTA会長 三 浦 淑 恵 他1301名   │
├──────┼─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│4.11.25  │陳情   │地方自治法第4条に定めた位置条例改 │鎌倉市                  │
│      │第27号  │正にあたり鎌倉市意見公募手続条例に │岩 田   薫              │
│      │     │うたう意見公募手続を実施することを │                     │
│      │     │議会がはたらきかけるよう求める陳情 │                     │
├──────┼─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│4.11.28  │陳情   │地方自治法第4条に定めた位置条例改 │鎌倉市                  │
│      │第28号  │正にあたり鎌倉市意見公募手続条例に │沼 田 武 夫              │
│      │     │うたう意見公募手続を実施することを │                     │
│      │     │議会がはたらきかけるよう求める陳情 │                     │
│      ├─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│      │陳情   │地方自治法第4条に定めた位置条例改 │鎌倉市                  │
│      │第29号  │正にあたり鎌倉市意見公募手続条例に │沼 田 英 子              │
│      │     │うたう意見公募手続を実施することを │                     │
│      │     │議会がはたらきかけるよう求める陳情 │                     │
├──────┼─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│4.11.28  │陳情   │民主主義・立憲主義の基盤である思想 │鎌倉市                  │
│      │第30号  │・良心の自由、請願権等を守る為の陳 │永 見   浩              │
│      │     │情                 │                     │
├──────┼─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│4.11.29  │陳情   │鎌倉市新庁舎等整備基本計画の見直し │鎌倉市                  │
│      │第31号  │を求める陳情            │鎌倉の環境を愛する会           │
│      │     │                  │代表 山 本 昌 男           │
│      ├─────┼──────────────────┼─────────────────────┤
│      │陳情   │今議会で上程される地方自治法第4条 │鎌倉市                  │
│      │第32号  │に定めた位置条例改正提案の論議にあ │福 田 静 子              │
│      │     │たり、問題の多い移転計画をまず見直 │                     │
│      │     │してから審議することを求める陳情  │                     │
└──────┴─────┴──────────────────┴─────────────────────┘

                     付託一覧表 (1)

┌──────┬─────────┬─────────────────────────────────────┐
│付託年月日 │付 託 先    │件                   名                │
├──────┼─────────┼──────┬──────────────────────────────┤
│4.12.7  │教育福祉     │陳情    │鎌倉市立山崎小学校トイレ改修についての陳情         │
│      │常任委員会    │第25号   │                              │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │鎌倉市立山崎小学校トイレ改修についての陳情         │
│      │         │第26号   │                              │
│      ├─────────┼──────┼──────────────────────────────┤
│      │建設       │陳情    │鎌倉市新庁舎等整備基本計画の見直しを求める陳情       │
│      │常任委員会    │第31号   │                              │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │今議会で上程される地方自治法第4条に定めた位置条例改正提案の│
│      │         │第32号   │論議にあたり、問題の多い移転計画をまず見直してから審議するこ│
│      │         │      │とを求める陳情                       │
└──────┴─────────┴──────┴──────────────────────────────┘

                   配 付 一 覧 表 (1)

┌──────┬─────────┬─────────────────────────────────────┐
│配付年月日 │配 付 先    │件                   名                │
├──────┼─────────┼──────┬──────────────────────────────┤
│4.12.7  │全議員      │陳情    │安全・安心の医療・介護実現のため、人員増と処遇改善を求める陳│
│      │         │第19号   │情                             │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │介護保険制度の改善を求める陳情               │
│      │         │第20号   │                              │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │医療・介護・保育・福祉などの職場で働くすべての労働者の大幅賃│
│      │         │第21号   │上げを求める陳情                      │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │「最低賃金の改善と中小企業支援の拡充」についての陳情    │
│      │         │第22号   │                              │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │鎌倉市議会議員が旧統一教会と関係がないか調査を市議会が自ずか│
│      │         │第23号   │ら行うよう要望する陳情                   │
├──────┼─────────┼──────┼──────────────────────────────┤
│4.12.7  │全議員      │陳情    │この13年間の松尾市政が市民本位であったか市議会の調査を願う陳│
│      │         │第24号   │情                             │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │地方自治法第4条に定めた位置条例改正にあたり鎌倉市意見公募手│
│      │         │第27号   │続条例にうたう意見公募手続を実施することを議会がはたらきかけ│
│      │         │      │るよう求める陳情                      │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │地方自治法第4条に定めた位置条例改正にあたり鎌倉市意見公募手│
│      │         │第28号   │続条例にうたう意見公募手続を実施することを議会がはたらきかけ│
│      │         │      │るよう求める陳情                      │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │地方自治法第4条に定めた位置条例改正にあたり鎌倉市意見公募手│
│      │         │第29号   │続条例にうたう意見公募手続を実施することを議会がはたらきかけ│
│      │         │      │るよう求める陳情                      │
│      │         ├──────┼──────────────────────────────┤
│      │         │陳情    │民主主義・立憲主義の基盤である思想・良心の自由、請願権等を守│
│      │         │第30号   │る為の陳情                         │
└──────┴─────────┴──────┴──────────────────────────────┘

                     (出席議員  24名)
                     (9時30分  開議)
○議長(前川綾子議員)  定足数に達しましたので、議会は成立いたしました。
 これより令和4年12月鎌倉市議会定例会を開会いたします。
 本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。
 会議規則第142条の規定により、本日の会議録署名議員を指名いたします。20番 中村聡一郎議員、23番竹田ゆかり議員、24番 松中健治議員にお願いいたします。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
○議長(前川綾子議員)  日程第1「諸般の報告」を議題といたします。
 内容は配付いたしましたとおりでありますが、本日の会議に欠席の届出がありますので局長から報告させます。
○(服部計利 事務局長)  大石和久議員から所用のため欠席、志田一宏議員から病気のため欠席する旨の届出がそれぞれございましたので御報告いたします。
○議長(前川綾子議員)  ただいまの報告に御質疑ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
○議長(前川綾子議員)  日程第2「会期について」を議題といたします。
 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から12月26日までの20日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、会期は20日間と決定いたしました。
    --------------------------------- 〇 ---------------------------------- 〇 ----------------------------------
○議長(前川綾子議員)  日程第3「一般質問」を行います。
 質問の順序は、1番 大石和久議員、2番 井上三華子議員、3番 武野裕子議員、4番 後藤吾郎議員、5番 竹田ゆかり議員、6番 日向慎吾議員、7番 くりはらえりこ議員、8番 納所輝次議員、9番 藤本あさこ議員、10番 長嶋竜弘議員、11番 志田一宏議員、12番 保坂令子議員、13番 千一議員、14番 松中健治議員、15番 久坂くにえ議員、16番 高野洋一議員、17番 くり林こうこう議員、18番 森功一議員、19番 吉岡和江議員、20番 児玉文彦議員、21番 中里成光議員の以上の順序であります。
 ここで、議員、理事者側出席者の皆様に申し上げます。現在マスクを着用したままの発言を認めていることから、発言の際はマイクを近づけ、明瞭に御発言していただくようお願いいたします。
 ここで申し上げます。大石和久議員の質問の順序になっておりますが、本日の会議に欠席されていますので、会議規則第57条第2項の規定により、その効力は失ったものとなります。
 まず、井上三華子議員の発言を許可いたします。
○5番(井上三華子議員)  神奈川ネットワーク運動・鎌倉の井上三華子です。一般質問1番目ということでよろしくお願いいたします。
 初めに、インクルーシブ公園の整備における留意点について伺います。
 インクルーシブ公園とは、障害がある人もない人も年齢も関係なく、みんなが一緒に遊べる公園です。そのような公園を造ることに対して、多くの市民は喜ばしく思っており、異論はないかと思います。
 しかし、今年、2022年9月の「広報かまくら」で、鎌倉海浜公園由比ガ浜地区に整備するインクルーシブな遊具の設置についてのアンケート実施の告知があり、あまりにも急でびっくりしたとの声が上がりました。アンケートの期間が短かったことや、e−kanagawaの電子申請システム以外のやり方がなくできなかった。遊具ありきのアンケートであり、自由記述の欄にいろいろ書きたくても文字制限があり、書き切れなかった。「広報かまくら」以外での周知がなく全然知らなかったなどの不満の声を聞きました。
 鎌倉市のシンボルとして造る方向なのにもかかわらず、今まで利用してきた市民の意見も聴かずに進めていると市民の方は捉え、それは本当にインクルーシブなのかと疑問や不信感を感じています。その場所を利用してきた市民だからこそ、意見やアイデアがあると思います。
 私のところには、日差しを遮るものがなく、子供を長時間遊ばせられないので日よけスペースが欲しい。風が強いので風よけが欲しい。芝生の面積が多いほうが転んでも安心なので、たくさん残してほしい。今までのような大きなイベントも従来どおりできるのか不安などの声が寄せられています。
 市民の様々な意見を聴くという姿勢が不足しているのではないでしょうか。そこをどう考えているのか伺います。
○古賀久貴 都市景観部長  今回のインクルーシブ公園改修工事を計画するに当たりましては、利用者のニーズを把握するため、発達支援室に聞き取りを行いましたほか、令和4年9月には遊んでみたいと思う遊具について広く意見を聞き取るため、計画地や計画の内容を説明した上でアンケートを実施いたしました。
 これに加えまして、インターネットが利用しにくい小学生からの意見もより確実に聞き取るため、市内の各小学校には個別に遊具に関するアンケートを実施しているところです。また、既存のイベント関係団体につきましても個別に面談を行いますなど、説明や意見の聞き取りに努めましたところでございます。
 引き続き、施設整備の様々な段階におきまして周知に努めるとともに、問合せ等がございましたら丁寧に対応していきたいと、このように考えております。
○5番(井上三華子議員)  では、遊具のアンケートはどれくらい集まり、その結果をどう周知し、どう生かされるのかを伺います。
○古賀久貴 都市景観部長  アンケートの実施、周知につきましては市広報に掲載し、また、LINEなどのSNSで情報発信をしましたほか、公園内にも周知の案内を掲示しました。また、発達支援室、子育て支援センター、本市PTA連合などにも協力を依頼しましたところ、計243件の回答を頂いたところです。
 これら頂いたアンケートの結果につきましては、遊具選定の参考にしたいと考えていますほか、今回、自由記述の欄を設けましたけれども、そこには同伴者の快適性の向上に関する意見など、公園の利用に関連した幅広い意見を頂いておりますことから、これら公園施設の整備等に関する貴重な御意見として受け止め、今後の施設運営の参考としてまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  利用してきた市民の意見は、インクルーシブな視点も多く、反映できることも多いと思いますので、ぜひ検討をよろしくお願いいたします。
 今年の12月「広報かまくら」にインクルーシブ公園のお知らせの記事が載りましたが、既に決まっている内容についての情報が盛り込まれておらず、特に、今後の事業スケジュールが分からないとの声が上がっています。
 市民に対して丁寧な説明をしていただきたいですが、いかがでしょうか。
○古賀久貴 都市景観部長  当該インクルーシブ公園の改修工事につきましては、令和5年度中の工事の完成及び利用開始を目指し、事業を進めているところでございます。
 広報12月号では、令和5年度の利用開始に向けまして、鎌倉海浜公園由比ガ浜地区に、誰もが楽しめる遊具を導入した「みんなで遊べる公園」を準備していること、また、設置の意義や思いを紹介したところでございます。工事の時期などにつきましては、決まり次第、広報ですとかSNSを利用しまして迅速にお知らせしてまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  市長の公約の実現のために、市のシンボル的な公園を造ることを急ぎ、市民の多様な意見に丁寧に耳を傾けることが置き去りになっていないのかと思っていますが、今の進捗を伺いたいです。
○古賀久貴 都市景観部長  これまで頂きました御意見など、御要望を踏まえまして、図面作成などの具体の設計に取り組んでいるところでございまして、現在、工事の契約の締結を目指しまして事業者選定に向けた準備を進めているところでございます。
○5番(井上三華子議員)  次に、遊具は障害のある子供が遊べるユニバーサルデザインであることが必要とされると思いますが、それも踏まえて伺います。
 2050年には、海にあるプラスチックの重さが魚の重さを超えると言われています。SDGs未来都市である鎌倉市として、また、かまくらプラごみゼロ宣言を行っている鎌倉市では、遊具に係る経費が高くなったとしても、藤沢市と同じようなものではなく、鎌倉らしいプラスチックではない環境に配慮した木製の遊具を採用すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○古賀久貴 都市景観部長  木製の遊具につきましては、環境に優しいといった利点がございます一方で、耐久性ですとか特注品特有の修繕の難しさなどの課題がございます。
 今回の事業につきましては、それらの課題に加えまして、現在のところ、インクルーシブの考え方に対応した遊具が限定的であるという状況がございますところから、現状では木製遊具の採用は難しいと考えているところでございます。
 しかしながら、環境面も含めましてSDGs未来都市の実現を目指す本市の施策に即しました施設の導入を追求してまいりたいと、そのように考えておるところでございます。
○5番(井上三華子議員)  環境に配慮して、部分的にもなるべくプラスチックは使わずに、そして障害の有無を問わず、あらゆる子供が共に遊べる場所であり、また親を含む地域の様々な方たちが見守り、支え合えるような鎌倉市民に愛されるインクルーシブ公園となるよう努めてほしいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 次に、よりよい学校給食について伺います。
 以前にも議会で取り上げていますが、一向に改善されないマスク、黙食、石けんによる手洗いについて再度質問したいと思います。なぜなら、子供たちの実情はどんどん悪い方向へ向かっているということを重く受け止め、一刻も早く何らかの対策をしてほしいと考えるからです。
 令和3年度は不登校が24万4940人と過去最高となっております。そして、その要因の1位は気力をなくしたということです。その意味についてですが、気力をなくしたというのは、何かがあって無気力になっている結果の現象であり、子供たちの本音や問題の本質は分からないままであるということでとても心配です。要するに、実存的な満足感が感じられないということだと思います。
 また、小中高生の自殺者数は473人です。国立成育医療研究センターの調査によると、小学校4年生から6年生15%、中学生24%、高校生30%に中等度以上の鬱症状があるということです。毎年苦しむ子供が増えているということは、子供を守るための過剰な対策が、結果、子供を守れていない原因の一つではないかと考えざるを得ません。
 子供への黙食についてどう思うかのアンケートが毎日新聞に掲載されていましたが、「給食はお話ししながら食べたいですか」との質問には、「したい」が90%でした。また、自由欄には「大人はマスクなしで楽しくランチしているのに、何で子供はこんな思いをしなきゃいけないんですか」「給食のときにお友達としゃべったら給食を取り上げられました。ひどい」「お友達とおいしく食べたいです。今は楽しくないし、おいしくないです」、そして「アクリル板を立てて壁に囲まれて食べるのが嫌です」という意見が寄せられています。
 つい数日前に、葉山町の子供たち9人が町長と教育長に会って直接陳情を行い、黙食の見直しやマスクのルールの緩和などを求めたのは御存じでしょうか。
 教育長にはこのような子供たちのリアルな声が届いているのか。また、鎌倉市でも同じ思いの子供たちが多いと思いますが、子供たちへどう応えるのかを伺います。
○岩岡寛人 教育長  子供たちの声は届いております。マスクの着用、また給食の時間に会話を控えることなど、新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校生活上の様々な制約を負担に感じまして、この制約のない、以前のような学校生活に戻りたいという願いを持っている子供たちが多くいるということは承知をしております。
 この制約のない、にぎやかな学校生活を早く取り戻したいという願いはですね、私も子供たちと同じように持っているところでございますけれども、子供たちが密接に関わり合いながら学校生活を送っていくという学校の特性上、制約のない学校生活に戻ってしまうと感染が一気に広がっていくリスクが高いということや、また、新型コロナウイルス自体の重症化の割合が低くても、感染者の数が非常に多いといったことや、また、後遺症等も社会課題になっている現状も踏まえますと、豊かな学校生活と感染拡大防止策の両立を図っていく必要があると考えております。
 今回、政府の基本的対処方針の見直しも踏まえまして、学校給食における会話の取扱いの緩和やマスクをつけられない、また、外せない子供の差別、偏見、いじめにつながらないような配慮について改めて対応を行ったところでありますけれども、今後とも政府の対処方針等の変更の機会を捉えて、可能な限り子供たちが楽しい学校生活を送るよう努力をしたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  教育長は昼間、楽しく外でランチをしたりしていると思いますが、その間、子供たちは黙食です。楽しくないと言っています。大人の私たちは、この理不尽さが子供の無気力を生んでいるのではないかと、よく考えなければいけないと思います。
 そして、鎌倉市でも不登校287人、いじめ333件、暴力行為77件と全国と同様、増加傾向にあります。マスクをずっとつけていることの弊害もあると思います。マスクをして目だけしか見えない友達関係がどんなに不安かという、子供の気持ちに寄り添うことが大切なのではないでしょうか。うちの子の場合は、登校時から学童まで、おおよそ12時間近く同じマスクをつけています。ドロドロのぐちゃぐちゃで、これが本当に効果があるのか疑問です。衛生的にも何時間かごとにマスクを替えたほうがいいのではないか。外したりつけたりして落とした場合は、新しいものに変えるべきではないのか。取ったらどこにしまうのか決めたほうがいいのではないか。毎日何枚も用意するのは経済的にも負担があるから学校側が支給してほしいなど、いろいろ思うところです。
 また、マスクをしない子がいじめを受け、そのことで不登校にまでなっている。そして、この2年半ずっと一番後ろの窓側の席と決められている子がいるとの話も聞いていますが、これらは人権問題につながる大きなことだと思います。差別や圧力が生じている中で、なぜつけているのか、誰のためにつけているのか明確な答えや細かい指導が何もないという理不尽さが、これも思考停止の無気力につながっているのではないかと思っています。
 ふだんの学校生活のマスクの取扱いについて、考え方及び子供たちが笑顔で楽しく給食の時間を過ごせるような配慮について議論はされてきたのか伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  マスクにつきましては、基本的な感染症対策の一つといたしまして、身体的距離が確保できない場面での着用をお願いしているところでございます。熱中症等の健康被害が発生するリスクも考慮し、登下校時や運動時にはマスクを積極的に外すよう指導も行ってきたところでございます。
 しかしながら、様々な事情からマスクをつけられない児童・生徒や、逆にマスクを外したくないと考えるお子さんもいらっしゃることから、マスクの着用の有無が差別、偏見、いじめなどにつながることのないよう取組をさせていただいているところでございます。
 給食の時間におきましては、これまで給食等の食事の場面では神奈川県の指針等に基づきまして、席を向かい合わせにしない工夫をしつつ、飛沫を飛ばさないように会話を控えるよう指導してきたところでございます。
 今般、現在流行中の株の特性等を踏まえた新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針の変更を受けまして、鎌倉市といたしましても学校継続ガイドラインを変更いたしまして、12月6日、昨日学校に通知するとともに、保護者宛てのお知らせも速やかに発出する予定としております。
○5番(井上三華子議員)  政府はこれまで新型コロナ対策の基本的対処方針で、飲食はなるべく少人数で黙食を基本とすると明記していましたが、11月25日にこの記述が削除されたことを受けて、文部科学省は29日に給食のときの過ごし方などについての通知を全国の教育委員会に出し、文部科学省は必ずしも黙食を求めていないとしています。
 また、福岡市では既に6月から黙食の見直しをしていて、その後の感染状況に変化はなかったとしています。名古屋市でも11月からガイドラインの改定がなされ、大声でなければ話していいということになりました。ニュースで見ましたが、名古屋市の給食の様子を見れば一目瞭然で子供たちの楽しそうな様子が伝わってきます。
 給食が楽しい時間となることで、子供たちの本来の姿を取り戻せるのではないでしょうか。鎌倉市も早急に改定すべきだと強くお願いしたいです。
 この通知を受けて、鎌倉市では給食の黙食指導についてどのように対応するのか伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  ただいま御指摘いただきましたようにですね、鎌倉市の教育委員会といたしましても今般、現在流行中の株の特性等を踏まえた基本的対処方針の変更を受けまして、学校継続ガイドラインを変更し、ただいま答弁申し上げましたとおり、昨日学校に通知するとともに保護者へのお知らせを発出させていただいたところでございます。
 具体的にはですね、食事中は常時適切な換気と席の工夫を行いつつ、食事に当たっては飛沫を飛ばさないよう、大声での会話を控えるよう指導するというような内容に変更させていただいたところでございます。
○5番(井上三華子議員)  子供たちにも分かるように、対立と分断がないような訴えかけをちゃんとしてほしいと思います。
 次に、中学校で試食会が再開し、よかったとの声を保護者から聞いています。また、アンケートや給食の紹介を教育委員会が開設したnoteで取り上げることは、とてもよいと思っています。
 しかし、このnoteが多くの保護者に周知されるようにすることや、教育委員会からの一方的な発信でなく、親が給食について実際に知ることや意見や質問ができることが大切だと思いますが、今後、小学校でも試食会やアンケートを再開していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  令和元年度までは全ての小学校で新入生の保護者を対象といたしました試食会を開催してきたところでございますけれども、御指摘のようにですね、コロナ禍以降につきましては、感染拡大防止の観点から開催を見合わせている状況でございます。
 なお、令和5年度からの試食会再開につきましては、今後の新型コロナウイルスの感染状況を見極めた上で可否を判断することになりますけれども、可能な限り再開できる方向で検討してまいりたいと考えております。試食会の開催を見合わせる場合であってもですね、会食を伴わない形式で各校の給食時間の様子や献立作成、調理作業などを保護者にお知らせする機会を設けたり、資料を配布したりといった手法によりまして学校給食に関する情報を提供し、その中でですね、保護者の御意見を聴くことができるよう準備を進めてまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  今後、そのような場が難しかったとしても再開しないのではなく、何らかの違うやり方を模索して開催してもらいたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 次に、アレルギーの子供を持つ保護者はコロナ禍でますます孤立し、我が子を守るために悩んでいます。牛乳や小麦が子供の体に合わないため除去したいと思っていても、学校の対応によっては親も苦しみ、毎日みんなと違うものを食べるということは、周りの理解がなければ子供の不登校にもつながりかねない繊細な問題です。
 横浜国大附属鎌倉小学校では、子供たちに規格外という野菜を通して、規格外も規格内もなく、全て同じ命として扱われていくような指導や、固定種、在来種の大切さについても取り上げていて、理想の食育だと思います。また、アレルギー対応として、可能な限り児童全員が同じものを食べられるユニバーサルな献立として、調理には特定原材料7品目、小麦、卵、牛乳、そば、落花生、カニ、エビの中の6品目を不使用にして、米粉やココナッツオイル、豆乳などに変えています。
 そういった悩む親たちへのきめ細やかな対応や、親たちの情報共有の場や、栄養教諭同士の情報共有など必要だと思いますが、鎌倉市の小学校としてもアレルギーを持つ子供たちにできることはないのか伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  学校給食においてですね、児童が同じ献立の給食を食べることは理想でございまして、本市におきましても揚げ物の衣を小麦粉から片栗粉や上新粉に変更したり、マカロニを米粉で製造されたものに変更するといった献立作成上の工夫を行いながら、1人だけ弁当持参とならないよう配慮を行っている事例もございます。
 また、低アレルゲン化対応といたしまして、乳・卵アレルギーに配慮し、バターやマヨネーズを抜いた新たなレシピを立案するといった取組なども進めているところでございます。牛乳や小麦のように使用量が多く、使用頻度も高い、アレルギー原因食品を常に他の食品に置き換えて給食を提供することは、栄養価や費用的な面で難しい状況もございますけれども、使用量の少ない献立時に取り入れる機会を増やすことができないか研究を進めてまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  ぜひお願いします。ありがとうございます。
 アレルギー対応として、手洗いに固形石けんを置くことも必要です。今まで鎌倉市の学校ではずっと環境にも、肌の弱い子供の手にも優しい固形石けんを使用してきました。コロナ禍により、保護者の要望で合成石けんに変えられている学校もあるとのことですが、固形石けんの泡の界面活性作用はウイルスを不活化させるために、合成石けんに変える必要は全くありません。環境にもアレルギーの子にも負荷の少ない固形石けんは必ず各学校に置いてください。どうぞよろしくお願いします。
 次に、学校給食を無償で、可能な限り安全な有機食材にしていくことが理想だと思いますが、有機農法に転換して商品として売れるのには3年かかるとされていて、有機食材の調達にはまだまだ課題は多く、長い道のりです。アメリカ、EUは、自国の自給率の達成、食の安全の実現、環境保全のために、農業は市場競争の原理に任せるのではなく、国民の命をつなぐ大切な食糧生産だと位置づけています。ウクライナ情勢による物価高騰で農薬や化学肥料が2倍、3倍になっている今、有機農業に転換すれば農薬も化学肥料も要らないので農業再生のチャンスであると期待しています。
 よりよい給食の実現を目指して、オーガニック食材や地場産物の使用について鎌倉市の現状をお伺いします。
○佐々木 聡 教育文化財部長  地産地消につきましては、食育を推進する上で重要な視点であると認識をしておりまして、今年度はこれまでに鎌倉産ワカメとカマスといった海産物のほか、コマツナ、キャベツ、インゲン、サツマイモ、トウガンなどの市内産の野菜も使用しているところでございます。
 オーガニック食材につきましては、鎌倉市の学校給食で初めて有機農業の日である12月8日と翌9日に、小学校3校では有機ニンジン、大根、コマツナを使用した給食を実施いたします。また、中学校ではニンジン、大根のオーガニック食材のほか、低農薬で生産された特別栽培米、昔ながらの伝統的な方法で製造されたみそ、また高野豆腐、ワカメなどの使用を通じて、環境負荷への配慮がなされた食品への理解を深める契機としたいと考えております。
 特にオーガニック食材につきましては、調達先や調達量が限られておりまして、早期に使用頻度を増やすことは難しいのですが、情報収集にこれまでどおり努めながら、さらなる安全安心な給食の実現に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  すばらしい一歩だと、とてもうれしく思います。このような取組が少しずつ広がっていくことを期待しています。子供たちにもそういうことを説明していってほしいなと思っています。
 しかし、鎌倉市で有機給食を進めていくことや鎌倉市内で生産されたオーガニック食材を給食で使用するには、様々な課題があるということは承知しています。また、昨今の世界的な食料生産体制がもう長くは続かず、輸入には頼れない時代が明らかになってきています。海外の生産に依存しない、地域での食の生産に依拠する大きな食のシステムの再構築が喫緊の課題です。
 地域での食料自給率を上げ、日本全体の自給率を上げていくことを一つの目的として、農家、食品に関わる全ての人を守り、環境を守り、健康を守り、うまく連携して地域で何が必要かを話し合い、解決していく食料政策協議会をつくり、ローカルな食のシステムに転換していくローカルフードの条例をつくる動きが全国であります。それぞれの地域の事情に応じた内容の条例の制定も見据えた協議体をつくっていくことも必要かと思いますが、まずは、市内産の野菜を給食で使用する機会を増やしてほしいと考えますが、いかがでしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  市内の一部の学校では地産地消を進める一環といたしまして、近隣の地元農家さんから旬の野菜を購入するなど、取組を行っている学校もございます。全校における安定的かつ継続的な地場産物の使用につきましては、生産量や品質、流通経路の開拓などの課題がありますが、庁内関係課とも連携を図りながら、優先的に地場産物を提供してもらえるよう取組を進めたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  まずは地域の農家さんを応援することが大切だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 また、10月26日に全国オーガニック給食フォーラムが開催されました。1,200人収容の会場は満席で、全国61か所のサテライト会場と個人のオンライン参加も含めて約4,000人が参加し、JA関係者、有機農業団体だけでなく、全国から23人の首長と与野党の国会議員が10人以上、農林水産省や文部科学省職員も参加するという大きなフォーラムでした。
 鎌倉市でも市長ほか、教育委員会もオンラインで参加し、農水課にも資料を渡して共有したと後から市長に伺いました。松尾市長が参加していたということで、市民からの反響の声が多くあります。市長も勉強されているということで、大きな期待を寄せているのだと思います。
 本市におけるオーガニック給食の今後の取組について、市長の意見をお伺いいたします。
○松尾 崇 市長  オーガニック給食の導入につきましては、子供たちの健康増進を目指していくこと、また食を通じて子供たちが環境や社会に対する思いを深めていくこと、生産者とのその意義を共有することなどによって、子供たちが持続可能な社会の担い手として成長する契機ともなりまして、また自分の体や健康についても学ぶきっかけとなるということなどが期待できると思っています。
 今後もできる限り、給食食材にオーガニック農作物を取り入れることができるように、教育委員会と連携して取り組んでいくということ、また、生産者の方の連携ということも大変重要だと考えておりますので、そうした意思疎通というところもしっかりと取ってまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  ぜひよろしくお願いします。
 最後に、これも以前に取り上げましたが、今後ゲノム編集が給食で知らないうちに使用されることがあってはいけないと懸念しています。今年からゲノム編集のトマトの苗を無料配布することに対しても懸念の声があります。サナテックシード株式会社に直接問合せをしたところ、同社から積極的に各地の教育機関に苗の提供を申し出る計画はなく、事前の確認もなく送りつけることはないとの回答を得ました。
 しかし、苗の無料配布の情報を聞いた保護者たちの中には心配されている方もいらっしゃいますので、鎌倉市からは希望しないということをこの場で強くお願いして、次の質問に移ります。
 ICT教育を進めるに当たって重要な視点について伺います。
 1人1台のタブレットが学校のお墨つきで自由に使えることになることで、今まで慎重であった家庭でも認めざるを得なくなり、子供たちは依存度が増し、食事中も入浴中も手放さずに困っているとの親の声は多いと感じています。実際にタブレットを自宅に持ち帰らせないようにしたいと要望しているとの声も聞いています。
 子供たちは今や膨大な情報に囲まれており、自分の意見や思考を同じくする情報だけを入手しがちになってしまうネットコミュニケーション構造の中で、一方ではグローバル化により、実世界では様々な意見や思考を持つ人たちとの共生が求められており、このような能力はタブレットを与えるだけでは身につくものではなく、そこに計画性を持った教育の役割が必要だと考えられています。子供はタブレットやスマホに興味を示し、息抜きにサイトやユーチューブを見続けるということへの心配が、特にコロナ禍の自粛以降、急速に進み、このまま行くとますますデジタル教育の格差は拡大していく懸念があります。
 また、デジタル化で可能となった全ての教育データを上手に使うことで学習効果を向上させたり、個人の学びの学歴が一望できるようなデータベースの構築も始まりつつあるとのことですが、この大量の個人データをどのように扱い、管理するのかなど倫理的な問題があります。そこについてのガイドラインの必要性があると危惧をしていますが、見解を伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  鎌倉市教育委員会では、教育情報セキュリティーポリシー及びその実施手順を定め、各教員に周知いたしており、また、各学校において事故・不祥事防止会議等を通して、適切な個人情報の取扱いやICT機器に係るセキュリティーについての注意喚起を行っているところでございます。
 また、iPadの貸与に当たりましては、学習目的以外で使用しないことや他人の権利を侵害しないことなどについても、保護者及び児童・生徒からの同意書も頂いているところでございます。
 技術の進歩が急速である現代社会におきまして、将来、児童・生徒が新しい技術に直面した際、自ら判断し、正しい選択をする力が必要になってきます。このことから、制限やルール化をするだけではなくて、児童・生徒がICT機器の使い方を自ら考え、正しい使い方ができるようデジタル・シティズンシップ教育を行っていくことは大変重要であると認識しております。
 令和4年7月にはLINEみらい財団と連携いたしまして、小学校高学年向けに情報モラル教材「GIGAワークブックかまくら」を作成し、市立学校で活用を開始したところでございます。本冊子では、保護者向けに家庭でルールを設定するときの工夫などのアイデアを掲載するとともに、家庭で参考になる情報も記されております。今後、低学年版及び中学校版の「GIGAワークブックかまくら」を作成し、活用を促していきたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  次に、子供たちが今、SNSでのいじめやトラブルが蔓延し、過剰な依存が潜在的な問題を含んでおり、その依存性や体への影響を心配する親も多いです。Appleのスティーブ・ジョブズは、自分の10代の子供にはiPadを使っていい時間帯を厳しく制限していたという話は有名です。依存性が高いという危険性を的確に見抜いていたと言えます。
 学校や先生でも進め方が違っていて混乱しているとの声があります。保護者同様、タブレットの使用に慎重な先生もいると思いますが、今後どうやって進めていくのか、一部の先生に負担がかかっているのではないか伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  1人1台端末が導入されまして、各学校で一部担当者や時期によっては教職員に負担がかかっている現状は認識しているところでございます。
 昨年度、校務分掌の改変を通し、担当者のみにかかる負担軽減を図り、校内での研修を推進する仕組みを整えた市内の学校の取組を全校に紹介させていただいたところでございます。
 今後、GIGAスクールサポーターの活用促進を行っていくほか、毎年、定期的に生じる年度更新等の作業については事業者への外部委託も含めて検討し、負担軽減に努めてまいりたいと考えております。
 また、使い方の差につきましては、今年度もGIGAスクール推進校において職員全員で取り組めるICTの利活用を目指し、実践を積み重ねてきているところでございまして、その成果を今後市内の各学校に還元していくとともに、教育委員会といたしましてもICTに係る研修や担当者会を充実させ、ICTに係る格差を縮減する取組を行ってきたところでございます。
 しかしながら、ICTの利活用には校内、学校間で依然として差があるのは現状でありますので、継続的にこういった取組を進めてまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  先生だけでなく十分な知識を持った専門スタッフの指導というのも必要だと思います。デジタル依存に陥らないために、デジタルデトックスとのバランスは必要であり、そのためには教師のICT研修はもちろん、教師自らデジタルリテラシーを常に高めていくような努力や積極的に情報交換をして社会ネットワークを構築、利用する能力を高めなくてはならないということになると思いますが、ただでさえハードな社会で子供たちに寄り添う必要が今とてもある中で、その負担は計り知れないので慎重に進めていただきたいと思います。
 次に、1人1台貸与されているタブレットは国の10割負担で導入されましたが、端末の更新時期を迎えた際にはどうなるのでしょうか。各家庭の負担で購入するべきではないと思っていますが、仮にそうなった場合の管理は各家庭で決めるのか、見通し及び方針を伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  現在、各児童・生徒に貸与しておりますiPadはリース契約により調達を行っておりまして、現在のリース契約後の1人1台端末につきましては、本市としてどのようにしていくかはこれからの課題だと認識しております。
 現在のように市で一括調達する方式や、端末の使用のみ市で固めて保護者に購入して持参していただく方式、または各自仕様の異なる好きな端末を持ち寄って活用する、いわゆるBYOD方式など様々な方法が考えられますけれども、GIGAスクール端末の更新に係る国の政策状況も見極めながら慎重に検討してまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  次に、小学校低学年から日常的にタブレットを使うことの体への影響については、子供たちに年に1回や2回、定期的にアンケート調査を行って把握していく必要があります。視力の低下や姿勢の悪化を予防する必要も含めて、子供たちの心身の様々な健康状態を調査していただきたいと思います。不調の子供が増えたとしても、タブレットの使用との関係性は分からないと言うかもしれませんが、子供たちを取り巻く環境が急速に変わったということは確かなので、不調を訴える子供の様子を見ていくことはとても必要であると思います。
 今までも、神奈川ネットは何回も健康調査を実施してほしいとお願いをしていますが、どうなっているのか伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  タブレットの長時間利用に伴う肩こりや目の疲れを防ぐ方法といたしましては、タブレットを近くで見ない、一定時間見た後は目を離して休憩するなどの工夫が考えられ、この点につきましては、先ほど御紹介いたしました「GIGAワークブックかまくら」においても、タブレット端末使用時の姿勢や使用時間の留意点などを取り上げているところでございます。
 タブレットの長時間利用の子供たちへの視力などの健康面への影響につきましては、教育委員会としても注視しておりまして、iPadを連続して何分以上使用すると疲れるのか、疲れを感じる部位はどこなのかなど、iPadの学習使用に関する健康調査を実施し、その結果を参考に健康面に配慮しながら、児童・生徒に過度な負担をかけることのない学習に向け取り組んでいるところでございます。
 こうした調査につきましては、今後も継続して実施していく予定でございます。
○5番(井上三華子議員)  デジタルライフが与える影響については研究が追いついていないと言われています。だからこそ、子供の使用については慎重になるべきで、この調査はとても有意義であると思っています。ぜひ、毎年ごとに集中力の低下や不安な症状があるかなども併せて、定期的に、そして中・長期的に調べてほしいと思います。
 次に、ICT教育における学習能力の変化のメリットとデメリット、そしてその対策についても伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  ICT活用と学習能力の因果関係を示す客観的な数値は把握しておりませんけれども、令和3年度に実施された全国学力・学習状況調査の全国の分析結果においては、授業におけるICT機器の活用頻度と児童・生徒の学力については正の相関が見られているところでございます。テストで得られる学力だけではなくて、ICT機器を活用した新しい学び方の広がりについては、教育委員会といたしましても一定の効果を感じているところでございまして、iPadを用いて子供たちが主体的に自分の興味関心に応じて探求を深めたり、グループでプレゼンテーションを作成し、協働的に学びを進めたりするなど、これまでにない新しい学びの機会が生まれているところでございます。このことは、これからの社会で求められる他者と協働し、主体的に学びを深めていく力の育成に寄与するものと考えております。
 一方で、長時間継続して端末を使用することにより、健康面での心配や情報モラル教育のさらなる推進も必要であると認識しており、今後とも子供たちの実態を見ながら、必要に応じて対策を検討してまいりたいと考えております。
○5番(井上三華子議員)  ITでは前頭前野が働かないため、情報処理や思考の停止が見られるとも言われています。OECD、経済協力開発機構では、コンピューターは情報や知識の獲得や浅い理解には有効だが、その知識の情報を活用する深い思考や探求的な学びにはつながらないと解釈すると言っています。
 令和4年度の鎌倉市の全国学力・学習状況調査の結果を見ると、文字が書けていないことや記述式が弱いということが課題となっていました。まさに懸念する点であると思いますので、筆記具を使うことなどとのバランスのよい活用が求められます。
 次に、大人でも依存度が高いのに、18歳未満のまだ未熟な子供がいじめや犯罪に巻き込まれないかと親は心配ですが、周りの影響も大きく制限が難しくなっています。クラスによって、学校によって使い方にばらつきがあり、保護者もいろいろな考えがある中で、子供たちを守るために情報リテラシーについて学ぶような学校と親とのコミュニケーションが今後ますます重要になってくると考えますが、いかがでしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  ICTの利活用に関する保護者とのコミュニケーションにつきましては、ICT教育を学校と家庭が連携して進めていく上でも大変重要であると認識しております。
 ICT教育を進めていくに当たって、児童・生徒が情報リテラシーを学ぶ際に保護者にも積極的に参加していただく機会をつくるとともに、各家庭が直面している課題や児童・生徒、学校の抱える課題について共通認識を持てるよう、懇談会などの機会を利用し、話し合う場面をつくっていく必要があると思っております。
 教育委員会といたしましても、学校でICTを活用していく目的やビジョンについて、児童・生徒、学校、保護者に丁寧に周知し、同じ方向を向いてですね、ICT教育を進めていくことができるよう努めてまいりたいと思っております。
○5番(井上三華子議員)  私たちはこれからデジタルな道具を賢く使わなければならないし、デメリットもあるということを理解するということ、睡眠を優先し、体をよく動かし、社会的な関係をつくることもとても大切だと思います。
 そして、急増する若者の心の不調を予防できるような対策も必要だと思いますので、これについても議論を深めていただけますよう、よろしくお願いします。
 以上で質問を終わります。
○議長(前川綾子議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                    (10時15分  休憩)
                    (10時30分  再開)
○議長(前川綾子議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。次に、武野裕子議員の発言を許可いたします。
○6番(武野裕子議員)  日本共産党の武野裕子です。コロナ禍で1時間という短い時間ですので、早速質問に入りたいと思います。
 コロナ禍において、新自由主義の弊害が次々と顕在化いたしました。ヤングケアラーの存在が明るみに出るとか、望まぬ妊娠、DVや児童虐待、介護疲れで親や配偶者に手をかけてしまったりなど、悲惨な事件が起きたり、経済問題でも中小零細企業などは消費税の10%に追い打ちをかけるようにコロナで売上げが減り、さらに来年はインボイスが襲うということになります。給料は減るのに物価高など、政治の責任がいよいよ明らかとなりました。子供の貧困は6人に1人、独り親家庭の貧困率は48.1%で、OECD加盟国では日本が一番高い割合だと言われています。子供食堂は全国で6,000か所を超えました。貧困家庭や学生の食料支援も盛んに行われるようになりました。
 今年の5月、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が公布されました。
 2024年から施行されますが、これはどのような法律でしょうか。また、市ではこの法律に対してどのように取り組んでいくんでしょうか。
○服部基己 共生共創部長  困難な問題を抱える女性への支援に関する法律は、困難な問題を抱える女性の福祉の増進を図るため必要な施策を推進することを目的に、令和6年4月1日を施行期日として令和4年5月25日に公布されたものと認識してございます。
 この法律では、自分自身では解決が困難な問題を抱える女性に対し、多様な支援を包括的に提供する体制を整備すること、関係機関及び民間団体との協働による切れ目のない支援を行うこと、また、市町村においては女性相談支援員を置くよう努めることなどが示されております。
 本市では、既に女性のための相談窓口を設置し、女性相談員が関係機関等と連携しながら多様な支援を提供できるよう取り組んでいるところでございますが、今後は県において定めることとなっております都道府県基本計画の策定を待って、必要となる体制などを検討していきたいと考えております。
○6番(武野裕子議員)  先日、インクル相談室鎌倉へ取材しました。今日のコロナ禍が一時的な災害の域を超えて、人生設計そのものを変えざるを得ない人を生み出していることを浮き彫りにしたと分析しています。
 神奈川県から受託しているかながわ女性相談室に寄せられた相談は、単身者や親族がいない女性よりも夫やパートナー、家族や親族がいる女性からの相談が多く、家族の中で孤立し、不安を抱えていてコロナという状況下で一層深刻化してきたと言えます。
 2019年10月から行っている鎌倉市の受託事業、鎌倉市家計改善支援事業では、事業の登録者は60歳以上が多く、老齢年金受給者のうち半数の人は年金だけでは生活ができず、仕事をしながらとか生活保護を利用しながら生活していると報告されています。ほかの機関との電話照会、協議件数は2020年度の211件から2021年度では489件で倍増。これは高齢者に限らず、各支援機関と連携しての支援件数が増加しているということです。
 生活困窮、生活支援の窓口に来られた方にどんな特徴がありますでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  本市における生活困窮の相談窓口でございますインクル相談室鎌倉にはですね、仕事を失ったために収入がない、家賃が払えない、病気や家族関係、借金など様々な課題を抱えた方からの御相談がございまして、それらの課題が複合的に絡み合っていることが多いということが特徴だと捉えております。
 相談に来られる方は性別を問わずに10代から高齢者まで年代も幅広く、内容といたしましては生活費や収入に関する相談が多くございます。次がですね、家賃やローンなどの住まいについての相談となっていると。こういう状況でございます。
○6番(武野裕子議員)  今、複合的とありました。私はね、数だとかどれだけの分量だとかってあるかもしれないけれども、特にね、居住確保給付金を受給した方々の後が気になるんです。食事や衣服はボランティアや周りの人が、そういう方たちの支援で何とかなっても、住む場所はそう簡単ではないんですよね。私がこれまで受けてきた生活相談の中でも、この住まいの確保というのは本当に困難でした。家がないと仕事に就けない、仕事がなければ住まいも借りられないという堂々巡りの関係にあるんですよ。仕事がなくても、まず住まいを確保することが必要だと思って、先日あるZoom会議に参加しました。
 会議の表題は、多様化する不安定居住、支援の現場から見える不安定居住の実態というものでした。会議に参加された団体は、皆さん相談に来られた方たちの自立も含めて寄り添い、住宅支援をしていました。例えば、空き家になっている御自宅をシングルマザー向けにシェアハウスにしている。空き家のほとんどは生活必需品が既にあることが喜ばれているそうです。生活保護制度の利用の申請や母子生活支援施設への申請も同行されているようです。
 また、18歳以上の若い女性が抱える困難に寄り添い、横須賀市にシェアハウスを設立した団体がありました。相談に来る若者は借金がすごくなっていたり、望まない妊娠を繰り返して生きていくためにはそうするしかなかった若者だったり、家出をして見知らぬ男性の家を転々としていたり、ネットカフェで過ごしていたり、この支援団体でも若年女性からの相談が急増していると言います。なぜ18歳以上の若い女性なのか。それは、児童福祉法も虐待防止法も18歳以上は該当しないからです。児童養護施設も今まで入所歴がなければ頼ることもできない。シェルターに入れるかと言えば、配偶者から身体的な暴力、見える暴力がなければ入れない。両親から金銭的・精神的な暴力、性暴力だったりして親元を離れたい若い女性困難さが浮き彫りになりました。家を出て生活保護を申請すればと考えるのですが、昼間の大学に通っているので学業を諦めて働くか、夜間学校に行くしか受給できない仕組みになっています。
 住まいの提供だけでなく、必要なことを一緒に考え、まずは安全が確保された中で少しずつ回復していくように支援しているそうです。
 質問します。民間団体が生活困窮者に対して寄り添いながら支援をしているのに対して、自治体としての支援は一番困難な住宅の供給ではないかと私は思うんです。一つは、セーフティーネット住宅を増やしていくことだと思います。市内の住宅の登録状況はいかがでしょうか。
○森 明彦 都市整備部長  住宅セーフティーネット制度は、セーフティーネット住宅の登録制度、登録住宅の改修に対します補助金などの経済的支援、住宅確保要配慮者に対します居住支援を掲げて、平成29年10月に開始した制度でございます。鎌倉市内のセーフティーネット登録住宅は令和4年11月末時点で655戸ございます。
○6番(武野裕子議員)  令和5年11月で……。令和5年、聞き間違えた。655戸あると。そういうことでした。実際にあっても利用されているとは思えないんですね。これまで聞き取りをしている中で。住宅セーフティーネット制度では、やはり家賃の補助。これが必要なんだと思うんです。横浜市みたいに家賃低廉化補助がないとなかなか進まないのではないかと。
 鎌倉市では、低廉化補助は導入しているんでしょうか。
○森 明彦 都市整備部長  家賃低廉化補助はセーフティーネット登録住宅のうち、住宅確保要配慮者のみが入居可能とした専用住宅の貸主に対して、国及び自治体が家賃の一部を補助する仕組みです。
 現在、神奈川県では議員御紹介のとおり、横浜市が導入しているのみであり、本市では導入はしておりません。
○6番(武野裕子議員)  低廉化補助を、これしないとね、せっかくの住宅セーフティーネット制度が生かせないんじゃないかって思うんですよ。検討してほしいんですけど、いかがでしょう。
○森 明彦 都市整備部長  家賃低廉化補助につきましては、大家の方にとって家賃滞納に対する不安解消の一助となる一方で、耐震基準を満たしているなどの建物の条件や入居者を公募しなければならないなどの入居者に係る条件があり、大家の方の負担面も多いという実態があります。
 家賃低廉化補助の導入につきましては多額の予算も必要となることから、今後、国の補助限度額の拡充や制度改正などの状況を注視するとともに、セーフティーネット住宅の登録を所管しています神奈川県の動向に合わせて検討してまいります。
○6番(武野裕子議員)  国や県の動向を見ながら進めるということで。でもね、これ積極的にやってほしいと思っているんですね。コロナ禍で家賃が払えない人が増えているんですよ。そういう中でね、やっぱり家賃に対して策を練らなければならないんじゃないでしょうか。
 鎌倉市は独自制度として、ひとり親家庭等家賃助成制度というのがあります。今や困窮は独り親に限ったことではなくなってきました。お年寄りや若者などで家賃負担が大きい方に対象を拡大してはいかがかと思っているんですよ。
 それとかね、例えば住居確保給付金、この支給期限が切れてもなお生活困窮で家賃が払えない世帯を対象にするとか、幾つか知恵を絞っていただきたいと思っているんです。
 こういう提案をしていますが、いかがでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  家賃負担が大きい生活困窮者の方につきましては、自立相談支援機関でございますインクル相談室鎌倉が、より安価な住宅への住み替えや公営住宅を御案内するなどの支援を行っているところでございます。
 また、離職等によりまして経済的に困窮し、住居を喪失するおそれのある方に対しましては、家賃相当分の住居確保給付金を支給することで安心して求職活動を行っていただくとともに、インクル相談室鎌倉への御相談によりまして、経済的に自立した生活ができるように支援を行っております。
 国の制度でございます住居確保給付金は、最大12か月の支給となっておりまして、支給期間終了後や家賃負担が大きくなりがちな、その他の低所得の方の家賃助成につきましては、今後、研究をしてまいりたいと考えているところでございます。
○6番(武野裕子議員)  すみません。最後のところ聞こえなかったので、住居確保給付金の期限が切れたところの、最後。
○濱本正行 健康福祉部長  住居確保給付金は最大12か月ということで、その支給期間が終わった方でありますとか、家賃負担が大きくなりがちな、その他の低所得の方の家賃助成につきましては、今後、研究してまいりたいと考えているところでございます。
○6番(武野裕子議員)  どうも聞こえないと思ったら、最後研究とおっしゃったということで。私、この間、5年ぐらいここ議会にいますけどね、研究、検討。このランクがあるんですよ。研究というのはね、ある意味でやらないということなの。そう言われちゃったら嫌ですよね。だからちょっと私一生懸命今やりますから。
 当然、公営住宅、インクルさんはね、より安価なところだったりとかを案内したり、公営住宅とかを案内する。しかし、それがないんですよ。住宅そのものが。皆さんも経験していると思うんですけど、一人住まいの人がね、家を立ち退きで出て、生活保護受給者が4万1000円の家賃のところってなかなか見つからない。それはもう皆さん経験というか相談の中でね、実感していることですよね。公営住宅と言ったって、そのときまで待たなきゃ、今困っているという人がすぐ入れないんですよ。市営住宅には。そういうことでね、ぜひここは研究からもっと一歩前に進んでやっていただきたいと思います。
 経済状況や家庭の状況などで一時的に困っている方への住宅支援も必要だと思います。鎌倉市では何ができるんでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  一時的に住居にお困りの方に対しましては、生活困窮者自立支援制度の一時生活支援事業におきまして、一定の期間、宿泊場所と食事、衣類等を提供いたしまして安定した生活を営めるように支援をしているところでございます。
 さらに困窮した状況が継続することが見込まれる方につきましては、生活保護制度につなげるなどの支援を行っております。
○6番(武野裕子議員)  何もその路上生活者だけを言っているわけじゃないんです。お子さんがいて保育園に通っている。だけれども、もう出なければならないという相談も受けました。でも一時宿泊ってところは市内にはあるんですか。鎌倉市内にないんですよね。だから結局保育園を変わんなきゃいけない。子供の成長のためにはちょっとすごいハードルですわ。そういうことで、ないと。本当に困っている人の実態に合った支援をぜひ真剣に考えていただきたいんです。
 先ほど紹介した団体は空き家をシェアハウスとして活用しているんですけれども、空き家活用が住宅困窮者へ住まいを提供する方法の一つにはなるんではないかと思います。
 そこで質問します。鎌倉市空家等対策計画では、空き家バンク事業について検討しますとなっています。導入及び活用方法を検討しますと書かれています。計画策定から5年ほどたっていますけれども、今どういう段階でしょうか。
○森 明彦 都市整備部長  本市におきましては、貸出し可能な空き家の多くが住宅市場に出ているか、所有者が他者へ貸し出す意向がないなど貸手側のニーズが少ない状況であり、空き家バンクの検討には至っておりません。
 現在、空き家の所有者に対しまして、空き家の利活用に関する意識啓発を図るため、空き家対策に関するリーフレットを固定資産税・都市計画税納税通知書に同封し、空き家の利活用について紹介をしております。空き家の利活用につきましては、今後も市から情報発信を行い、貸手側である空き家所有者の意識啓発を図ってまいります。
○6番(武野裕子議員)  貸手のニーズが少ないということですよね。ほとんど、鎌倉に住みたいという人に売っちゃってね、ないということでしょう。
 しかしね、私そんなね、全部を対象にして生活困窮者に提供しろと言っているわけではないんです。この空き家バンクは引き続き頑張ってほしいと思いますけれども、このね、鎌倉市空家等対策計画、平成29年3月のところね。「空家等を利活用する〜売却・利活用、地域課題への対応〜」というところで、(2)具体的な取組のところでは、「空家等の所有者等の意向を確認した結果、地域活用の意思が示された場合には、地域や関係団体等と連携し、積極的に対応します」と書いてあります。まさに私が今、希望しているところですね。もう一つ、利活用の際に要する改修費用については、「国の各種補助事業等の活用による対応を検討します」となっているんですよ。
 これまで私が今、この質問で生活困窮者に対する支援というところでは、こういうふうに書かれているのを、これ実行したらいいんじゃないかって思いました。
 公営住宅法の第1条には、こう書かれています。「この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することに」これ又貸しのことですね、「転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的にする」と。この公営住宅法第1条です。
 そうであるならば、市営住宅や借り上げ住宅、空き家などがすぐに使えるように、改めてこうした支援団体と住宅の必要性など、問題を共有していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○森 明彦 都市整備部長  現在、借り上げ住宅を含みます市営住宅の募集のほか、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居を図るため、住宅確保要配慮者を対象としました住まい探し相談会の開催や住まい探しに協力する不動産店の紹介などを行っています。
 不動産関係団体、福祉関係団体などと組織します鎌倉市居住支援協議会におきまして、情報公開や事例研究を行うなど連携を深め、生活支援や居住支援活動の充実を図ってまいります。
○6番(武野裕子議員)  私が紹介した団体、先ほど横須賀でね、シェアハウスを設立したとかね。そういう団体となんです。今ある住宅関係のところではなくて、もちろんそこも必要ですけれども。本当に先ほど複合的にいろいろね、問題が絡んでいる人が、どこに何を相談しに行くのかという入り口がこっちだったけど、よくよく相談者から聞いてみたら、やっぱり住まいを確保してあげなきゃとなったときに、これ民間で住まいを自力でやれというのはなかなか難しいですよ。だから自治体がそれをやるべきではないかという私の意見というか、質問なんですけどね。
 だから、そういう民間というか支援団体の話をインクル鎌倉でもいいんですよ、もちろん。話をよく聞いて住宅の問題を共有してほしいなと。そういう趣旨です。
 共生条例というのもできたことだしね。この条文にはね、「市民が安全で安心した生活ができるような多様性に配慮した社会基盤施設等の整備に努めること」となっていますよ。とりわけ、コロナ禍のこの時代は憲法第25条の精神を握って離さず、視野を広げて国民の安定と社会福祉の増進に寄与していただきたいと思っております。
 次に、公文書の保存の重要性についての質問に移ります。
 最近のニュースで立て続けに裁判所における公文書の廃棄問題が報道されました。統一教会の解散命令の問題で宗教法人法に基づき、オウム真理教などの解散命令請求が行われたときの記録や、少年事件の記録も各地の裁判所で廃棄されていたことが分かりました。裁判所は捨てる前のチェックという体制がどうなっていたんでしょうか。昨年は8月に防衛大学校のいじめ人権裁判で、いじめ行為の詳細を記した書類を国が紛失したか、もしくは間違って廃棄しちゃったということがありました。
 公文書は、政策過程や方針の決定がどのように行われたのかを知る材料として大変重要です。森友学園をめぐる財務省の公文書改ざんで、財務省職員の赤木俊夫さんが自殺に追い込まれました。公文書をめぐる事件としては、これ、あまりにもむごいことでした。
 一方、アメリカの公文書から、日本の原水爆禁止運動や世界の反核運動がアメリカの核兵器の使用の歯止めになっていたという事実が明らかになりました。
 それから、沖縄公文書館などのアーカイブに米軍による土壌汚染、水源汚染の資料があったりして、私は公文書は現在を映し出す鏡のようだなと思いました。
 さて、この鎌倉市においては、行政と市民が共に鎌倉市政を前に動かしてつくっていくという上で、公文書の情報公開制度の運用は真に開かれたものでなくてはいけないと思っております。
 そうした問題意識の上で、令和元年、2019年9月の一般質問で私は公文書の扱いについて質問いたしました。今日は、その後の状況も含めて伺いたいと思っております。
 逗子市では情報公開請求を電子請求によって行った場合、申請者が希望すれば行政文書をインターネットで公開しています。ぜひ鎌倉市でもと、そのとき求めましたけれども、当時の答弁では、今後、研究してまいりたいと思っておりますとおっしゃっていました。研究と。インターネットで公開するお考えはありませんか。
○内海正彦 総務部長  今、御紹介いただきました逗子市では電子メールによる文書の交付は行っておらず、それに代えて、希望者には市のホームページ上で公開を実施しているということでございます。
 本市では、ホームページでの公開は行っておりませんが、希望者には電子メールやCDなどでの行政文書の交付を実施しているところでございます。
 逗子市のホームページの公開の意図は、手続上の利便性の確保を目的としていると認識しており、本市においても手法は違いますけれども、利便性の確保はできていると認識をしているところでございます。
 ホームページでの公開の実施については他市の状況や、より広い意味での情報公開制度の利便性の観点、こういったところも踏まえまして、引き続き研究をしてまいりたいと考えております。
○6番(武野裕子議員)  また研究というお言葉を頂きました。自治体DXというのはどんどん進めていくわけですよね。この分野というのも、やはり同じようなことではないかなと思っているんですけどね。
 例えば、情報公開請求あったものを全てネット公開するというのは人手がないですよね。職員減らし続けていますからね。せめてデータ化されている公文書から始めるとかね。こういうことに人手を惜しんでいては、本当の共生社会は望めないんじゃないかなと思います。
 それから、やっぱり憲法で知る権利として保障されているわけですから、ホームページなどでそのことをしっかり伝えてほしいと思います。
 そこで提案なんですけどね。総務省の情報公開制度はペンギンのイラストで紹介しているんです。こういうふうにね、かわいいでしょう。これトップページじゃないんですけどね。それでね、分かりやすくね、「ペンゾーです。僕が分かりやすく情報公開の仕組みを教えるよ」といったふうに制度の解説が取っつきやすく、親しみやすいものになっています。そうした工夫をしていただけないものでしょうか。
○内海正彦 総務部長  情報公開制度を市民の皆様に理解していただくためには、今、議員御紹介いただきましたように親しみやすく分かりやすいような、そういった工夫は大変重要であるというのは認識しているところでございます。
 申請の方法や公開手続の流れについて、よりイメージしやすく親しみやすい内容となるよう、今、御紹介いただきました総務省のホームページなども参考にですね、また、他の行政機関のホームページなども参考にしながら検討してまいりたいと考えております。
○6番(武野裕子議員)  そうしてください。子ども議会とかもね、やられたりとか、この議会もね。選挙権も18歳になったりとか、どんどんそういう若い方にも市政に近づいていただきたいと思っております。より開かれた市政、市民自治にふさわしく、利用のハードルを低くしていただきたいと思っております。
 それから、市の事業を民間委託にどんどんしていくと、情報公開請求しても情報が事業主のものになっているものですから、公開される幅が狭まるのではないかということを、当時私は、北鎌倉隧道の日本トンネル技術協会への委託事業の例を出して質問いたしましたが、この点、委託事業が進んでいくと市民が必要とする情報が得られなくなっていくんじゃないかと。この点いかがでしょうか。
○内海正彦 総務部長  現在、市が出資等を行う法人ですとか公の施設を管理する指定管理者、こういう方々に対しては、本市の情報公開条例において情報公開の推進に関する規定を定めているところでございます。
 市の事業を委託する全ての事業者に対する同様の規定はございませんが、市の事業として委託する以上、事業実施に関わる情報の重要性や必要性は認められることから、委託契約の範囲内で可能な限り必要な情報を取得し、公開していくべきと考えております。
○6番(武野裕子議員)  委託していくのは人手がなくてね、職員減らし続けているからね。ごめんなさいね、嫌みばかり言ってね。そのときに情報が得られにくくなるというのは、これね、課題だと思いますので。どういう委託の仕方をするかというところも含めて、ぜひ検討していただきたいと思います。
 次に、行政文書の保存や管理に関する質問をいたします。
 行政文書の選別は各課の職員がガイドラインに従って行っています。適切な選別作業を行うための職員の研修はどのようになっているんでしょうか。
○内海正彦 総務部長  職員の研修については、基本的には職員課が中心となった研修を全庁的に行っております。
 その中で行政実務研修といたしまして、新採用職員の研修において行っているということと、また2級職員を対象に、2級職員というのはおおむね2年を経過した、大卒ですと2年を経過した職員になりますけれども、入庁して2年たった頃に、その基本的な研修を実施しているところでございます。
 そのほかに各課で行っている研修というのがございまして、担当である総務課が主催で各部総務担当課の文書取扱責任者等を対象に毎年度、行政文書に関する研修会を実施しており、文書管理に関する外部の有識者などによる講義により、適正な公文書の作成や管理に対する職員のスキルアップや意識向上にも努めているところでございます。
○6番(武野裕子議員)  新採用や2年だけとなったら、その年だけ、その職員は1回だけになってしまいますから、そのように毎年やられているということは大変結構なことだと思います。
 保存期間についてですけれども、保存期間が1年未満の文書でも保存文書台帳に載るんでしょうか。台帳に載らない行政文書というものがあるんでしょうか。
○内海正彦 総務部長  保存期間が1年未満の文書につきましては、本市の行政文書管理規則で、「文書又は図面の作成の補助に用いるため一時的に記録した電磁的記録やその他の軽微な行政文書で1年以上の保存を要しないもの」として規定をしております。
 また、本市の行政文書事務ガイドラインでは、「別に正本や原本が管理されている行政文書の写し」や「定型的又は日常的な業務連絡や日程表など」は保存期間1年未満の軽微な文書として例示しており、これらは保存文書台帳に記載をされません。
○6番(武野裕子議員)  どういう期間かというと1年、3年、5年、10年、30年とある。そこではなく1年未満の文書は台帳に載らないということですよね。確認しました。
 次に、請願や陳情は行政文書に当たると思うんですけど、例えば市民からの要望書などは行政文書だと言えますか。
○内海正彦 総務部長  本市の行政文書の管理規則では、「職員が職務上作成し、又は取得した文書、図面及び電磁的記録で、職員により組織的に用いられているもの」を行政文書として規定をしております。
 したがいまして、市民からの要望書などの文書も職員が職務上取得し、組織的に用いられている文書であれば行政文書として取り扱うことになります。
○6番(武野裕子議員)  そうですか。職員が取得というか、受け取ったと。そして組織的に用いられるということであれば、たとえ1年未満であっても、それは行政文書だということですよね。
 機構改革などで、その部署がなくなったり発展して名前が変わったりしたら、その行政文書はどのように扱われるんでしょうか。
○内海正彦 総務部長  機構改革により事務を所管する課に変更が生じた場合、文書管理システム内の行政文書につきましてはシステム内で所管課替えを行い、新たに事務を所管する課の文書として管理できるようにしております。
 また、紙ベースの行政文書も同様に、それまで事務を所管していた課が所有する保存文書台帳や行政文書を新たに事務を所管する課に引き継ぎ、その課の行政文書として管理を行っているところでございます。
○6番(武野裕子議員)  データ化されているものと紙とが今あるということですね。
 次に、市民が情報公開請求をする際、固有名詞を含めた文書の特定がしっかりできていなかった場合、つまり不備ということですね。不備の場合は、資料は不存在。つまり、ありませんという連絡をするのでしょうか。
○内海正彦 総務部長  情報公開請求があった場合に請求書の文章から文書の特定ができないときは、請求者にその聞き取りを行いまして、請求対象文書の特定を行っているところでございます。
 このため、請求者に聞き取りを行わず、文書の特定の不備により不存在決定を行うことはないと考えており、把握している限り、そのような事例もございません。
○6番(武野裕子議員)  分かりにくい資料であってもね、市民の知る権利、知りたいということに本当に寄り添って対応してくださっているということには感謝いたします。
 次に、現在進行中の事業でも保存されずに廃棄されることがあるのでしょうか。別の言い方をすればね、保存期限が切れた文書で、現在進行中の事業はどういう扱いになるんでしょうか。
○内海正彦 総務部長  進行中の事業に関わる行政文書であっても、先ほど答弁いたしましたとおり、保存期間1年未満の軽微な文書については保存文書台帳に記載されないため、保存の対象とはなりません。
 また、保存期間1年以上の文書については、鎌倉市行政文書管理規則に基づき、保存期間が経過した段階で原則廃棄することとなります。
 しかしながら、職務の遂行上必要があると認められるときは、一定期間、保存期間を延長することができることとなっております。
○6番(武野裕子議員)  それ保存規定でしたっけ。規定のどこにそれが書いてあるんですか。
○内海正彦 総務部長  保存期間の特例ということで、第7条の第2項で一定期間、保存を延長することができるとうたっております。
○6番(武野裕子議員)  ちゃんとそこに書かれているんですよね。現在進行中でも捨てるか捨てないかということ。もちろん1年未満ということは破棄されるわけだけれども、たとえ1年保存であっても1年が過ぎたからポイというわけではなくて、しっかりそこでは、前回のあれでは第三者機関を入れてね、精査するようなこともおっしゃっていましたけど、まだ進行中でも、期限を延長したりとかいう形で残るわけですね。確認いたしました。
 さて、最近、深沢まちづくりに関する資料を情報公開請求したんですけれども、不存在という通知を頂きました。そのことについて質問いたします。
 第159回国会衆院国土交通委員会の日本共産党の穀田恵二議員が、鎌倉市がオブザーバー参加しているインテリジェント・シティ整備推進協議会に関する質問をしています。
 この国会議事録には、こう書かれています。「この計画は、もともと鎌倉市など地元でまちづくり協議会をつくり進められていた。ここに国土交通省都市・地域整備局所管の財団法人都市みらい推進機構が事務局を務めるインテリジェント・シティ整備推進協議会が参画を考えていて、この深沢地域を対象とした情報化社会でのまちづくりのあり方というものを研究テーマに、鎌倉市に提言を行っています」、こんなふうに書かれているんですね。この議事録のその先には、鎌倉市はオブザーバーとして研究会に参加しているとも書かれていました。
 その協議会で何が話し合われていたのか。議事録が欲しかったんですけれどもね、当然、外部の協議会ですから情報公開では手に入りません。委託事業、さっき質問したのと同じようにね。
 しかし、ここの協議会の研究テーマは都市再生で、鎌倉市についての提言だったので、その提言そのものを求めて私は10月18日に情報公開請求をいたしました。そうしたら26日に不存在という通知が来ました。
 この行政文書の存在はどのように確認したんでしょうか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  公開請求をいただきましたこの行政文書につきましては、鎌倉市情報公開条例に基づき、公開をすることになるものでございます。
 議員から御紹介をいただきました情報公開請求の案件につきましては、保存文書台帳で確認をいたしましたけれども、請求の趣旨に合致する文書が不存在であることを確認したものでございます。
○6番(武野裕子議員)  先ほど言ったように丁寧に聞き取ってくださって、私の趣旨を理解してくださった上で不存在だったんですよね。保存文書台帳にないと。我が会派の吉岡議員が、平成16年の2年後の平成18年にこのインテリジェント・シティ整備推進協議会に関して、鎌倉市と協議会との関係を質問しております。当時の企画部長の答弁でこう言っているんですね。「平成16年8月にその協議会から報告書が市長に提出されたというものでございます」とはっきり答えているんですよ。
 それで、ここで市長に提出されたという文書が欲しくて、11月18日にこの報告書の情報を求めましたら、またしても不存在。これも台帳に載っていなかったんですか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  令和4年11月18日付で情報公開請求をいただきました、今、御紹介のありました内容につきましても、保存文書台帳を確認させていただきましたけれども不存在であったということで、不存在の通知をさせていただいております。
○6番(武野裕子議員)  市長が受け取っているから行政文書ですよね、これは。それで行政文書が不存在ということは、台帳に記されない、つまり1年未満の行政文書の扱いだったということが推測されるんです。
 では、この会議に鎌倉市はオブザーバーとして参加しているということだったんで、その復命書や関連資料の存在についてもどうなのかと思って、11月27日に情報公開請求しましたが、まだこれお返事いただいていないんですけれども、これはどうなんでしょうか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  令和4年11月27日付で行政文書の公開請求を頂いております。翌日の11月28日付で受付をしております。これについては、現在確認中ということでございます。
○6番(武野裕子議員)  あったらください。だけど恐らくないんじゃないかと。まあ、それはちょっと私のうがった見方かもしれませんけれどもね。
 当時の市長に提出された協議会の報告書は、市が依頼した協議会ではなくて、その報告書は市民から出された請願・陳情・要望と同様に提出されたから受け取った。この時点でまず行政文書だということ。それが不存在だったということは、1年未満の文書だったということですよ。廃棄台帳にもないんだったらね、廃棄台帳は、1年以上のものが保存されて、その後廃棄するかどうかということで廃棄台帳に載る。その廃棄台帳にも載っていないと聞いております。
 ちょっと総務部長に伺いますけれどもね、廃棄台帳に記載された文書が廃棄されるということがあるんですか。廃棄台帳に一旦載りました。それ自身が載ったのを廃棄するということはあるんでしょうか。
○内海正彦 総務部長  廃棄台帳に載った文書自体が保存期間を過ぎれば、その文書自体が廃棄されるということは当然あると認識しております。
○6番(武野裕子議員)  あの何ていうの、見出しというかね。廃棄台帳に跡形も、廃棄台帳の検索に引っかからない。元はないんですよ。原本はもちろん廃棄でいいんだけど、そのリストですね。リストそのものも廃棄される、消されるということはあるんですか。
○内海正彦 総務部長  現在、この規則においては、廃棄をした記録、台帳というか廃棄をしたという記録ですよね。これにつきましては、30年、今20年ですかね、20年というようなことがあるので、その間、廃棄した記録というのは残ることになります。
 ただ、今、御指摘をいただいています文書については、ちょっと私も担当課じゃなくて詳細は分からないんですけれども、当時はですね、これが5年と規則上は文書管理で定めておりましたので、それはその記録そのものについては、この5年を過ぎた時点で廃棄されている可能性はあるのではないかというふうに推測をしております。
○6番(武野裕子議員)  私が聞きたいのはね、今、情報公開を求めた。それがある形で廃棄されたと。1年未満じゃなくて1年後、1年以上の場合だったとして、廃棄されたからありませんということで、その廃棄の台帳を検索をかけて、それでも見つからなかった。本体じゃなくていいんですよ。それの検索をかけてヒットしなかったと聞いているのでね。その廃棄の一覧表というのかな。一覧のそのものが、中身じゃなくて見出しが消されるということがあるのかと。私はずっと残り続けるとちょっと聞いていたものですからね。どうなんでしょうか。そういうことですよね。あるんですよね、ずっとね。廃棄されたものとして、その中身はないけれども、廃棄されたものとして残っていくんですよね。どんどん増えていくというかね。そういうことですよね。廃棄したかどうかも分からなくなるということはないですよねということ。
○内海正彦 総務部長  廃棄したその記録につきましては、先ほど申し上げたとおり、平成30年4月の時点では、その廃棄した記録自体を30年保存するというような、そういう規定に変わっておりますが、その以前の文書については、廃棄した記録というのは5年という規則で定めをしておりましたので、5年たって台帳の記録というのを廃棄している可能性はあるということでございます。
○6番(武野裕子議員)  ちょっと新しいことです。初めて知りました。つまり、台帳のリストですよね。リストがその当時のこと考えると、5年たったものはリストそのものから消えちゃうということですか。廃棄台帳のリストそのものから消えちゃうということですか。初めて聞きましたけど。そうですね。
○内海正彦 総務部長  はい。そういう可能性があるということでございます。
○6番(武野裕子議員)  仕方がないですね。
 そうしますとね、当時の部長が答弁したのは、協議会の報告書が提出された2年後の平成18年。吉岡議員が報告書について質問をしますよと質問通告したから、文書の存在は、その2年後にはあったと思うんですね。それとも、2年後の議会の質疑ですから、既に廃棄していたはずの文書について、思い出しながらその部長は答弁したんでしょうか。これちょっと林部長に聞こうと思ったけど、まあ無理ですね。
 この平成18年の議事録の部長答弁の続きがあるんですね。こんなふうに始まります。「IT化が全国的に進んでいる中で、平成15年度にですね、インテリジェント・シティ整備推進協議会。こういう協議会がございまして、深沢地域を題材に、深沢地域IT化まちづくり研究会、これを設置して、ITまちづくりの検討をしたという経過がございまして、その結果、16年8月にこの協議会から報告書が市長に提出されたというものでございます」と。これさっきの質問のところです。情報公開請求で取ろうとしたところです。その続きの答弁、「深沢地域の新しいまちづくり基本計画では、この提言というものも参考にしつつ、五つのまちづくり目標の一つといたしまして、21世紀にふさわしい都市型産業の発展とIT化まちづくりを目指すというふうにしております」と。参考にするというふうになっている。その文書が見つからないんですよ。
 市民から、この参考にしたという提言を見せてほしいと言われても、ああ、あれは1年未満の行政文書だったからありません。もしくは廃棄リストの一覧からもう既にありませんと、そう答えるわけですよね。私たちが手にしている深沢のまちづくり基本計画がどのようにしてつくられたのか参考にしたいという提言の、参考にしたという提言の基の文書がないんです。
 国会事務局を通じて、この報告書をもらいましてね。国土交通省は保存していました。鎌倉市の保存の考え方とは違うんでしょうから、向こうがあるからこっちになきゃおかしいとは言いませんよ。だから、鎌倉市が不存在だったということはあり得ると。
 しかし、その最後にね、ちゃんと市の職員が参加メンバーとして3人の名前が書かれているんです。3人の職員の名前がね。しかし、これが市長に提出された報告書なのか提言なのか、いまだに分かりません。国会から私頂きました。それが提出されたものなのか、提言なのか、いろんな2つの言葉もあったりしてね。鎌倉市から出てこない限り、分からないんですよ。
 林部長、市民と一緒にまちづくりを進めていくためにも、参考にした文書は保存すべき文書ではないのでしょうか。いかがですか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  本件の提言、提出されたものということについて、今ですね、オブザーバー参加をしていた職員の名前もあるということでございます。
 先ほどの総務部長答弁でもございますけれども、取得をした文書ということでございますから、これについては行政文書に当たるということであると思います。
○6番(武野裕子議員)  小声だったけど、お認めになったということでいいんですよね。保存すべき文書であったということで。
○林 浩一 まちづくり計画部長  当時のですね、部長答弁等もございますけれども、その当時の取扱いについて、当時の企画部でどのような判断をしたのかということにつきましては申し訳ございませんが、私としてはそこは認知をしてございません。
○6番(武野裕子議員)  逃げないでくださいよ。この流れ、確かにね、まちづくりの部署ではありませんよ。だからそういう逃げ方をするのかと。おかしいじゃないですか。今やっている事業ですよ、そちらが。それで、それを参考にして今のまちづくり計画をつくったと言っているんですよ。この事実は認めますよね。だって議事録に書いてあるんだから。そういうものは、あったほうがいいんじゃないですか。市民から問われたときに、ありませんと答えなければいけなくなる。本来はあったほうがいいものではないんですか。参考にしてつくったんだから、今のまちづくり計画を。どうですか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  平成16年9月に策定をいたしました深沢地域の新しいまちづくり基本計画。こちらにつきましてはですね、平成16年の5月でございます、深沢地域の新しいまちづくり基本計画について、深沢まちづくり協議会からの提言をいただいて策定をしたという記録がございます。
  今、議員御指摘のように、国のですね、インテリジェント・シティ整備推進協議会、事務局は財団法人都市みらい推進機構というところで策定した提言、また市長への提出がされたものにつきまして、それを参考にして深沢地域の新しいまちづくり基本計画を策定したのだという答弁が、平成18年にあるということでございますので、今、議員御案内の国土交通省に御確認をいただいたというものについても、私としても、そちらについては確認をしたいと思うところでございます。
○6番(武野裕子議員)  そうですよね。一致しましたよ。私が国から頂いたものが果たしてそうなのかというのは、さっぱり分からないんですよ。何となくそうかなというところで。私、ここで言いたいのは、私たちがこの最後に残された広大な土地の再開発。私たちが市民と一緒になってこれつくり上げていくときに、どういう経過をたどってきたのかというときに必要な文書だったんじゃないかということで、そういうものは取っておくべきではないですかと。ある意味一般論ですけれどもね。そういう代物では、代物って失礼だね、そういうものではないですかということなんです。
 だから、まだもちろん国から、私がお見せしてもいいですけどね。それがそうかどうかというのね。やってもいいけどあんまり意味ないです、そちらが持っていなければ。市民から請求されたときに、これはこういう意見、こういう意見、様々な意見ありますと。その中でこういうふうなものをつくりましたということなんだから。時間ないね、はい。
 そういう意味でね、総務部長に伺いますけれども、保存を含めた適正な行政文書管理の徹底が必要だと思いますけれども、いかがでしょう。
○内海正彦 総務部長  適正な公文書の作成、保存、管理は行政運営を行う上で非常な重要なものと認識しており、行政文書管理規則や行政文書事務ガイドライン等の公文書の取扱いに関する規定に基づき、適正な公文書管理は重要であると認識をしているところでございます。
○6番(武野裕子議員)  公文書というのは一体誰のものなんでしょうかね。
 市長に伺います。なぜ、公文書の保存が重要なのか。市長のお言葉でお答えください。
○松尾 崇 市長  今、総務部長が答弁したとおりですね、適正な公文書の作成、保存、管理につきましては行政運営を行う上で非常に重要なものであると認識をしております。
 また、公文書を適切に保存するということは、行政運営、政策判断ですね。また遂行業務等について説明責任を果たすという意味で重要であると考えます。
 今後も適切な保存管理ということをしっかりと図ってまいりたいと考えます。
○6番(武野裕子議員)  先ほどの文書がないということは、説明責任を果たせないということになりますからね。市民から情報公開を求められたときにね。
 市民と共有しているはずの知的財産である公文書は、市民と行政が真の市民自治、住民自治をつくっていく上での蓄積であり、共通の情報の土台ではないかと思います。このことを改めて確認し、質問を終わりたいと思います。
○議長(前川綾子議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                    (11時30分  休憩)
                    (13時10分  再開)
○議長(前川綾子議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。次に、後藤吾郎議員の発言を許可いたします。
 なお、後藤吾郎議員から一般質問に際し、資料を持ち込みたい旨の申出があり、議長職権により資料を配付させていただいております。
○2番(後藤吾郎議員)  鎌倉のヴィジョンを考える会の後藤吾郎でございます。通告書に従いまして、質問をさせていただきます。
 まず冒頭、ちょっと2つ感謝を伝えなきゃいけないことがありまして、1つはiPadですけれども、前回の定例会までは、ちょっと途中で電源が切れてしまうというような状況もありまして、事務局の方々に御足労かけまして、無事新しいものが届きまして、仕事に支障なく使えるかなということでありがたいなという感謝の気持ちを1つ。
 そしてもう1つはですね、市長、そして担当部局の方々が6月の定例会だったと思うんですけれども、特殊詐欺がちょっと心配だということで私、質問させていただいて、その後、一生懸命いろんな形で広報してくださって、そういう被害が増えていますよということでアラートを出してくださっています。先日ちょっと心配になって、神奈川県の県警が出しているページを見たらですね、やっぱり令和4年度10月末までの認知件数ですけれども、やっぱりもう令和3年度の同じ10月までをもう超えてきています。ということは、どういうことかというと、あと年度末まで考えても数か月ありますけれども、恐らく去年、令和3年度に比べると令和4年度はかなり増えてくるだろうというのが予測のようです。特殊詐欺の中でもオレオレ詐欺と還付金詐欺、ここについては前年度比で約2倍に増えているということで、引き続きアラートを出してほしいなと思いますし、この間ちょっと江ノ電バスに乗りましたけれども、バスの中でも結構広報してくださっていて、不審な人たちからの電話には応じないようにということでアラート出していますけれども、なかなかゼロにするのは難しいことは重々承知はしておりますけれども、やっぱりお互い目を光らすというか、そういう広報をし続けるということが大事だなと思っていますので、引き続きよろしくお願いしますということと、今までそういうことをやってきてくださったことに感謝を申し上げます。
 それでは、質問に具体的に入ろうと思います。2つあります。
 1つ目が、釈迦堂切通の工事進捗についてということで、これ先日、教育福祉常任委員会の委員をお招きいただいてですね、実際に現場を拝見してきました。道は大分がれきが取り除かれていて、今、上のやぐらの保全工事に取りかかっている最中というところで、現場を拝見いたしました。
 まず、一番最初になんですけれども、釈迦堂切通の崩落対策工事を実施していますということで、これまで補正予算等でもありましたけれども、実際に物資を上に運ぶための仮設モノレールの設置位置をまた変えたりだとか、そういうところで補正予算ありましたけれども、こういうのがあるとですね、皆さん地元の人たちは何を考えるかというと、全体の工期が後れを取るんじゃないかとか、そういうことを多分心配されるんだと思うんですけれども、その辺の通行再開までのスケジュールについて伺いたいと思います。
○森 明彦 都市整備部長  切通の通行再開までのスケジュールにつきましては、崩落対策工事におきまして仮設モノレールの設置位置などの変更はございましたが、令和5年度から令和6年度にかけまして、釈迦堂切通に至ります道路の斜面対策工事を実施し、翌年の令和7年度に道路の工事を行う予定としており、当初の予定どおり令和8年度に通行が再開できるものと考えております。
○2番(後藤吾郎議員)  スケジュールは全体としては変更はないということで、令和8年度には通行ができそうだということで安心しました。ありがとうございます。
 それで、結局、上のやぐらが崩落しないようにということと同時に、今度そこが落ち着いてきたら下の道路をまたきれいにしなきゃいけないということが出てくるわけで、それも含めて時間がかかるということは重々理解しておりますけれども、もう一回これ確認なんですけれども、釈迦堂切通の史跡崩落対策工事が始まっている一方で、車両の通行形態などが地元の方々、実際どうなるんだということが気になってございます。
 市では、通行形態を今、どのように考えているのか伺います。
○森 明彦 都市整備部長  釈迦堂切通の通行形態につきましては、令和5年度に予定しております道路設計を行う中で、警察及び消防などから意見を伺い、方針を決定してまいります。また、決定した方針につきましては、地元住民の方々に説明をしていく予定でございます。
○2番(後藤吾郎議員)  来年ですかね。令和5年度にそういう計画を立てて、警察、消防関係ともやり取りをして、どういうものを造るのかということを検討し、それを地域の人たちに情報として、その後共有するということで御回答いただきました。ありがとうございます。
 これ単純に、昔、私、分からないですけれども、何か車も通れるぐらいの道があったそうで、近隣の人たちに聞くと、やっぱりずっと閉じていた間は音はないですけど、例えば車が通行する、バイクが通るとなれば、当然時間で規制しない限りは、下手すると夜中でもそういう音を近隣の人たちは聞かなきゃいけないという状況になりますので、そういう意味では騒音とか、あとは防犯という観点からも、よくそこは話を詰めていただいて、住民の人たちへの合意形成といいますか、情報共有もちゃんとしっかりやってもらいたいなと思いますので、ぜひよろしくお願いします。これは来年度のことですね。よろしくお願いします。
 もう1つですけれども、工事終了後、史跡を公開していく予定と聞いています。これ、この間も現場を拝見したときに、もともとの国際自動車の跡地のところから上って行ってやぐらに行きましたけれども、いろんな文化財的なものがあるわけですよね。そういうふうになったときに、じゃあ、やぐらは崩落しないようにちゃんと工事ができました。そして、その道の下の道もきれいに整備されて人が行き交うようになりました。当然、地元の人だけじゃなくて観光客の人たちもそれなりに来るでしょう。そうなったときに、その文化財をどうやって守っていくんだということが必ず問われると思います。例えば、よそから人が入ってきて何かここで見つかるかもしれないと思って、地面掘っちゃうかもしれない。もしくは、そこにあった文化財的価値のあるものを持っていってしまうかもしれない。そういうのがあったときに非常に問題になっちゃうわけで、今の段階でいいんですけど、大切な文化財が壊されたりしないようにするためのちょっと対策を考えているのか。これ教育文化財部長ですけれども、よろしくお願いします。
○佐々木 聡 教育文化財部長  現在、実施しております崩落対策工事が終了した後には、過去に発掘調査を行った平場や丘陵部分のやぐらなどに説明板を設置して、通路に手すりを設置するなど暫定的な整備を行って、安全が確保できたところから一般に公開していこうと教育委員会としては考えているところでございます。
 一般公開に伴いまして、多くの人に史跡に親しんでもらえるようになる半面、議員御指摘のとおり文化財の棄損につながるような行為が起こることも想定されますので、史跡を訪れる方への禁止事項の周知や注意喚起、防犯対策等についても暫定的な整備を進める中で検討を進めてまいりたいと考えております。
○2番(後藤吾郎議員)  これも今後話合いを進めるということで回答いただきましたけれども、文化財自体は文化財の保護のための法律がありますから、それに準じてという形になると思うんですけれども、何ていうんですかね、やっぱり外から来た人たちで、その価値がやっぱり分からない人たちって多分たくさんいると思うんですよね。そうなったときにこれは非常に貴重なものであって、例えば一切手を触れてはいけませんというレベルから、例えばこういうことが起きたら罰金になりますよと、何とかですよということがやっぱり分かりやすく明示されているということは非常に大事なことかなと思います。地元の人たちがそういうのをまた見てですね、改めて自分たちが地域に抱えている文化財の価値を見直すということにもなると思いますし、ぜひまだ時間ありますので、ぜひいろんな方々に、地元の人に向けてもそうだし、観光客の方々に向けても分かりやすいような何かこう表示、取組をぜひしてほしいなというふうに思います。
 今回これ自体は質問項目に入れなかったですけれども、一応、私自身はやっぱりあの辺に公衆のトイレがないことも、ちょっと一つ実は心配をしています。下まで下がってくれば、お寺さんのトイレとかちょっとお借りすることができるんですけれども、やっぱりあそこの切通の付近になっちゃうと公衆のトイレがありませんので。これももちろんそこに設置すれば、近隣の人たちへの例えば臭気対策だとか、いろんな問題が出てくることも理解はしておりますけれども、やはりあの辺で、例えばトイレがないとなっちゃったときに、それこそ出入りしちゃいけないようなところまで行って、それこそ用を足しちゃうとか、そういうこと、もしくは近隣の全然知らない民家にピンポンしてトイレ貸してくださいという案件が増えるとか。そういうこともちょっと心配をしておりますので、今回質問には入れていないですけれども、ぜひその辺も含めて、まだ時間ありますので、ぜひ協議していただければなということを申し添えて、この質問を終わりにしようと思います。
 それでは、2つ目でございます。こっち側が今日はメインと言えばメインでございます。
 昼下がりでございますし、皆さんもそうかもしれませんけれども、今、ちょうどワールドカップがやっている時期でございまして、非常に寝不足なので眠くなっちゃう人もいると思うんですけれども、ワールドカップ自体は、本当に自分はずっと小さい頃からサッカーやっていたんで、毎回ワールドカップ見るようにしていますけれども、今大会で思うことだけちょっと述べさせてもらうとですね、一つはテクノロジーの発達がすごいなということですね。VARだとか、ボールに何かチップ埋めているとかという話が出ていますけれども、あと実際にカタールに行った仲間が話していましたけれども、スタジアム自体に冷房が効いていて、すごく本当に暑い国なのに本当に涼しい環境でサッカーができるんだそうです。その割にはみんな選手結構足つっているなとは思っていますけれども、そういう意味では何かテクノロジーの進化がすごいなということと、あとはやっぱり国を皆さん背負ってですね、一丸となって戦う姿というのが、どこの国の人見てもすばらしいなというか、感動を与えるなということを感じるわけです。
 前回の9月の定例会のときですかね。スポーツ振興についてということで私も質問させていただいて、ぜひ鎌倉市もどんどんスポーツをやりましょうと。いろんな事業を立ち上げて、いろんな人たちがいろんなそういうスポーツという場所を通じて、人と人とが交わり合って、それでその地域のつながりとかということにもつながってくるし、やっぱりそういうふうにして、みんなスポーツを通じて交流を深めるということは大事なんじゃないかということを話しましたけれども、先日、鎌倉インテルという地元のサッカーチームが、神奈川県の2部のリーグですけれども、見事ブロックで優勝を決めまして、今度12月18日の日曜日になりますけれども、1部への昇格を決める昇格戦に出場することになったということで、ワールドカップも熱いけど地元のサッカーチームも熱いんだぞということで、ぜひ皆さん方もお時間あったら応援に行ってあげてほしいなと思っているわけです。
 2つ目の質問なんですけれども、鎌倉市における医療の今後についてということでございますけれども、介護・防災・子育て分野に関連してということでございます。
 まず、これ何でこういう質問にしようかなということなんですけれども、先日それも教育福祉常任委員会のメンバーと医師会、また歯科医師会、あと身体障害者協会の団体の皆様方と顔合わせをさせていただきまして、毎年いろんな陳情といいますか、こういう形で、団体にいろいろ見てもらいたいんだということを要望いただくわけですけれども、そこでの話合いの中で、自分ももともと医療従事者なんで、ある程度理解はしていたつもりなんですけれども、やっぱりなかなか現場を見ないと分からないことも実際あって、こう見たときにですね、ああ、これはちょっとどうなんだろうということで改めて確認という意味と、今後の見通しということも含めてちょっと質問させていただければなと思って、この質問項目を選んだ次第です。
 皆さん御存じだとは思いますけれども、医療ということに関してくると神奈川県に関するいわゆるルール、これに関してやっぱり無視することはできませんので、今、第7次の保健医療計画というのが令和5年度なんで、来年までですけれども、神奈川県では走っていますが、それに関しての資料と、あとはこの後、防災関連のところで話が出ますが、医療的ケア児というところについて、今までちょっと取り組んできたことがあるので、それの進捗報告ということと、あとは去年の9月ですかね。医療的ケア児の支援法という法律が国で制定されていますので、それの概要を参考資料として載せてあります。細かい説明はしませんが、ぜひ御興味のある方は見ていただければなということでございます。
 さて、まず介護のところにひもづけしてというところから質問したいと思いますけれども、2025年問題というのがずっと前から言われています。すごくお年寄りが増えて、介護を一生懸命やらないと大変な時代になるよということもずっと我々言われてきているわけですけれども、そこで改めて、今回質問のところで確認しようと思いますけれども、まず最初に健康福祉部長にお伺いします。
 2025年問題を目前に、介護の需要と供給のバランスをどう取っていくかということは前々から課題となっていると思います。鎌倉市の今、要介護認定者数というのは何人でしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  65歳以上のですね、要支援・要介護認定者数でございますけれども、令和4年3月末の時点で1万1229人でございます。住民基本台帳ベースでの同時点の高齢者人口は5万3689人となっておりますので、高齢人口に占める要支援・要介護認定者数の割合といたしましては20.9%となっているところでございます。
○2番(後藤吾郎議員)  20.9%。高齢者が65歳以上の方ですからね、5万3000人ちょっと。そこに占める要介護者、要支援者も含めてということですかね。1万1200飛んで飛んでということで、20.9%ですか。思ったよりもいるなというのか、いらっしゃるなというのが私の率直な感想ですけれども、もうちょっと少ないかなと思っていたんですけれども、そうですか、20.9%。
 今、20.9%、1万1200人ぐらいということですけれども、そこに対して、今度、要介護認定者数の状況から見て、今度は供給する側ですね。介護保険のサービス、こちらの普及状況というのは十分と言えるんでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  令和4年12月1日現在でございますけれども、鎌倉市内の介護保険事業所は入所施設が45施設、通所施設が79施設、訪問介護事業所が90事業所、居宅介護支援事業所が63事業所ございます。そのほかに介護保険事業所以外の住宅型有料老人ホーム等の施設が22か所であるという状況になっております。
 令和3年度から令和5年度までの第8期高齢者保健福祉計画におきまして、令和2年度までの整備状況や事業者の整備意向、入所待機者数などを参考に介護保険施設の整備量を見込みまして、利用定員の目標を定めましてサービス基盤整備に努めているところでございます。
 現時点ではですね、通所・訪問事業所が不足しているというお声は届いておりませんけれども、計画のとおり、この施設整備を行うことで介護保険サービスの必要量が提供できるものと考えてございますけれども、議員おっしゃる団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けまして、医療と介護を必要とする方が増加をする一方、労働人口の減少が予想されます。介護保険サービスを十分に提供するために人材確保と介護人材不足は課題であると認識をしているところでございます。
○2番(後藤吾郎議員)  続けて伺いますけれども、人口が減少していく中で要介護認定者というのがまた増加していく中で、介護保険制度に関わる鎌倉市の見通しというのはどういうふうに考えていますか。
○濱本正行 健康福祉部長  今後、本市の人口は減少していく見込みの中で、後期高齢者人口は増加が予想されております。それに伴い、要支援・要介護認定者数についても増加していくことが確実でありますため、介護保険サービスの利用も増加をすると見込んでおります。
 このような状況の中でですね、今後も介護保険制度を安定して運営していくためには、要支援・要介護認定者の数の増加を可能な限り抑えていく必要があると考えてございまして、そのためには介護予防の取組が重要であると認識をしております。高齢者の方ができる限り長く健康で過ごせるよう、介護予防の取組を一層強化してまいりたいと考えてございます。
○2番(後藤吾郎議員)  前向きな回答ということでいいですけれども、これからどうなっていくのかというのはいろいろ難しいですね。いろんなファクターが絡んでくるので、一つの自治体を主語にして見てもですね、非常に難しいというのはよく理解できます。
 先日、データで読む地域再生というのが、これ日経新聞社から出たものがありまして、ちょっと購入して読んでみました。これいろんな強い県、強い市町村の秘密を探ると書いてありまして、鎌倉市ではなくて神奈川県で見たときに、ほかの都道府県と比べてどうなんだろうというのが単純に気になったので読んでみました。
 それと、あとは皆さんにお示ししている参考資料にはちょっと載せられていないと思うんですが、第7次の保健医療計画、これ神奈川県のホームページを見てもらえれば載っていますので、ぜひ読んでもらえればなと思いますが、それの中の一部に、神奈川県ってほかの都道府県と比べてこうなんですよというのがコラムみたいな形で載っているんです。そこには何て書いてあるかというと、皆さん御存じのとおり、神奈川県自体は人口が多いですよと。これは全国で言うと2位ですかね。ということなんですが、それに対するコラム、神奈川県の医療資源ということで載っています。神奈川県は全国2位の人口を抱えながらも、人口当たりの医療資源が少ないのが特徴ですということが書いてあります。具体的には、病院の数、これ平成26年の医療施設調査なんでちょっと古いんですが、病院の数が人口10万人対で3.8床。これが全国で順番にすると全国47位。つまり最下位ですね。で、病床数、これが人口10万人対ですけれども814.9床ということで、これも全国47位。で、医療施設に従事されている医者の数、医師数。これ人口10万人対で201.7人ということで全国で39位です。就業の看護師数、これが686.6人で全国45位ということで、これ全部、平成26年から28年ぐらいの間で取っているデータなんでちょっと古い。今はちょっと変わっているかもしれませんが、そんなに劇的に変わるということはないと思うので、神奈川県全体で見たときには人口は多いんだけれども、医療資源が少ないというのが実は特徴だということが書かれています。
 それでさっきお示しした日経さんのデータで、医療費ということを考えると、タイトルがですね、大往生で医療費を抑えるということが書かれていて、あるグラフが描かれています。そこのグラフにはどんなことが描かれているかというと、目指すべきモデルというところに実は神奈川県が入っています。何だ、その目指すべきモデルはというのは、老衰の方が多くて脳卒中の方が少ない。要するに多い、少ないで2軸にすると、4群に分かれますよね、グラフで言うと。そうすると、老衰が多くて脳卒中になる方が少ないという属性に含まれて、かつその1人当たりの生涯医療費がすごくほかの都道府県に比べて低いんです。それが神奈川県の評価で、実はこの中、もうちょっと読み込んでみると、老衰の多い湘南地区、高齢社会のモデルにと書いてあります。どれどれと、どこなんだと見ると、神奈川県茅ヶ崎市が全国平均より男女ともに老衰の方が1.4倍も多いみたいです。しかも、特筆すべきは75歳以上の医療費が全国平均より約13万円も低いと。茅ヶ崎市は。かかりつけ医がいる高齢者が9割にも上り、在宅医療を支える診療所とかクリニックですね。そういうところが多いというのが茅ヶ崎市の特徴だそうです。
 この間、茅ヶ崎市の地域医療センターというのがあるので、そこにちょっとお願いをしてフライングぎみではあったんですけれども、お邪魔していろいろお話を伺ってきました。それはまた後ほどお話をするとしても、今の段階を踏まえた上で、人口が多いんだけど、いわゆる従事する人が少ない。医師自体も当然高齢化しますし、我々みたいなコメディカルと言われる関連団体の人たちも当然高齢化していくわけで。そうなったときに、どうやって医療従事者とか介護従事者を確保するのということが、要は引っ張り合いの時代に入ってきていることは間違いないわけで、そこら辺に関して改めて質問しようと思います。
 一体、鎌倉市の介護保険人材の確保に向けた戦略はあるんでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  介護保険人材の確保は大変重要な問題と捉えております。
 そのため、鎌倉市ではですね、介護保険の人材確保と専門性の向上を図ることを目的といたしまして、市内の介護事業所に勤務する方が介護職員初任者研修、介護職員に係る実務者研修を受講した際に、受講料の一部を助成する介護従事者資格取得補助金を交付してございます。
 また、令和4年度から市内介護事業所が市内で介護職員初任者研修、介護職員に係る実務者研修を開催する場合にはですね、開催費用の一部を助成する鎌倉市介護人材確保事業補助金として事業所に補助金を交付するようにいたしました。
 医療、介護の関係機関の代表によって組織をいたします、鎌倉市在宅医療介護連携推進会議がございますけれども、こちらが在宅医療介護連携推進に係る意見交換や課題の共有を行って、鎌倉市在宅医療介護連携相談センターが関係団体の研修でありますとか情報発信を行うことで、介護人材が安心して働ける環境の整備を図っているところでございます。
 人を育てて医療と介護をつなげることは、よりよいサービス提供に欠かせないものでありまして、現在働いている人材の専門性の向上や職場環境の整備が、新たな介護人材の確保につながるものと考えておりますことから、医療機関や介護事業所とともに引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
○2番(後藤吾郎議員)  いろんな補助金があって、それに相当するものを市としてはバックアップしているということで御回答いただきました。ありがとうございます。
 質を高めるということに関しては、これは専門家なのでもう当たり前なんですよ。例えば、医師であれば、外科医であれば外科の技術を高めることであり、我々であれば理学療法士であれば、いかに早い時間で早く元気にさせられるという方法を学んでいくということは、これ生涯学習で、専門家である以上は最低限の何ていうんですか、ルールなんですよ。だから、介護士さんもそういうふうに思っている方は多いと思いますし、やっぱりプロフェッショナルであるということは多分そういうことだと思うんで。
 第8次のまたいろいろ計画が見えてきて、分かってくるところがあると思うんですけれども、さっきの在宅医療の医療介護の連携のところがあると思うんですけれども、その辺でまた新しいのが出てくる可能性があって、ぜひそういう、かといっても事業所さん、みんなそういう情報分かっているわけではないと思うので、前もそうしてくださっていたと思うんですけれども、そういうのの経過が出てきて、この辺の補助金が引っ張れそうだというのが分かった時点でですね、ぜひ特に連携を強化するというのは、これから多分一つのキーワードになってくることは間違いないので、連携強化のためのいろんな助成制度、補助金というものが出てきたら、ぜひそういうのを市内の事業所さんに広報してほしいなとお願いをしたいと思います。
 今のがもう介護、要は要介護の人で、その人たちに対して在宅での医療も含めてどう住み慣れた地域で、どう我々が市としてサポートしていくのかということなんだと思うんですけれども、同時にやっておかなきゃいけない非常に大事なことがありまして、それはピンピンコロリってよく表現されますけれども、いかに何ていうんですかね、痛くなく、つらくなく、亡くなるときはさっと向こうの世界に行けるというのは非常に大事です。そうなったときには、なるべくそういう寝たきりになりそうな病気とかけがですよね。脳卒中もそうだと思います。特にお年寄りなんかは転倒による骨折ですね。特に大腿骨の、横に転んじゃって股関節、大腿骨を折っちゃって、それで手術はするんだけれども、やっぱり前ほどは歩けないし、うちのおじいちゃん、おばあちゃん、家帰ってきたらやっぱりね、正直寝たきりなんですよねとなる人をいかに減らすかということですね。
 そういう意味では介護予防というのも同時進行で、介護の人たちをサポートするのと同時に、これから介護になる人たちをいかに減らしていくかということが、これは車の両輪のように同時に動かなきゃいけないわけですけれども、この介護予防についてどのように取り組んでいますでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  介護予防の主な取組といたしましては、フレイル予防や健康づくりを学ぶ「かまくらシニア健康大学」のほかに、体力測定会や運動をメインとした6日間の教室を開催しておりますほか、自治・町内会や自主活動団体に保健師や歯科衛生士、理学療法士を派遣いたしまして、介護予防の講座や健康チェック等を行っているところでございます。
 御参考に令和2年度の国保データベースシステム後期高齢者医療費分析におきまして、本市では骨折に係る入院医療費が1位でございました。また、国民生活基礎調査では、介護が必要となった原因の上位を骨折が占めているということから、こうした分かりやすいデータを健康教育等の機会にフィードバックするということで、市民への普及啓発や関係機関と連携した介護予防事業の実施に役立ててまいりたいと考えてございます。
○2番(後藤吾郎議員)  骨折自体はですね、1回目やると2回目、3回目とやりやすくなるというのは、もう昔からエビデンス出ていますし、そういう意味では1回転んじゃって、そのときは例えば地面ががたがたしていて、そこにつまずいたのかもしれない。急に横から人が現れてぶつかって、それで押されて転んじゃったのかもしれない。それは分からないんですけど、少なくとも1回転んだ人に関しては、2回目、3回目は大いにあり得るということはちょっと理解をしていただいて、そこに対してやっぱりなるべく当然ですけど、転ぶ回数を減らすということが最大の予防にまずなりますので、例えば必要な筋肉を鍛えるとか、そういうことももちろん大事ですし、生活環境を整えるということも大事なんですけれども、やっぱりちょっと注意して見てほしいなということは思っています。
 なので、介護予防、もちろんいろんな事業所とか、あとは例えば大学なんかとかと連携して、市民の方が許してくれればにはなると思うんですけれども、いろんなデータを協力してもらって取ってもいいと思いますし、あとは今いろんな民間の企業さんで、いろんなそういう介護予防のための取組をやっていらっしゃる事業所さんもあると思うので、そういう企業とタイアップしてですね、地域に住む御高齢の方々がなるべく長い期間、住み慣れた地域で元気に過ごしてもらうための、そういう施策をどんどん介護の分野からも発信してもらいたいなと思っています。
 ちょっと話は変わりますけど、さっきちらっと話しました医療的ケア児のことについてです。
 医療的ケア児に関しては、先ほど申し述べましたが、昨年の9月に医療的ケア児の支援法という法律ができまして、いろんなことが書かれています。それの内容に関しては、参考資料に概要版を載せていますので、そこを読んでいただければいいかなと思いますけど、実は地元の医師会の先生や、あとは行政の関連部署、これもいろんな部署にまたがるんですけれども、に御協力をいただいて、国は大規模災害があったときにどうやって避難させるのかということを計画つくりなさいねと言っている中で、鎌倉市に関しては、医療的ケア児の個別避難計画は神奈川県からつくっていますかと言われたら、もう鎌倉市は終わっていますよぐらいの回答をしようじゃないかという話になりまして、いろんな関連部署の人たちと御協力いただきながら計画を作成していこうということで実は動いていただいていた経緯があります。
 確認ですけれども、この医療的ケア児の個別避難計画について、モデルケースを作成していると伺っていますけれども、進捗状況だけお伺いします。
○濱本正行 健康福祉部長  議員御紹介のとおりですね、過去の災害で高齢者や障害者等の方々が被害に遭われていることを踏まえまして、令和3年の災害対策基本法の改正によりまして、高齢者や障害者等、災害時に特に支援を必要とする避難行動要支援者ごとに、避難支援を行う者や避難先等の情報を記載した個別避難計画の作成が市町村の義務となったところでございます。
 その先行事例とすべく、医療的ケア児の1ケースについて、個別避難計画の作成を進めてきたところでございます。関係者の協力を得まして、現在までにおおむね完成しておりましてですね、年内の完成を目指しているところでございます。
 今回の個別避難計画を作成した中で見えてきた課題ということもございまして、具体的には1ケースについて関係者や関係機関が多岐にわたるということにより、調整を必要とすること。あと個人情報の取扱いを含めた関係者間のコミュニケーションや情報共有の在り方、このようなものが課題と捉えてございます。
○2番(後藤吾郎議員)  モデルケース1ケースですかね、1ケースつくり、ほぼ終えたということであります。これ医療的ケア児って、もう一回ちょっとおさらいですけど、生まれつきとかですね、NICUという新生児のための集中治療室みたいなところを経由してお家に帰ったんだけど、病気のせいで人工呼吸器を常に装着してなきゃいけない。あるいは、痰の吸引とかを定期的に必要とするようなお子さんのことを指します。
 これが大規模災害のときに、なぜ一目散に助けなきゃいけないかというと、自分でなかなか身動き取れない方が多いというのと、あとは特殊なこれ、あれですけど、電源が必要なんですよ。人工呼吸器止めたら亡くなっちゃいますから、人工呼吸器止めるわけにはいかないですし、痰の吸引だって吸引器って電源が必要ですから、やっぱり前にもこれ、年明けの予算委員会のときですかね、多分私、会派の代表で話したかもしれませんが、なるべく電源だけ持っておいてねって鎌倉市にお願いした経緯があると思うんですけど。それはこれも含みます。
 あと、例えば公用車でしたっけ。公用車を電気自動車に変えます。公用車、電気自動車はもうすごくいいと思うんですけど、何かあったときに例えば公用車から、逆に電気を配給できる側に回れるのか。供給できる側に回れるようなシステムなのかとか、そういうことも多分質問させていただきましたけど、そういう本当に非常時というのは、特にその子たちは電気は絶対必要なので、一目散に電気は確保してあげなきゃいけないし、あとはそういう自分で身動きが取れないという意味で、御家族の方はね、自分たちでお手伝いしますよと多分言ってくださる方が多いと思うんですけど、例えばお家の人がすぐに助けに行けない状況ができるかもしれないし。例えば、我々が助けに行きたいと思っていても、我々自体も被災して助けに行けないという可能性も十分あるわけで。そうなったときにほかから、要は助けに来た人たちにお願いせざるを得ないということも出てくるはずです。そうなったときに、やっぱりあらかじめ早い段階からちゃんとした個別の避難計画というものをやっぱりつくっておくべきで、私はそういう意味で、本当にさっきも関連する部署が非常に多いために、皆さん隙間時間をつくって集まってくださって、それに関しては本当に感謝をしています。感謝をしていますが、逆に言うと、それが終わって、ああ終わったになっちゃうと嫌だなと思っていて、やっぱりそれを機にじゃあ次も次もと言って、広げていってほしいなというのが思いです。正直なところの。
 医療的ケア児の個別避難計画作成の取組をベースに、今後、避難行動要支援者個別避難計画の作成を、ぜひこれをきっかけに進めていただきたいと思っているんですけど、いかがでしょうか。
○永野英樹 市民防災部長  今回の医療的ケア児の個別避難計画の作成は、今後の個別避難計画の作成の推進に向けて大変意義のある取組であると認識しております。
 今回の事例を関係部署、関係者で共有し、モデルケースの取組を継続して行った上で、今後作成対象者の絞り込みを行うなど、具体的な方向性を定めて個別避難計画の作成を関係部署と連携して進め、適切な避難支援につなげてまいりたいと考えております。
○2番(後藤吾郎議員)  承知しました。
 多分いろんな課題があったと思うんですよね、つくるときに。さっき部長もおっしゃっていましたけど。その問題というのは、多分鎌倉市だけじゃなくて、ほかの多分同じようなことをやっている自治体さんも同じような課題を抱えていて、この間ちらっと市民防災部長さんとも話をしていたり、関連の課長さんとも話していたときに、何かいろんな計画をつくるに当たって、あんまり先走りすると実は後で県とか国からつくってほしいものはこれじゃないみたいな話になって、つくり直しになったりだとか、その何ていうんだろう、そっちに合わせなきゃいけないことが出てくるので、慎重に行きたいということをおっしゃっていました。
 本当にそうだろうなと思うんですけど、正直ね、文句言っていいと思います、それに関しては。やっぱり国とか県が、こういうことをやろうと思うということを法律なり条例なりいろいろ決めていって、それで結局各自治体がそれぞれのいろんな限りある資源の中で、限りある人材の中でいろんなことを頑張ってつくったものを持っていったら、いや、これちょっとうちの目指しているところと違うんだよねというのは、それはやっぱり怒ったほうがいいです。やっぱり鎌倉市として、こういう形でこういう計画を組んできた。例えばこれ個人情報保護の問題とか、いろんな問題が多分足かせになることはもう目に見えているんですけど、そういうのがあったら、もうどんどん県とか国に私は言ってほしいなと思います。鎌倉市でこういうのをつくったら、こういうところが問題だったと。ここに関してはやっぱり非常時の災害のときとかには、そういう既存のルールがあることは分かっていても、やっぱりそういう縛りが、具体的に言えば、医療的ケア児の例えば人工呼吸器の設定であるとか、そのお子さんがふだん飲んでるお薬がどうだとか、そういうことを外からヘルプに来た専門家に伝えるために、そういう法律が足かせになって情報が共有されないんだとしたら、結局困っちゃうのは対象のお子さんなんですよね。だからやっぱりそこは、むしろ先にいろんなことをやって、それが駄目だとかいう話なのであれば、それは違うと。鎌倉市としてはこういうものをつくったんだと、ぜひ誇りに感じていただいて、むしろ県とか国にそれをボトムアップで、こういうところが困っているから直してもらえないか、検討してもらえないかと言っていくのが、やっぱり私は鎌倉市の矜持だと思うので、ぜひ職員の皆さん方も大変だとは思いますけれども、ぜひ一緒になってどんどん計画を進めていただけるといいかなと思います。
 最後になりますけど、少子化の話をちょっとしようと思います。子育て分野に関連してです。これ健康福祉部長にまた戻りますけど、近年、少子化が問題になっております。
 少子化のときは、あれですね、18歳になる方々の人口が一つのやっぱりポイントになるみたいで、その方々がこれから結婚して子供を産んで育ててとなるので、この間テレビで見たのは、18歳の年齢が全国で81万人でしたかね。18歳の年齢の方々の人口ですね、81万人。2019年なので3年前、3年前と去年、2021年の出生数だけで見ると、年間で87万人から81万人。だから18歳の年齢と同じぐらいですね。大体6%ぐらい2年間で減、だそうです。結婚する人の数が60万組から2年間で50万組で、16%も減少しているというのが今の国の流れらしいんですが。
 さて、鎌倉市は、まず出生数からですかね。過去5年間ぐらいの鎌倉市民の年間出生数の推移はどうなっていますでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  今の議員の御質問に答弁させていただく前にですね、その前にございました医療的ケア児の私の答弁で申し訳ございません、ちょっと1点訂正をさせていただきたいと思います。災害基本対策法の改正の内容を答弁した際に、個別避難計画の作成が市町村の義務となったと私、答弁してしまいましたけれども、正しくは市町村の努力義務でございました。訂正させていただきます。申し訳ございませんでした。
 引き続き、ただいまの御質問でございます。
 過去5年間の鎌倉市民の年間出生数でございますけれども、平成28年が1,099人、29年が1,001人、30年が988人、令和元年が957人、2年が907人、3年が933人でございまして減少傾向にございます。
○2番(後藤吾郎議員)  大体1000人前後ぐらいで、徐々に下がってきているということは分かりました。
 じゃあ続けて、市内の産科診療所や小児科医を標榜する医療機関はどの程度ありますでしょうか。
○濱本正行 健康福祉部長  鎌倉市内の産科診療所でございますけれども、3か所でございます。
 また、小児科、同じく鎌倉市の小児科でございますけれども、こちら小児科を標榜する医療機関は25か所となってございます。
○2番(後藤吾郎議員)  産科自体が3か所、小児科を標榜するところは25か所ということですかね。
 それでは、今度はこどもみらい部に伺いたいと思いますけど、令和4年度から小児医療助成の拡充がされたと聞いていますけれども、成果はどのようなものとなっているのか。現状まででいいので教えていただければと思います。
○藤林聖治 こどもみらい部長  令和4年4月1日から小児医療費助成の所得制限を廃止しまして、中学校卒業までの全ての子供の医療費を無料化したところでございます。
 令和4年9月の時点での小児医療証の発行数を令和3年の同時期で比較した場合、対象者数が約5000件増加しております。小児医療助成に係る扶助費の実績ベースでは、令和4年度の9月診療分までの半年間と令和3年度の同時期とを比較した場合、約5000万円増加しているところから、単純に年間ベースで試算いたしますと約1億円の増加が見込まれております。
○2番(後藤吾郎議員)  半年で5000万円。これ見込みですけど年間で約1億円ぐらいの増になるだろうということで。こういうこと、すばらしいことだと思うんですよね。子供に関して医療費を助成するということはすばらしいことだと思いますけど、個人的にはもうちょっと対象年齢拡充できないのかなというふうなこともちょっと思っていて。
 先日、神奈川県議会でも話が出ていたと思うんですけど、医療費のあれですね、無償化について。対象年齢を拡充することについてはいかがでしょうか。
○藤林聖治 こどもみらい部長  小児医療費助成制度につきましては、長引くコロナ禍における健康への不安や物価高騰など、子育て世帯を取り巻く環境においても厳しい状況を支援する策として重要な施策であり、早期に求められるものと捉えております。
 現在、中学3年生まで実施しているこの制度でございますが、対象年齢を拡充することにつきましては、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
○2番(後藤吾郎議員)  これすばらしいことだと思いますし、どんどんやったらいいなとは思うんですけど、これ、そもそもなんですけど、足並みそろってなくていいのかなというのはちょっと感じるところではあるんですよね。神奈川県内でも多分自治体によってかなり差があるということを聞いていますし、今年、令和4年の頭ぐらいでしたかね、東京都なんかは中学生までではなくて、来年からだったと思いますけど、高校生まで無償化するという動きになって、一応、23区プラスその他で何か合意は得られたみたいなことが記事になっていたと記憶していますけど。じゃあ神奈川県どうなんだといったときに、人口は多いんだけど専門家がそんなにいないとなった中で、また財源的にも東京とは違うでしょうし、またそれを各自治体で見たときにはもっと差があるでしょうし、なかなか難しいなと思うのと同時に、本来これは別にどこに住んでても同じようなサービスというか、無償化ができないと本当はいけないんじゃないかなと思うのと。あとはですね、実は個人的にずっと思っていることがあって、やっぱりただほど高いものはないとずっと思っているんで、やっぱりある程度の自己負担分、もちろん設けている自治体多いですけど、自己負担分は僕はあってもいいんじゃないかなと思っています。
 なので、これもまた引き続きいろんな近隣する自治体とかですね、あとそういう都道府県単位の話も絡んでくると思うんで、経過見ていかなきゃいけないですし、年間で1億円ですか、1億円、要は税を投入するということに関して、私はもうどんどんやったらいいんじゃないかと思っていますけど。それを当然、年齢の幅を拡充すれば、それだけまた予算も必要なわけで。その辺のバランスをまた見ながら、また経過があったらですね、ぜひ教えていただきたいなと思っています。
 さっきの話にちらっと戻りますけど、何分までなんだっけかな。何か時計が止まっていたんですよね。だから、ちょっと時間では1時間まではやれないというふうなのが、さっきメモ紙で来ましたが。
 茅ヶ崎市の地域医療センターに行ったときの話をしますけど、市役所から徒歩5分ぐらいのところにまあまあ、かなり立派な建物がございました。医師会、歯科医師会、そして薬剤師会の人たちがそこに入って、あとは市役所も土地を分割で持っているみたいなので、建物もそうみたいなんですが。市役所の人たちが地域の人たちへの何か運動指導であったりとか何とかというのを、その医療センター内の講堂を使って何かやったりもしているようです。
 その茅ヶ崎市の地域医療センターは休日夜間診療所も兼ねているわけですけど、鎌倉市においても、先日、休日夜間の診療所を拝見しました。今の医師会の建物の隣にある、もともと材木座保育園だったところですけど。びっくりしたのはですね、何かちょっとひと昔前の野戦病院みたいな、ちょっと建物自体が古いのでこれ仕方ないですけど。聞いたら、何か会長自ら入り口までが草ぼうぼうだったので自分で草刈りしましたとか言っていましたけど。すごい環境の中、やっていらっしゃいました。
 長期的に鎌倉市として、あそこにいわゆる地域医療センターみたいなものを残すのかどうかということをやっぱり心配していまして、私もやっぱり心配です。特に旧鎌地区、湘南鎌倉総合病院まで救急車でもそんなに時間かからないということは理解していますけど、でもやっぱり地域にとっては、すぐ何かあったときに、そういう時間外であってもかかれるところがやっぱり一つでもあるというのは、大きな安心かなと思いますので。
 そこで市長に伺いますけど、その材木座保育園の跡地を利用して、休日夜間の診療所を開設していますけど、今後どのようにしていくのか改めて考えを伺いたいと思います。
○松尾 崇 市長  市内の一次救急を担っていただいています、この休日夜間急患診療所ですけれども、このコロナ禍においても多くの発熱患者を診ていただいているということで、その運営に御協力いただいている鎌倉市の医師会には大変感謝をしているところです。
 現在、休日夜間急患診療所の診療は感染予防のため、隣接している旧材木座保育園の園舎を暫定的に利用して行っておりますけれども、老朽化しているということと津波浸水区域であること、またバリアフリーでないこと、交通の利便性が悪いことなどの課題があると認識しております。
 救急医療という観点で見ますと、市内の北部には湘南鎌倉総合病院があることから、休日夜間急患診療所としての機能はこのまま鎌倉地域に残していきたいと考えています。
 現在抱えている課題の解決策を含めてですね、引き続き鎌倉市医師会と協議しながら検討してまいりたいと考えています。
○2番(後藤吾郎議員)  そうしたらもうしばらくは、あそこの場所も含めて、旧鎌地区に市長としてはやっぱり休日夜間診療所はあるべきだという考えでよろしいですか。
○松尾 崇 市長  はい。そのように考えております。
○2番(後藤吾郎議員)  ぜひ、そのようにしていただけると助かるかなというふうに思います。
 また、後ほど、私も神奈川県の医療課もちょっとお邪魔させていただきましたし、そうやって茅ヶ崎市もお邪魔させていただいて、そこで得たこととかいろんなことも含めて、皆様方に今後も情報共有をしていきたいなと思っていますけれども。
 やはり、医療ってなかなか難しいところがあって、公共施設の再編計画にも載っかってこない。けれども、市民にとっては重要なインフラの一つだと思います、私は。なので、そういう意味では鎌倉市内にお住まいの方であれば、どこに住んでいても安心に安全に暮らせるまちづくりを、今は不十分かもしれないけど、やっぱり時間がかかってもしっかりとみんなで力を合わせて積み上げていくということが大事なのかなというふうに思いますし、これからも引き続き皆様方に御指導いただきながら、自分でもしっかりと考えて行動していきたいなと思っております。
 これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(前川綾子議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                    (14時09分  休憩)
                    (14時25分  再開)
○議長(前川綾子議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。次に、竹田ゆかり議員の発言を許可いたします。
 なお、竹田ゆかり議員から、一般質問に際し資料を持ち込みたい旨の申出があり、議長職権により資料を配付させていただいております。
○23番(竹田ゆかり議員)  鎌倉かわせみクラブの竹田ゆかりでございます。通告に従いまして、一般質問を始めさせていただきます。よろしくお願いします。通告順番1番と2番を入れ替えて質問させていただきますので、よろしくお願いします。
 初めに、不登校の子供たちに寄り添った学習権の保障についてということで質問してまいります。
 9月定例会では学校というものは不登校の子供も含めて、誰もが楽しく安心して一日を過ごせるように、そして学びを深めることができるようにと。そういうようなためには、今、鎌倉市が取り組んでいるかまくらULTLAプログラムの実践、その考え方を学校現場で生かしていただきたいと。そういうような質問をさせていただきました。
 今回は、その不登校の子供たちに寄り添った学習権の保障ということで質問するわけですけれども、文部科学省が10月27日に公表した、2021年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果によれば、不登校児童・生徒数は9年連続して増加し、全国の小・中学校の不登校児童・生徒数が24万4940人となりました。前年度より4万8813人増加。9年間増えてきたけれども、その増加率が過去最高となったとのことでした。
 また、学校内外の機関などで相談指導などを受けた児童・生徒数の割合が4年連続で、低下していると。そして、どこにもつながっていない児童・生徒も増加していることが浮かび上がりました。
 この要因について文部科学省は様々指摘していますけれども、その大きな要因の一つとしては、2016年に制定された義務教育の段階における普通教育に相当する教育の確保等に関する法律、ちょっと長いんで教育の機会確保法と言わせていただきますが、その法律が浸透したことで無理に登校させることなく、教育支援センターやフリースクールなどを選択しやすくなったことも背景にあると言われています。
 不登校となった子供の理由は本当にまさに様々なんですけれども、いずれにしても地域の学校に登校できていない環境を余儀なくされていることは大変大きな問題です。今、不登校の子供の学びの場や居場所の確保、支援のために教育委員会、学校、フリースクールなどの民間団体との連携を強くしていくことや、不登校の児童や生徒がそれぞれの状況に応じた支援を受けられるよう経済的な支援など、具体的なサポートに取り組んでいくことなどが課題とされています。
 しかしそれは、あくまでも不登校児童・生徒が増え続ける中での教育の機会等をどこにどのようにつくるのかという問題なんですね。そもそも、私も長いこと教員をしていましたのでね、不登校の子供たちに出会うこともありました。不登校の子供たちは当然のことながら、不登校になることをね、好んで不登校になるわけじゃなくて、私が出会った不登校の子供たちはですね、どの子もなんですけれども、本当は僕だって学校で勉強したいと。みんなと一緒に遊びたいんだよって。このね、言葉。実はこの言葉ってなかなか初め出会ったときには言ってもらえなくて、信頼関係を築く中でこの本音が出てきたんです。
 それじゃあ、なぜ学校に来られなくなったのと話したときに、その子にはある子をイメージして今、話していますけど、2年前のある出来事を話してくれたんです。僕が学校に来られなくなったのはこういうことがあったんだよと。私はもう驚きましてね、この子は2年とちょっと、ずっと登校できないでいたんだけれども、やっとその理由を話してくれて、当然のことながらその2年前の出来事について対応して、やがてその子は3か月で、1学期ちょっとかかりましたけど2学期から学校に来られるようになったんですね。
 私、だからといって私の経験からね、不登校の全ての子が学校に来るべきだとか戻ってくるべきだと言っているわけじゃないんです。要は話を、その不登校に陥った子供の話を聞き取ることで解決していく。そういう不登校もあるということを今、話しているところです。
 さて、教育の機会確保法は、その増加する不登校児童・生徒に対応するためにつくられた法律ですけれども、第3条に、この法律に基づく施策は5つの基本理念をもって行わなければならないと書いてありました。基本理念1では、これとてもいいこと書いてあって、全ての児童生徒が豊かな学校生活を送り、安心して教育を受けられるように、学校における環境の確保が図られるようにすること。そのとおりなんですよ。学校現場で今、一番大切にされなければならない。これ当たり前な理念なんですけど、まさに不登校児童・生徒を生み出さない学校はどうあるべきなのかという根本的な私は考え方だと思います。そのことについては後ほど触れたいと思いますけれども、さて、質問に入ります。
 基本理念2では、不登校児童生徒が行う多様な学習活動の実態を踏まえ、個々の不登校児童・生徒の状況に応じた必要な支援が行われるようにすること。基本理念3では、不登校児童生徒が安心して教育を十分に受けられるよう、学校における環境の整備が図られるようにすることとしています。
 鎌倉市では、どのようにこの理念を具現化しているのでしょうか、伺います。
○岩岡寛人 教育長  多様な教育機会確保法の理念ということで、学校の中とそれ以外の多様な学習支援と、その二面からですね、どのような取組をしているかということでございますけれども、まず学校ではですね、多様な特性を持つ全ての子供たちにとって魅力的で安心して学べる学校となるよう、分かりやすい授業の実現とか、あとはポジティブでお互い安心して過ごせる学級経営とか、そういったところのですね、ユニバーサルデザインの考えを取り入れた教育環境の整備というところや、教育相談体制の充実等、不断の努力をしているところでございます。
 また、学級担任など子供や保護者に直接関わる教師だけではなくて、児童支援専任、中学校ですと生徒指導担当、そして教育相談コーディネーターを中心に校内組織での一体的な対応に努めております。
 こうした組織的対応の中で不登校児童・生徒の状況やニーズを個別に丁寧に把握をしまして、子供が興味を持ちそうな活動や行事に誘ったり、家庭学習の支援を行ったりするなど、可能な限りの支援を行うとともにですね、必要に応じてスクールカウンセラーなどの専門職員の支援にもつなげているところでございます。
 教育委員会としても毎月学校に聞き取りを行い、子供の状況やニーズに応じた支援ができるように助言しておりますほかですね、学校外の教育活動の支援といたしましては教育支援教室「ひだまり」の運営、またかまくらULTLAプログラムの実施、最近ですとロートみらい財団と連携したオンラインでの友達づくりや様々な学びの場の提供、そしてフリースクールとの連携など不登校児童・生徒が多様な場で学べるための支援も併せて行って、各号の理念の実現に努めているところでございます。
○23番(竹田ゆかり議員)  伺いました。学校の中ではどうするべきなのか。学校の外ではどうするべきなのか。二面でお答えいただきました。非常にやっぱり可能な限りという、先ほどお言葉を聞きましたけれども、本当に様々な取組をされていらっしゃるということが分かりました。
 次の質問に参ります。
 教育の機会確保法第10条では、特別の教育課程に基づく教育を行う学校の整備等に努めることとされています。国や地方公共団体が、いわゆる不登校特例校の設置に努めることということなんで、努力義務なんですね。ということですが、鎌倉市は令和7年度、不登校特例校の開設を目途に準備を進めていらっしゃいます。これは、昨年ですね、松尾市長が市長選に立候補されたときのマニフェストに掲げられているものです。
 市長はどのような理由で不登校特例校の設置をマニフェストに掲げたのでしょうか、伺います。
○松尾 崇 市長  鎌倉市は多様な人々が尊重され、どのような立場になろうとも自分らしくいられる社会。いわゆるこの共生社会ということを目指して取組を進めているところです。
 そうした中においてですね、学校に通いづらさを感じて不登校となる児童・生徒の数は、これは全国的にも鎌倉市でも増加をしているという、こういう状況です。
 これまで市立小・中学校各校においても手厚い不登校対策を行っていただいているということは認識をしておりますけれども、そうした取組を行っても、なお不登校の長期化や固定化によって当該校における十分な学びや支援が保障できない生徒がいる状況に対して迅速な対応が迫られていると感じています。
 そこで、子供の特性に合わせた特別の教育課程を編成する、この不登校特例校を設置することで、長期間不登校となっている子供の社会的自立へ向けた支援を行っていく必要があると考え、マニフェストに掲げたものです。
 不登校特例校の設置によりまして、こうした子供たちが自らの特性を生かして自分らしく学ぶことができ、子供たちが自己肯定感を高めながら希望を持って前向きに成長することができる場となることを期待をしております。
○23番(竹田ゆかり議員)  伺いました。不登校特例校設置、なぜ努力義務としているのかということと全く重なることになるわけですけど、私は鎌倉市長としてなぜマニフェストに掲げたんですかという意味なんですけれどもね。後々伺いますけれども。
 11月、私、大和市の、これ神奈川県で一番最初に、この4月に開設した不登校特例校に視察に行ってまいりました。大和駅からちょっと離れて、ちょっと大変苦労したんですけれども。向こうでは議会事務局長と、そしてそうですね、青少年相談室長とお二人で対応してくださって、非常にきめの細かい御説明をいただき、施設内全部、何のためにこの部屋があるのかとかね。通っている子供は13人でしたけれども、子供たちの様子とか本当に丁寧に説明を受けてきました。
 でね、今、市長になぜマニフェストに掲げたんですかと思わず聞きたくなってしまったのは、大和市を視察してからなんですよ、私。何かというとね、大和市では昨年12月定例会で不登校特例校設置の補正予算を組みました。議決後に準備期間を経て、今年4月に開設した。じゃあ、なぜ大和市は県内初、一番乗りで不登校特例校を設置するに至ったのかと。大和市がなぜ設置することに至ったのか。市長御存じですか。御存じないですよね。
 大和市ではね、それまで鎌倉市と同様に学校復帰を視野に入れながら、本当に様々な支援体制、鎌倉市とちょっと違う人の配置なんかもあるんですけどね、支援を取ってきています。でね、この不登校特例校の設置のための補正予算を組んだのが12月なんですけど、この5か月前の昨年の7月、不登校の子供たちや保護者が学校にどのようなことを望んでいるのか把握するために、保護者・生徒向けにアンケート調査をしているんです。90日以上の欠席者全員に、保護者と本人向けのアンケート調査を送っているんですよ。送っている。その結果、見えてきたことが学校復帰を視野に入れながらの支援を望む子供がいる。つまり「ひだまり」のようなところでね、やっぱり頑張りたいんだという子もいた。一方で、学校以外の場で学習支援、社会的自立を望む子供もいた。それを確認しているんですよ。で、将来への意欲があるけれども、あるがままの居場所が欲しいという声もあった。安心できる場が欲しいという声もあったと聞きました。
 つまり、アンケート調査を行って不登校特例校の設置について、その必要性をしっかりと確認して、そして設置することを決定しているんですよ。まさに大和市は当事者抜きに当事者のことを決めないというね。その考えに添って不登校特例校の設置を決断しているんですよ。
  今、市長が述べてくださったのは、全国どこでも不登校対策をしている。でも年々増加していますよ。十分に学びができていません。特性に合わせた社会的自立を目指す、そういう場としての特例校って。これはまさに教育の機会確保法が目指すものであって、私はなぜ市長が鎌倉市にそれが必要と判断したのかということを問いたいんですよ。
 大和市はちゃんと一人一人の意向確認をしているんですよ。その中から、いや大和市には不登校特例校を求めている子供がいるんだと。そういうことをしっかり確認しているんですよ。それで決断していると。非常にね、あれですね。行って相談室長のお話、局長は前教育部部長だったので、僕も参加させてくださいと私をちゃんと待っていてくださって、参加してくださる。非常にね、話される内容がね、もう熱かったですね。不登校の子供たちに学びの場を何としてもつくりたいんだと。それで不登校の子供に徹底的に寄り添っている。授業して子供が、いや、僕つまらない、寝ると。別室に行くと言ったら、じゃあ行っていいよと言うんだけれども、何とおっしゃったかと。子供が勉強したくない。僕寝たいと言ったときに、これは授業が失敗なんだと。授業がこの子に合っていない。この子自身の興味関心を呼び起こしていないんだと。教師自身が反省するんですと。そういうような話も聞かせていただきました。でもこういう考え方って本当は一般の学校でもしなきゃならない考え方なんですけどね。
 質問の3つ目に入ります。
 不登校特例校について市長マニフェストに上がっている。大体、マニフェストに上がると職員の皆さん粛々とそのマニフェスト実現のために動かれるんだけれども、そのね、設置については教育委員会が決めることです。教育委員会が不登校特例校設置に当たって不登校当事者本人の思いを聴いたんでしょうか。把握したんでしょうか。保護者の声を聴いたんでしょうか。学校現場の声を聴いたんでしょうか。私そこを伺いたい。その上で、不登校特例校は鎌倉市に必要であるという結論に至ったんでしょうか、伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  不登校児童・生徒の実態に関しましては、ふだんから児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査や教育センターが各校や教育支援教室「ひだまり」から聞き取る不登校児童・生徒の状況により把握させていただいているほか、教育相談員等の専門職員が直接不登校児童・生徒と面談を行ったり、かまくらULTLAプログラムを通じて不登校児童・生徒やその保護者と直接関わる中で把握をさせていただいているところでございます。
 今般の不登校特例校の設置に際しましては、不登校特例校の設置は多様な教育機会確保法に基づく市町村の努力義務になっておりますほか、今回ですね、設置の要否を伴うアンケート等は行ってはおりませんけれども、教育委員会として子供たちの多様な学習特性を開花させていくかまくらULTLAプログラム等を実践していく中で、子供の学習特性と学校固有の環境の相性が悪く、特別な教育課程を編成して自立を支えていくことが必要な児童・生徒が実際にいることを痛感したということで、今回不登校特例校の設置に向けた取組を教育委員会としては決定してきたところでございます。
 今後、教育委員会としましては、専任の担当チームを設けてですね、具体的な検討を進めていく旨、決定した段階でございますので、今後教育課程等の具体的な制度設計を進めていくに当たっては、不登校児童・生徒や保護者、学校の声をしっかり反映できるよう意見聴取の方法等についても検討させていただきたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  直接アンケートはしませんけれども把握できていますよって。それが本当に90日以上ですね、学校に来られない子供の意見なんだろうかと。不登校の原因がね、本人調査と学校の把握とが全く違っているということ、9月の一般質問でさせていただきました。本人の意識と、そして学校の不登校に陥ったその状況、見立てが全く違っていると。そういう話をさせていただきましたよね。だから今、伺っていても、専門家に聞きました、アンケートはしていないけれども、ふだんから調査しています。かまくらULTLAプログラムに参加した、そのような状況の中からも分かりますっておっしゃっているんだけれども、どうなんでしょうかね。私は一人一人を大切にして、その先の支援を考えている。そういう立てつけではないなと思いますね。大和市はそこしっかりやっているんですよ。その声が1人の、たった1人の声であろうと拾い上げようとしているんですよ。
 先日ですね、登校拒否を考える交流会というのが茅ヶ崎市でありました。参加させていただきました。長期にわたる不登校のお子さんを持つ保護者の方がたくさん大勢いらしていた。一人一人自己紹介をされながら、それぞれの思いを語られていました。2時間にわたる意見交換を行ったんですけど、保護者の方々の思いはね、ほとんど90日以上不登校の子供を持つ保護者なんですけどね、思いはね、実は様々だったんですよ。不登校というとね、学校に行けない、勉強することができない。同じようなくくりにする気持ちは分かるんですけどね、私、初めてこの会に行って、不登校のお子さんを持つ保護者の思いが本当にね、様々。そしてなおかつ自治体や学校に望むことも様々なんですよ。もっと学校が楽しくなればいいのに、もっともっと分かりやすい授業。さっき授業の話されていましたね。そういうことをとても望む声もあります。いや、もう学校には望まないとかいろんな意見があったんですよ。
 でね、鎌倉市の不登校特例校に在籍する対象となるお子さん、90日以上の不登校の子供たちになろうと思いますけどね。やっぱりね、私はね、一人一人のしっかりと受け止めをね、大和市のように私は行うべきだと思いますよ。何かね、私、話しながらちょっとヤングケアラーのこと思い出しましたよ。ヤングケアラーのときも調査すべきじゃないですかと。いや、全国的な傾向がヤングケアラーがいるって分かっているから調査しませんとおっしゃった。今度ね、調査してくださることになったので安心したんですけれどもね。何か全体的な傾向だとか、そういう外見でも、というのかな。そういうところで判断されないでね、一人一人の、まさに子供に寄り添った願いや思いを聞き取って受け止めて、ああこういう子がいるんだと。そして、じゃあ不登校特例校は必要だよという、そういう決断に至って設置してほしいと思うんです。
 これ文部科学省が設置した不登校に関する調査研究協力者会議というのがあります。御存じだと思いますけど。その委員を務めたこども教育宝仙大学こども教育学部の石川悦子教授がこのように言っていますよ。子供たちへの調査と学校側への調査結果はかなりずれがあると。これは不登校になっていった原因の部分のことを言っていらっしゃるんだと思うんですけどね。その続きなんですよ。今後、拡充していくべき支援についても子供たち自身が本当はどのような支援を求めているのか。子供の思いをつまびらかにしながら考えていく必要があると言っているんですよ。この意味しているところは大人がどうこう、必要だよねと、あったほうがいいよねと。ざっくりじゃないんですよ。一人一人の子供がどんな支援を求めているのかって、ちゃんとその思いをつまびらかにしながら考えていく必要があると発言しているんですよ。私本当にそのとおりだと思う。大和市は、この石川教授のね、そのおっしゃっていることをしっかり受け止めて、これアンケート調査すべきだねと判断したのかなって私思いましたよね。
 私はやっぱりね、鎌倉市の不登校の子供たちや保護者が本当にどのような支援を望んでいるのか、個別に把握する必要があると考えるんですけれども、いかがでしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  不登校児童・生徒の支援に当たりましては、教育センターにおける不登校児童・生徒の状況の把握、相談室への相談や教育相談員やスクールソーシャルワーカーによる保護者との面談、相談室、保護者懇談会、かまくらULTLAプログラムに参加した児童・生徒の保護者との情報共有等々、様々な場面でですね、教育委員会としても直接不登校児童・生徒やその保護者のおかれている状況やニーズ等の情報を収集しており、状況の把握に努めているところでございます。引き続き、教育委員会としてもですね、状況の把握には努めてまいりたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  私、状況の把握なんて言っていないんですよ。どういう支援が必要なのかって、その気持ちを聞き取ってくださいと言っているんですよ。状況じゃない、客観的に外から見えることじゃないんですよ。鎌倉市287人ですね、不登校ね。90日以上は何人かちょっと私も数を教えていただいていないんですけれどもね。
 先ほども言いましたけれども、不登校の子供の思い、保護者の思いは様々。支援の在り方、学校に求めることも様々なんですよ。把握できているって思うのは、おごりだと私は思います。しっかりとどうしてね、一人一人のね、声なき声を聞き取ろうとしないんですか。それができて私初めてね、そうなのかって。そういう思いを聞き取って受け止めて初めてね、私、不登校特例校設置したときの、そのつくり方やね。どういう学校をつくっていこうかということに生かされていくと思うんですよ。アンケート調査してくださいよ。その上で判断していいんじゃないんですか。教育長どうですか。
○岩岡寛人 教育長  先ほど来、アンケート調査をしないと申し上げているわけではございませんで、まずですね、設置の要否を問うアンケート調査はこれまで実施してきてございません。その点は答弁を申し上げたとおりでございますけれども、実際の不登校特例校の具体的な制度設計を進めていく上で、当然どういう支援が必要なのか。例えば、オンラインで通える日が欲しいとかですね、居場所をこういうふうに選びたいとか、何時から登校できるようにしてほしいとか、様々な声があると思いますので、具体的な制度設計に当たってはですね、そうした保護者や不登校児童・生徒当事者の声、また学校の声といったものを反映できるように意見聴取の方法等についてしっかり検討していきたいと思っております。
 また、教育委員会で実施している様々な教育相談、またいろんな不登校の親御さんたちの相談会といった場所ございますけれども、そうした場所は外形的な状況だけを聞き取っているわけではございませんで、本当に涙ながらにですね、どのような状況でこういう状態に陥っているのか、どういう支援をしてほしいのか、どういう学びがしたいのかといったところをですね、丁寧に指導主事や教育相談員が聞き取って、まさに一人一人の状況に応じた支援に努めているところでございまして、外形だけを聞き取ってイメージで政策を立てているということではなくて、具体的な当事者の持っているニーズや状況に応じた施策立案ができるようにですね、引き続き取り組んでまいりたいと思ってございます。
○23番(竹田ゆかり議員)  それはね、設置が決まってからの話じゃないですか。私は大和市のように設置の決断に至るまでに一人一人の子供たちの気持ちを受け止めてほしいって言っているんですよ。設置が決まってから、じゃあどうしていこうか、ああしていこうかって保護者に聞いてみるって。それは当然ですよ。
 でね、90日以上の本人ってね、なかなか今までだって本音を言えてこなかったんですよ。長期化しているって総合教育会議でおっしゃっていた。鎌倉市のね、90日以上の子供が他市よりも多い。長期化していると。そういう子供の本音は保護者の本音と違うかもしれないじゃないですか。そこを酌み取ってほしいって私は言っているんです。不登校の子供たちに寄り添ってほしいって言っているんです。ぜひ本人の気持ち、学校はいいですよ。保護者の声を聴いているって言うんだったらそれでいいです。本人の気持ちをちゃんと受け止めてあげてほしいんです。いかがですか。
○岩岡寛人 教育長  保護者の願いと子供の願いが違う場合というものもございますので、不登校児童・生徒の本人のですね、御希望というものをしっかりと反映できるように取り組んでまいりたいと思っております。
○23番(竹田ゆかり議員)  大和市だってそうなんですよ。説明会39人来ましたよ。でも結果的にね、13人になった。それは保護者は入れたい。本人は嫌だ。そういうことが起きてくるんですよ。だから保護者の願いは聞いています、ではない。一番大事なのは本人じゃないですか。ぜひ、本人の気持ちの把握に努めていただきたいと思います。
 それでは、教育の機会確保法の第3条の理念1に話は戻ります。
 理念1、先ほども言ったように学校現場で安心して豊かな学びができるように、生活を送れるようにという部分ですけれども、この理念ね。この理念に基づけば教育委員会は不登校の子供を生み出さない。今、不登校の子供がいたときにどう学びを確保するかだった。本来的にはね、私は教育委員会も学校もですけど、不登校の子供を生み出さない、生み出しにくい学校づくりを目指すべきなんですよ。不登校の子供が287人いてどうしようか。学習できていないね。何か場所を確保しようねと。それも大事なんです。今、そのやり方について話しましたけど、その前に各学校でね、不登校ね、いじめのときにいじめを生み出しにくい学級学校という言葉、あったと思うんです。だから私はね、今、まさにどんどん伸びていく不登校の子供を生み出さない、生み出しにくい学校づくりを私は目指していくべきだと思う。そのためにどのような取組を行っているんでしょうか。
○岩岡寛人 教育長  議員御指摘のとおり、不登校を生み出さない学校づくりは大変重要でございまして、まずは不登校のですね、理解、学校に行きづらいお子さんの理解を深めるための研修といたしまして教育センターで企画する研修会、毎年実施してございますし、児童理解に関する研修等も実施をしてございます。また、法定研修である初任者研修、経験年数による研修におきましても不登校に関する理解を深めるような内容が組まれてございます。
 また、校内研修で不登校を扱っており、フリースクールとの連絡会等、不登校の児童・生徒を理解するための会議もありまして、そうした観点からですね、まずは教員一人一人が不登校や学校に行きづらさを抱えるお子さんの状態を理解するための研修というものをしっかり実施しております。
 また、校内での組織的な体制づくりということで、先ほども御答弁申し上げたとおり、児童支援専任、生徒指導担当、教育相談コーディネーターを中心とした組織づくりについて、一体的な対応に努めるというところも取り組んでございます。
 また、教育委員会では月に4日以上欠席した不登校の予兆のある児童・生徒、あるいは不登校と現になってしまっている児童・生徒の状況について毎月学校から報告を受けるという仕組みを持っておりますので、そのタイミングを捉えまして、子供の状況やニーズに合った支援ができるよう学校に助言をしております。
 また、小学校には月2回教育相談員を派遣して校内を巡回しておりまして、例えば、気になるお子さんの情報を学校と共有するなど未然防止に努めております。
 また、県立養護学校の巡回相談員等も活用して、そうした支援も行っているところでございまして、今年3月からは児童・生徒のSOSを早期に受け止め対応するための子供SOS相談フォームを活用した支援体制を構築するなど、不登校児童・生徒を生み出さないための重層的な取組に努めているところでございます。
○23番(竹田ゆかり議員)  本当に研修でもって不登校を生み出さない、子供理解、児童・生徒理解、研修ですかね。そういうのをなさってくださっているということは、本当にそれは学校現場がしっかりと受け止めてほしいなと思うところです。また、教育委員会は毎月学校からの報告を受けて支援の在り方、それを助言してくださっているということ分かりました。
 しかしながら、そういう教育委員会が一生懸命頑張ってくださっている中で、しかし一方で不登校の児童・生徒は増え続けているんですよね。非常に残念ながらね。
 では、なぜこの9年間、不登校児童・生徒が増え続けてきたのか。今、教育長がおっしゃってくださった手だては本当に私は丁寧ないろんな角度から生み出さないための御努力をされていらっしゃるのがよく分かったんだけれども、ただ、それでも増え続けてきたと。ということは、何かが学校に足りないんじゃないのかと。学校に今、何が足りないと思われますか。
○岩岡寛人 教育長  先ほど来出てきております問題行動等調査によりますと、全国でも、神奈川でも、鎌倉市でも不登校児童・生徒の数は年々増加傾向にありまして、特にこの令和3年度というのは増加率大変大きくですね、重大な課題として捉えております。
 不登校の原因別の児童・生徒数、どこか具体的にとりわけ増えている要因があるかどうかというところも分析いたしましたけれども、各要因が満遍なく増加しておりまして、直近の不登校の増加要因を何か一つに特定するというのは大変困難だろうと思っております。
 学校での状況はもちろんですけれども、御家庭の状況、コロナ等の社会状況、あと文部科学省が言っているような教育機会確保法の理念の浸透、また、学校外でのですね、不登校児童・生徒の支援体制が強化されていることなど本当に多様な要因が関わってこういう状況になっていると考えております。
 したがいまして、不登校児童・生徒のそれぞれの状況に応じてきめ細かに対応できるよう、網の目のようにやはり対策を組み合わせていく必要があるだろうと考えております。
 中でも学校における対策として、足りないところという御質問がありましたけれども、今後、特に取組を進める必要があると考えられますのは、新型コロナウイルスの流行でですね、体調不良での欠席というのが非常に多くなってきておりまして、この体調不良の欠席があった場合に、流してしまうというかですね、今日もお休みかということを考えてしまうケースが多いんですけれども、そうした1日休んだとか、2日休んだとか、そうした早期に兆候があった際にどれだけ早く対応ができるかというのがですね、こうした不登校を生み出していかない非常に重要なファクターであると思っておりまして、欠席が連続する前に早め早めに家庭と連絡を取り、迅速に子供に寄り添っていくことの徹底というものは、まず一つ重要であると考えておりますのと、あとは教室には入りづらいんだけれども学校で何らかの支援ができるお子さんというのがおりますので、教室に入りづらい子供が安心して過ごせる校内での居場所づくりというところも非常に重要なポイントだろうと考えております。
 教育委員会としてもこうした取組が円滑に進むよう支援を行っていきたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  網の目のようにというかね、本当にあの手この手でやっぱり少しでもその子の気持ちに近づき、支えるということをなさってくれているんだろうなと。私、今、おっしゃってくださったことでね、兆候を見逃さないという、非常に大事なんですね。意外にいつの間にか来なくなっちゃったよってよくあるんですよ。そうじゃない。絶対子供はSOS出しているはずだから、そこを見逃さないということは非常に私も大事だと思います。
 やっぱりね、私ね、もう一つ全国の小・中学校の現場に足りないもの。それはね、私としてはね、何だと言われるかもしれませんけどね、それはゆとりですよ。時間的ゆとり、心のゆとりがない。学校現場にゆとりがないことが不登校児童・生徒を増やす原因の一つになっている。
 それを端的に表しているグラフがあります。タブレットに配信されています。ちょっと字がはっきりしなくて申し訳ないんですが、グラフは不登校児童・生徒の割合、1,000人当たりの不登校児童・生徒数の推移を1991年から2020年まで表しているグラフです。このグラフよく見てください。1991年から徐々に増え始めて2000年を過ぎた頃から不登校児童・生徒の数が横ばいになったんですよ。増えなくなったんですよ。なぜでしょうか。教育長御存じですよね。なぜでしょう。
○岩岡寛人 教育長  学習指導要領の周期のことをおっしゃっているのかなと思ったんですけれども、授業時数の観点でしょうか。
○23番(竹田ゆかり議員)  少し当たっています。これね、2000年、正確に言うと2002年。2002年グラフがね、ちょっと下がってるんですよ。ゆとり教育が始まったんですよ。ゆとり教育が。職員の中にはゆとり教育時代、僕なんて、学校生活楽しかったって言っていましたよ。ゆとり教育が始まったのが2000年なんですよ。2002年。そこから不登校児童数が増えなくなっているんですよ。グラフが横ばいになっているでしょう。
 しかし、やがてゆとり教育はこれ私もその議論おかしいなと思いながら聞きましたけど、ゆとり教育は駄目だということで脱ゆとりが言われ始めた。そして、出てきたのが学力向上のためとして全国学力テストが始まったんです。テストの結果を求める学校現場を生み出し、点数による競争が生まれて子供たちは学校が息苦しくなる。楽しいはずの学校が居心地が悪くなる。それ学力テストの影響って私は大きいと思います。
 それからさらにですね、学力の向上のためとおっしゃって、週授業時数が増えていきました。学習内容をどんどん増やしたんですよ、これ。現在、3年生以上は週4日間も午後2時間勉強するんです。私が子供だったら嫌だなって思います。給食食べた後に1週間の5日のうち4日、午後から2時間勉強するんですよ。まさに学校生活にゆとりがなくなってきたんですよ。学校が嫌だなって、私、言いました。そういう子供が出てきても不思議じゃない。そして授業時数が増え、週時間が増え、再び不登校児童・生徒が増え始めていくんです。ちょうどこれ2012年からがっと増えましたね。これ何があった、政権交代があったんですよ。
 その後ですけどね、〇〇教育といういろんなの出てきて。当然、教職員にもゆとりがなくなる。その結果、教職員が不登校の兆しを見落としがちになっていくんですよ。いじめの見落としの可能性が高くなってきて、きめ細かな対応が難しくなっていく。そういうことが今現在、学校現場で起きているんじゃないでしょうか。そんな状況の中で9年間といいますか、もっと今年がさらに増えた理由はほかにもありますけど。これが全国の学校現場の現在の実態なんじゃないでしょうか。
 国のね、教育制度が変わることによって、これだけ不登校の子供が増えなくなったり増えたりしていくということ。これはね、この視点しっかり私ね、見てね。不登校の子供に、じゃあどうしようか。出てきたんだけれども、こうしよう、ああしよう。それも大事なんだけど、学校現場にゆとりがない結果、こういうことになったんだということをしっかりと受け止めていく必要があると思います。
 結局ね、学校の在り方が徐々に子供にとって嫌だなって居心地の悪いものになって、息苦しいものになって学校に行けない子供が増えてきて長期の不登校になって。そして、その不登校の子が不登校特例校に転校していく。転籍ですよ、まさにね。「ひだまり」と違うんですよ。学校にもう戻らない。
 大和市のね、青少年相談室長の方、こう言っていましたよ。大和市に13人来ました。この子たちは今いる学校、学級と、子供たちと決別して来るんですって。その選択が迫られるんですって。「ひだまり」とは違う。それはね、子供にとって私は苦しいと思いますよ。そういうことを迫ることになっていくわけですよ。だからこそ、私はそういうね、決断を迫られるような、学校には戻らないって、そういう決断を迫られるようなことを子供にさせちゃいけないと思いますよ。学校が変わらなきゃいけないのに、子供が学校を替えるなんて、私おかしいと思いますよ。
 とは言いながらね、今、鎌倉市が不登校特例校をやがて設置していく。そのことについて、その必要性を何ていうかな、やむを得ない部分もありますけどね。今も言いましたようにね、学校を変えていくということに関して子供が替えざるを得ないということに対して、やっぱり学校はもっと不登校を生み出さないために力を注ぐべきなんじゃないでしょうか。
 つまり、何を言っているかというと、教育委員会はね、国がやらない制度として、国がね、変えなければ変わらない。先ほど政権交代という話が。変わらないものたくさんありますよ。学校現場にゆとり時代は不登校いなかった。でもいろんな制度改革があって、ゆとりからの脱却で増えてきたんなら、国がここのところを真剣に考えて制度を変えていかなきゃならないということは明らかなんだけれども、私はね、やっぱり市教育委員会ができることも考えてもらいたい。市の教育委員会が鎌倉市の学校現場25校にゆとりをもたらすようにするにはどうしたらいいんだろうかって。真剣に考えてもらいたいんです。国と地方とが一緒にやっていくことだと思いますけどね。
 私、9月定例会でね、教師が教師でなければできない仕事に全力投球できる環境を整備するために、教師でなくてもできる仕事を切り出して、その仕事に人を配置する、業務委託することが必要である。そのために教師でなくともできる仕事にどんなものがあるか点検する必要があるんじゃないですかと言いました。点検は進んでいるんでしょうか。点検結果を今後どのように生かしていくんでしょうか、伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  学校における業務のうち、教員が担う業務と必ずしも教員が担う必要のない業務の区別につきましては、これまで中央教育審議会において議論が行われ、一定の整理がなされている項目を参考にしながら進めていきたいと考えており、これまでも学校給食の公会計化など、学校職場環境改善プランに位置づけながら取組を進めてきたところでございます。
 部活動の地域移行をはじめ、教員以外でも実施可能な業務を切り出していくためには、別の実施体制の検討、構築等が必要となるため、直ちに全ての項目を対応することは難しい状況ではございますが、今後、職場環境改善プランUの実施状況等を把握するための職員アンケート調査を実施する予定としておりますので、負担軽減につながる効果的な取組について精査し、職場環境改善プランの適切に位置づけるなどしながら順次取組を進めてまいりたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  ぜひね、その今、おっしゃったことは職場アンケート調査ね。学校職場環境改善プランの効果を測定するという、そんなお話でしたよね。ぜひ、そのアンケートをせっかくされるんですから、学校現場で今、教師でなくてもできる仕事は何なのかという、そういう1項目を入れていただければ教育委員会としてもそれを把握して、じゃあ職場環境改善プランに、学校職場環境改善プランに反映できると思いますので、ぜひこのアンケートを実施、有効的に反映していただきたいと思います。
 今、教師が担う必要のない業務を学校で既に行ってくださっているスクールサポートスタッフ、SSSといいますけど、2020年から国の予算で配置されましたが、教員の事務補助としてプリント印刷、配付の準備、授業準備の補助などなどやってくださっている。現場では大変助かっていると聞きました。教頭先生経験者もおっしゃっていました。あれは助かりましたよっておっしゃっていましたよ。本当にSSSが来てくださることでたくさんの教員の事務補助をしてくださって、教頭先生の補助をしてくださって助かっていると思う。しかし、年度によってこれね、配置させる時間数に変動があるんですよ。減った年度は一気に雑務に学校現場が追われるようになる。2020年度は各校に週17時間配置だけれども、時間数をやっぱりもう少し増やしてほしいという声が私のところに届いています。
 少しでも学校現場にゆとりをもたらし、1人でも不登校を生み出さない、不登校の兆しに気づく、そんなまた不登校の子供に寄り添う時間が持てるようにね、ぜひともね、国の予算で降りてくるものプラス、これ変動がありますのでね、ぜひ、市費によるSSSの時間数を増やすことができないのでしょうか、伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  今、御紹介いただきましたスクールサポートスタッフにつきましては、教員の働き方改革の一環として、神奈川県では令和2年度から配置された県費負担の会計年度任用職員でございます。教員の負担軽減に大きく寄与するものとして配置時間増を望む声はとても多く、本市としてもスクールサポートスタッフの有用性は十分認識しているところでございます。
 現在、教育委員会では児童支援専任教諭の後補充や学級介助員の追加配置など、多様な子供の学びを支援するための体制の充実に注力しておるところでございまして、スクールサポートスタッフについての市費での追加任用は予定はしておりませんが、引き続き、国・県の施策及び予算に関する要望、県内15市の教職員担当課長会等のあらゆる機会を捉えて神奈川県による週当たりの時間拡大や学校規模による配置数拡大を要望してまいりたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  要望しても要望してもつかない場合には、ぜひ市費による配置を次に検討してもらいたいと思います。
 最後の質問に参ります。
 GIGAスクールの推進に当たって多くの時間を要するタブレットの年度末更新作業について、どのような検討がなされたのでしょうか、伺います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  端末の年度末更新につきましては、教職員が手動で行う場合について作業負担が過大となるほか、以前利用していた子供のデータが残存するおそれもあることから、年時更新に係る作業を教職員以外で確実に実施する方法について現在検討をしているところでございます。
○23番(竹田ゆかり議員)  大変現場は助かると思います。年度末にですね、本当にね、丸一日かかると言っていました。よろしくお願いします。
 次に、市長への質問を用意していたのですけれども、時間の関係で質問できませんので次に参ります。あと8分を使って頑張ってまいりたいと思います。
 1番目、学ぶ環境を保障する学校整備計画の策定についてです。
 2015年にですね、文部科学省はインフラ長寿命化計画を策定して、鎌倉市は、文部科学省から記された手引に基づいて学校施設の実態調査を行っています。これが2019年2月教育こどもみらい常任委員会で報告されました。老朽化状況調査というものですよね。この報告をされた時期は3年前、2019年ですけど、長寿命化改修は可能であると判断された21校であっても、工事の順番を待っている間に老朽化が進んで長寿命化改修に適さない、そういう状況となってしまう可能性が十分あります。
 ですから、順番が回ってきたときに改めてこの21校については再調査をする必要があると思うんですけど、その辺りはどんな計画でしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  前回の老朽化調査において、再度の調査が必要とされた学校につきましては、改めて調査を実施することを考えております。
 今、議員御指摘のその他の学校につきましては、再調査の判断基準というのが特にないものですから、部分的な調査のみでは建物全体の健全性を評価することは、なかなか難しいと考えておりまして、校舎の建築年数なども勘案してちょっと総合的に長寿命化の可否について判断してまいりたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  この2020年度ですね、鎌倉市は学校施設長寿命化計画を策定しました。るる読ませていただきました。その中では目標使用年数80年、長寿命化改修の周期を40年としています。その計画によりますと、工事は1校につき2年間かけて小中1校ずつ行っていくと。この計画はあくまでも仮の計画だと思うんですが、この計画のままで行きますと小学校の改修全てが終わるのが32年、中学校は18年かかることになります。
 もう既に築年数50年過ぎた建物もありますのでね。待っている間にさらに築年数40年を超えるところも出てくると。
 ですからね、私ね、学校整備計画はそのようなことを見込まれて検討されていると思うのですが、具体的にどのようなことを決めていくのかということを伺いたかったのですが、ちょっと時間がないので2番は省略します。
 3番目の質問に入ります。
 学校整備計画策定に当たって、整備の優先性をどこに置くのかといくことが重要なんです。築年数や老朽化の度合い、災害リスクなど総合的に判断して検討を進めると思うんですけれども、何よりも今現在、児童・生徒の学習活動に支障が生じている学校、その問題解決が私は優先される必要があると思うんです。例えば教室が足りない。来年1クラス増えたらどうしよう。特別教室が取れない。それ実際にありましたよ。図工室が今年ありませんとか。グループ学習を行うなんてとんでもないと。教室がない。少人数学級、少人数指導にも対応できない。クールダウンする部屋がない。保護者と面談する部屋がない。
 まさに現に教育活動、学習活動に支障が生じている学校については最優先にされるべきだと思いますが、いかがですか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  議員御指摘のとおりですね、特別支援学級を設置する場所が確保できないなど、現に教育上の課題が生じている学校があるとも認識しておりまして、現在、計画を策定する課程で、そこら辺の部分を考慮して考えていきたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  最優先にやっぱりね、すぐやっていただきたい。できればですね、これから出ている計画、令和5年度にできると言っていますけれども、こういうような学校があるということを認識されていらっしゃるならば、あそこはどうしたって大変だよねって。教育活動難しいよねって。子供かわいそうだよねって。そういう状態の学校があるということを教育委員会が認識されていらっしゃるならば、私はね、令和5年度の計画策定を待たずに、私はもう議論の中にね、協議会の中で私は議論を進めていっていただきたいと思いますが、そのことについてはお願いしておきます。
 それでね、やっぱりね、仮の予定とは言いながらね、1年間に小中1校ずつって、それでしかも2年かけてと先ほども言いましたけれども、これね、本当に長寿命化が難しい学校がばたばた出てきちゃいますからね。今ある計画全体を圧縮して、5番目の質問ですけどね。計画そのものが前倒しになるように検討していただきたいが、いかがでしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  教育委員会といたしましては全ての児童・生徒が安全に安心して学校生活を送ることができる良好な教育環境づくりに向けて、できる限り配慮してまいりたいと考えております。
○23番(竹田ゆかり議員)  それからね、心配されるのがこれ財源の問題なんですよ。
 当然のことながら、新庁舎は2028年開庁予定ね。学校も新庁舎整備と並行して行われることになりますけれどもね、財源の問題でやっぱりね、新庁舎整備のために学校施設整備に影響が出ることはないとは思うんですが、そこは確認させてください。
○服部基己 共生共創部長  事業の実施に当たりましては、喫緊の課題に対応する施策と未来への投資につながる施策という両方の視点から施策の優先順位づけを行う必要があり、小学校施設及び中学校施設の整備につきましては喫緊の課題として現行の第4期基本計画実施計画においても重点事業に位置づけているところでございます。
 現在進めている実施計画の見直しにおいても優先的に取り組む課題として、老朽化対策工事や長寿命化改修工事を実施する方針でございます。
○23番(竹田ゆかり議員)  ということは、重点実施計画の見直し等々を行う中でしっかりと取り組んでいきますよというお話と私は受け止めさせていただきました。
 やっぱり学習環境を整備していくことは、即、豊かな学びの保障につながります。今年度は特別教室など子供たちが使う全ての教室に空調設備の設置が行われました。夏の子供たちの学ぶ環境が整備されたことになりました。
 しかしながら、ここまで来るのに長い年月がかかりました。しかしながら、今年度一気に設置していくことを市長が御決断してくださったことについては、改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。
 やはり、この校舎についても同じです。できる限り、可能な限りね、子供たちが学ぶ育ちの場ですからね。市長、突然ですけれども、この整備計画、着実な実施によって豊かな学び、鎌倉の子供たちの育ち、しっかりと保障するためにですね、可能な限り学校整備計画策定に当たっては、今ある計画をしっかり圧縮して整備を迅速に進められるよう望みますが、最後に市長の決意を伺います。
○松尾 崇 市長  小学校施設及び中学校の施設の整備についてはですね、これは喫緊の課題であると捉えております。この整備計画につきましては着実に進めていくということもそうですし、御指摘いただいたようにですね、なるべく前倒しもできることはやっていって、子供たちの学ぶ環境の確保というところをしっかりと努めてまいりたいと考えています。
○23番(竹田ゆかり議員)  どうぞ本当によろしくお願いします。
 以上をもちまして、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(前川綾子議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                    (15時28分  休憩)
                    (15時40分  再開)
○議長(前川綾子議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 一般質問を続行いたします。次に、日向慎吾議員の発言を許可いたします。
○9番(日向慎吾議員)  夢みらい鎌倉の日向慎吾です。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 今回は市民に寄り添った行政のデジタル化とサービスの向上についてと腰越駅周辺の駐輪対策についての2つの項目についてお伺いをさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、早速1番の市民に寄り添った行政のデジタル化とサービスの向上についてお伺いいたします。
 デジタル化とは、ITの進化により様々なヒト・モノ・コトの情報がつながることで、競争優位性の高い新たなサービスやビジネスモデルを実現すること、プロセスの高度化を実現することと定義されています。
 私はITエンジニアとして、以前システム構築等の仕事をしていましたが、サービスを提供する側の論理で、使う側が不便を強いられることがないように心がけていました。
 コロナ禍において日々の生活で当たり前と思っていたことが当たり前でないと気づく経験をしました。行政がデジタル化で市民サービスの向上をするためにどういったことをするのか、どうサービスを提供するのか、利用してもらうのか。デジタル化が考えられる様々な業務や手続がありますが、私は誰もが普通に使えるものというのが一番ではないかと思います。それが市民に寄り添った行政のデジタル化ではないのかと考えています。
 その考えを踏まえて、鎌倉市のデジタル化の状況や今後の取組などについて質問をさせていただきます。
 それではまず、鎌倉市の現状からお伺いいたします。
 現在の鎌倉市の行政のデジタル化の状況についてお伺いをいたします。
○服部基己 共生共創部長  本市における行政のデジタル化において、まず市民サービスに関しましては、行政手続のオンライン化の推進や来庁時の窓口予約の導入などを進めているところでございます。また、職員の業務に関するデジタル化につきましては、多様な働き方を実現させるためにテレワーク環境の導入や業務改善ツールであるノーコードツールRPAの導入、業務効率化ツールであるチャットシステム、AI議事録作成ツール、オンライン会議などを導入してきたところでございます。
○9番(日向慎吾議員)  市民サービスであったりと、あとは職員の業務に関わること等、様々取組を行っていただいております。
 新型コロナウイルスの影響を受けてテレワークなどが取り入れられ、働き方が変化しています。今後も市民の生活に合わせた多様な働き方を選択できるように進んでいくかと思います。
 そうした中で、デジタル化によりどれくらいコストの削減や時間短縮ができるのか。システムを有効利用するために何のために投資を行うのか。デジタル化という言葉が独り歩きしてしまうと市民に寄り添ったデジタル化を構築するのは難しいのではないかと考えております。
 そこで、これまでの取り組まれてきたデジタル化による効果について、お伺いをいたします。
○服部基己 共生共創部長  市民サービスの分野に関しますデジタル化の効果につきましては、令和3年度に49件の手続をオンライン化しており、市民に対するアンケートなども含めた全ての利用件数は3万2034件となっております。
 また、来庁時の窓口予約につきましては、確定申告の相談業務、乳幼児健診業務など1,762件の予約がございました。
 職員の業務に関するデジタル化につきましては310台のモバイルパソコンを職員に配付し、多様な働き方の実現やコロナ禍における業務継続の実現に寄与いたしました。
 このほか、ノーコードツールによるデータ管理や職員間での情報共有の促進、RPAを導入した4課5業務の作業に係る年間約700時間の削減、それからAI議事録の導入による議事録作成時間の短縮及び正確性の向上などが上げられるところでございます。
○9番(日向慎吾議員)  RPAツールということも出てきました。やっぱりこれまでここまでかかっていたというような、時間がかかってきたことがこのくらいになったとかという、何ていうんですかね、分かりやすい業務の削減というのが見込めるものもあります。RPA導入によって、作業が自動化されますので、単純に自動化するのではなくてですね、そもそもどうあるべきかという業務の最適化にまで踏み込むことも大切だと思っております。
 その結果としてですね、職員のこの業務負担が軽減されて、また手作業によるミスの削減にもなりますし、職員の方にしかできない柔軟性やきめ細かなサポートが求められる業務に注力できることにつながっていくと思っております。ぜひですね、そういった形で、今、取り組まれていることではございますけれども、各自治体でも様々なデジタル化というのが行われております。
 共通して優先している部分もあるかと思いますけれども、やはりこの申請書や添付書類に紙原本が必要な手続というのはオンライン化に適さないと思いますけれども、鎌倉市がデジタル推進する中でこの行政の手続のオンライン化を実施する上で選定基準はあるのか。また、選定に関する国からの指示などがあるのかお伺いいたします。
○服部基己 共生共創部長  行政手続のオンライン化の選定基準につきましては、国が作成いたしましたデジタルガバメント実行計画におきまして優先的に取り組むべき手続のオンライン化の推進項目として示されておりまして、具体的には処理件数が多く住民などの利便性の向上や業務の効率化効果が高いと考えられる手続、それから住民のライフイベントに際し、多数存在する手続をワンストップで行うために必要と考えられる手続などとされております。
 また、この選定基準に照らし合わせて、子育てや介護関係などの手続が地方自治体で優先的にオンライン化すべきものと位置づけられているところでございます。
○9番(日向慎吾議員)  一定基準がある中で選定をされているということでございます。確かにこの申請件数が多いというところではですね、確かにそれだけ市民の方が利用しているということもありまして、かつオンライン化にそれをすることによって業務が効率的になりまして負担が減るということになると思います。
 しかしながらですね、やはり市民サービスの向上という点においては、申請件数が多いというだけでなくてですね、様々な視点からも取り組んでいただけるとありがたいなと思っております。
 そこで、キャッシュレス決済という点でお伺いいたします。
 住民票の写しや印鑑登録証明書等の交付手数料など各種証明書等の手数料の支払いについて、令和4年5月9日から窓口でキャッシュレス決済が利用できるようになりました。
 しかしですね、今、市でも考えられている、来なくてもいい市役所と言いますか、来庁しなくてもいい市役所という観点で考えますと、こういった手数料がかかる各種手続についてもオンラインによるキャッシュレス決済を導入したらどうかと思うのですが、その辺についてお伺いいたします。
○服部基己 共生共創部長  行政のデジタル化は市役所に行かなくても手続ができるなど、市民の利便性の向上や事務の効率化の実現を目指すものでございまして、実施可能な範囲で随時進めていく必要があるとは考えております。
 このことを踏まえまして、現在市が導入しているオンライン申請システムであるe−kanagawaにおきましてですね、各種申請手続に係る手数料の徴収サービスメニューが今後用意される予定であることから、サービス利用に係る費用やその効果などを見据えながら関係課も含めて検討を進めていきたいと考えております。
○9番(日向慎吾議員)  検討を進めていただけるということでございます。
 やはり平日に休みが取れずになかなか手続ができなかったり、急に証明書等が必要になる場合、または夜の時間に手続を済ませたいという方もいらっしゃると思います。なかなかセキュリティー面で現状どうしてもできないというものがあるかもしれませんが、何から何まで全て市役所に行かなくてはならないというわけではありません。窓口をなくすというのではなくてですね、自宅にいながらでもできるようにして、一人一人の事情に合わせた環境を整備していくことが必要であると思います。
 今後の方向性として考えられている、行かなくてもいい市役所ですか、そういった形を考えられているということでございますので、先に行政が手を打って環境を整えておく。そういったことも市民サービスの向上につながるかと思いますので、強く打ち出していくことも検討していただければなと思います。よろしくお願いいたします。
 デジタル化を進めていく中で、毎年計画して事業を進めていただいておりますけれども、今後も増えることも考えられますが、行政のデジタル化による業務効率化や市民サービス向上につながる取組の中で、令和5年度に予定している取組はあるのかお伺いいたします。
○服部基己 共生共創部長  令和5年度に予定している取組といたしましては、引き続き行政手続のオンライン化を進めるとともに、RPAのさらなる推進、また現在、紙で管理しているデータの電子化、それからAI−OCRなどを駆使した業務効率化への取組を検討しているところでございます。
 さらにですね、マイナンバーカードを活用した書かない窓口の実現のための機器の導入ですとか、市民の待ち時間、移動時間を縮減するための遠隔相談システムの導入など、市民サービス向上につながる取組についても検討を進めていく予定でございます。
○9番(日向慎吾議員)  令和5年度に予定しているデジタル化については、どちらかというと職員の方の手間を少し削減する取組というのが多いのかなと思いました。書かない窓口というところでございますので、そこにつきましては市民のサービスの向上につながるということになっております。引き続き、いろいろとそういったことがデジタル化の中でできてくることがありますので、逐一そういった情報をキャッチしながら進めていっていただければなと思っております。
 実際にですね、今後さらにこれに取り組んでいく上でですね、行政が幾らデジタル化を進めてオンライン対応等ができたとしてもですね、使う側の市民の皆様が使えないと全く意味がないといいますか、いけないと思っております。
 例えばですね、窓口でタブレットに入力してもらうことで、紙ではなく電子データとしてシステムを構築したとしてもですね、タブレット端末を使用した申請書の作成に抵抗がある方には、やはり援助し、申請の目的や内容が適正であるかを確認するなど一人一人の状況に即した丁寧な対応が求められます。
 行政側の効率や時間の短縮ばかりを追求すれば、逆に窓口でのサービスが低下するおそれがあります。そのため、デジタル化を進めていくに当たり、サービスを享受できない市民が出ないようなサービス設計と利用者側のデジタルリテラシーの向上の両側面からのアプローチが大切だと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
○服部基己 共生共創部長  デジタル化の推進に当たっては、ただいま御指摘ございましたとおり全ての市民が等しくデジタル化のメリットを享受できるようにしなければならないと考えております。
 そうした中で、先ほども申し上げましたが他の自治体でも導入が進んでおります、書かない窓口の実現や遠隔相談システムの導入などによる市民の待ち時間、移動時間の縮減などに取り組んでいきたいと考えております。
 また、デジタル技術を利用できる方とできない方の間に生じる格差、いわゆるデジタルディバイドでございますが、デジタルディバイドの解消に向けましては、企業や団体などが行うスマホ教室と地域の活動をマッチングする取組や、これを広く一般に周知する広報、また、玉縄台自治会で実施されている多世代交流によるデジタル機器の学び合いや教え合いの取組を広げていくなど、様々な機会を利用してデジタルリテラシーの向上に努めていくものでございます。
○9番(日向慎吾議員)  その両側面からのアプローチというのが本当に大切でございますので、いろいろとそういった中での取組というのを進めていただいていると思いますけれども、先日の鎌倉応援キャッシュレス「その場で割引」キャンペーンのときにはですね、このキャンペーンに向けてこれからQRコード決済を始めたい方に向けて説明会を各支所等で開催していただきました。これはすごくいい取組だったなと思っております。
 一方でですね、渋谷区では何でもスマホ相談というサービスを実施しており、スマートフォンの基本操作、メールの送受信、インターネット検索のサポートなどを区内在住のおおむね60歳以上の人を対象に無料で毎週、様々な場所で行いサポートをしているそうです。定期的に教室等を開催することで気軽に楽しく、ふらっと行けるような、そういった環境をつくっていくために取り組んでいくことも必要ですし、また、そういったことをされる方たちに対して支援していくことも必要だと思っております。そういった中で地域での多世代交流や新たなつながりが生まれる形、そういったことも出てくると思っております。
 そしてですね、高齢者や障害の有無にかかわらず、一人一人に応じたきめ細かな対応が必要であり、易しい日本語の活用や多言語対応なども含めて使いやすいサービスのデザインも大切になります。そういった点もしっかりと考えたデジタル化への取組をお願いしたいと思います。
 次にですね、市民の多様な視点からの意見や考えを実現していくために、行政のオンライン化を進める際には市民のニーズに合ったシステムを導入することが大切であると考えております。市民ニーズを把握する仕組み、そういったものは今、あるのでしょうか、お伺いいたします。
○服部基己 共生共創部長  行政のオンライン化についての現状、今の取組といたしましては、他都市の先進事例などを参考にしながら直接市民と接する窓口職場と協議しまして、費用対効果やシステム導入の必要性を検討しているところでございます。
 また、市において新しいシステムを導入する場合、市内部に設置しております情報システム審査会というものがございまして、その場におきましてシステム導入の妥当性を審査したり、市民要望にマッチしたシステムかどうかなどについても確認をしているところでございます。
○9番(日向慎吾議員)  その市民ニーズを把握するというところではございますけれども、現状は先進事例であるとか窓口と職場の中で聞いた内容を、またそれを情報システム審査会で審査してということでデジタル化を進めているということでございます。
 やはりこの市民ニーズを把握するというのはすごく大事なことだと思っております。行政の中で進めるということは一つの方法としてはいいですし、データや経験に基づいて効率的なことを考えることは出てくると思います。
 しかしながら、市民ニーズはまた別にあって、例えばこういうのがあったら助かるというのがあるかもしれません。出てくるかもしれません。そういったこの市民ニーズがあって、気づかなかったようなもの、そういったものがシステム導入されることで市民サービスが向上する。そしてそれがまた業務の効率化につながっていく、そういったことになってくるのかなと思っておりますので、ぜひですね、今後、行政のオンライン化を進める際には市民ニーズを把握する仕組みを検討してほしいと考えるのですが、再度、検討していただきたいのですがお願いをいたしますが、いかがでしょうか。
○服部基己 共生共創部長  本市における行政のオンライン化を進める上で、市民の様々なニーズを把握することは市民の利便性向上とともに業務の効率化や行政サービスの質の向上という観点から見ても、これは非常に重要であると認識しております。
 今後なんですけれども、ワンストップ窓口の導入等に関する検討なども並行して行っていくことから、そうした機会を捉えて市民の窓口アンケートや、あるいはインターネットを用いたアンケートなどを実施し、幅広く市民に聞いていけるような取組を考えていきたいと思っております。
○9番(日向慎吾議員)  やっぱり何度もちょっと申し上げてあれなんですけど、本当に市民ニーズというのはすごく重要でございます。今、アンケートを含め、やり方はいろいろあるのかと思いますけれども、実際にそういったところで把握していくということをお願いしたいなと思っております。
 もちろんそういったアンケートを通じてですね、なかなかセキュリティー等の原因でオンラインでやるというのが難しいものがあるかとは思います。ですけどね、やはりそういったものを把握することで見えてくるものが出てくると思いますので、市民と行政、そういったシステムを使う側と提供する側というふうな言葉でいいのかあれなんですけれども、やはりそういったものでお互いが必要なものを捉えて進めていく。そういったことをしていっていただきたいなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 次にですね、今、ちょっとデジタル化のことでお話をさせていただきましたけれども、今後様々な市の政策においてですね、やはり市民と一緒に進めていくために広報と広聴の大切さ、多様な意見を吸い上げて市民とのより丁寧な合意形成を図っていく必要性、こういったことについては会派の代表質問でも述べさせていただきました。様々な手法を活用して多くの市民の声を聴きながら取り組んでいくべきと考えますが、幅広い世代の市民参画を推進するため、市ではどのようなことに取り組んでいくのかお伺いいたします。
○服部基己 共生共創部長  現在、市ではスマートシティの取組を推進する中で、より多くの市民がまちづくりに参加し、多様な意見を政策に生かすための取組といたしまして、市民参加型共創プラットフォームというものの構築を進めております。
 このシステムは従来の対面による市民対話やワークショップに加え、スマートフォンやパソコンからいつでもどこでも自身の意見やアイデアを投稿できる仕組みとなっており、デジタルの特性を生かした市民と行政の新しいコミュニケーションの方法を実現するものでございます。
 現在、このシステムを活用し、西鎌倉地域において子供から高齢者までの幅広い世代が参加して地域の課題の見える化と、その解決策を共創する試験運用を行っております。令和5年度以降は全庁的な活用と地域での横展開というものを進めていきたいと考えております。
○9番(日向慎吾議員)  この市民参加型オンライン共創プラットフォームでございます。西鎌倉地域で今、試験運用をされているというものでございます。
 これまでのやはり対面で話し合う、いろいろそういった部分もあったかと思いますけれども、もちろんそういったところのメリットもありますし、また、そこの部分でも時間や場所などの制約があってデメリットというところもあります。そういったところがこのオンラインを使うことによって、そこが補われていくことも出てきますし、また、その両方でやることによって、新たな仕組みの中でのつながりが、仕組みがすごくできてくると思っておりますので、ぜひ令和5年度以降は全庁的にというお話も今いただきました。今回は、西鎌倉地域ということではございますけれども、その結果も踏まえてですね、ぜひこの仕組みというのを広げていっていただければなと思っております。
 子供から大人まで全ての人が参画していく仕組み、これを構成することで地域課題でしたら地域のことを地域の人が、より一緒になって考えていく。そういったことになっていくと思います。やはりそういったのってすごく大切なことではございますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 この項目の最後の質問になります。
 デジタル化について、現状や今後の取組についてお伺いいたしましたが、進めるに当たり一人一人に合わせた取組が大切であり、その観点が抜けると提供しても使われない、使えないということになってしまいます。しっかりと市民ニーズを把握してシステムを導入し、進めることをお願いしたいと思い、市長にお伺いいたしますが、本市の行政のデジタル化に当たっては市民に寄り添った形で進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○松尾 崇 市長  行政のデジタル化を進めるに当たりましては、マイナンバーの利活用や行政手続のオンライン化、デジタルディバイド対策等に関する国の動向も注視しながらですね、行政全体でデジタル化を加速させていく必要があると現在考えています。
 また、行政サービスのデジタル化やオンライン化が注目されますけれども、デジタル化はあくまでも手段でありますので、このことが共生社会の実現に寄与するということをビジョンとして進めていきたいと考えています。
 その上で、急速なデジタル化によって市民の間で戸惑いや不安が生じないよう、誰もが利用しやすいサービスの形を検討しながら、便利な、市役所へ行かなくてもいい市役所の実現ということを図ってまいりたいと考えています。
○9番(日向慎吾議員)  デジタル技術については普及のスピードがすごく速くなってきています。
 これまではですね、リアルに対面やお店で接点を持つ人が時々デジタルでもつながる、そういった世界観でございますけれども、このデジタル化がさらに進展した社会ではですね、デジタルでつながっている人たちが、たまにリアルな場で接点を持つような、これまでの10年よりもこれからの10年が確実に大きく変化していく時代にはなっていくはずですので、その先の未来を見据えた取組を市民と寄り添った形で進めていくようにお願いをいたします。
 それでは次に、2番目の項目をお伺いいたします。
 腰越駅周辺の駐輪対策についてです。
 このことにつきましては、過去の一般質問や委員会等でも取り上げてお伺いしており、また、腰越地域のふれあい地域懇談会では毎年のように議題に上がっております。私が議員になる前からある、長い間の地域の課題の一つであります。
 今回はこれまでの取組を改めてお聞きしながら、どういった対策をしてきたのか。できなかった対策を含めて確認し、駐輪場設置に向けてより積極的に攻めの姿勢といいますか、この課題を解決するための具体的なアクションを実施していただきたく質問をさせていただきます。
 まず、この腰越駅周辺には駐輪場がなく、駅近くの神戸川沿いに晴れた日には30台近く、それを超えるぐらいの自転車がいつも放置されています。最近では原動機付自転車、原付バイクも止められていることもあり、今朝見たときも止まっておりました。川沿いの家の人にとっては家の目の前に自転車が止められてしまっている状況です。放置自転車は歩行者の通行を妨げ、車椅子使用者や目の不自由な方にとって危険な障害物となり、災害時には支障を来すと同時に町の美観も損ねます。放置自転車のほとんどが通勤や通学で腰越駅を利用する形のため、朝から夕方、夜までずっと自転車が置かれた状態になります。
 こういった状況であることは市も御存じだとは思いますけれども、最初に確認をいたします。
 この江ノ電の腰越駅周辺の神戸川沿いの市道上には自転車が放置されている状態が長年続いていますが、これまでの対策状況について改めてお伺いいたします。
○林 浩一 まちづくり計画部長  議員御指摘のとおり、江ノ電腰越駅周辺につきましては神戸川沿いの市道上に自転車などが放置されている状況が長年続いております。市としても大きな課題であると認識をしているところでございます。
 これまでに放置自転車の防止対策といたしまして、注意喚起の看板の設置、注意喚起の路面シールの設置及び監視員の巡回による警告札の貼付けなど取り組んでまいりました。さらに近年はですね、監視員の巡回をほぼ毎日行うなど、頻度を増やしまして対策を強化するとともに腰越駅周辺の町内会の皆様と協力いたしまして、自転車を放置しないよう呼びかけるチラシ、こちらを回覧する取組を行っているところでございます。
○9番(日向慎吾議員)  看板や路面のシール等、本当様々対応していただいております。実際にやっていただいているというのは目にはしてはいるんですけれども、なかなかそれでも台数が極端に減るというところは出ていないのかなと正直思っております。
 もちろんね、そういった注意喚起によって車を止めないようにしたという方もいらっしゃるとは思いますので、分かっていても止めてしまっているという方であったり、止めざるを得ないというものなのかなというような状況が今、これまでも続いているというふうな印象でございます。
 それで、ちょっと次の質問になるんですけれども、これは以前もお聞きしたんですけれども、やはりこの江ノ電の腰越駅を利用するという方が多いため、この課題につきましては江ノ島電鉄への協力を求めるなど、しっかりと連携して取り組んでいただきたいということをお願いさせていただきました。令和2年11月定例会の一般質問では、市長から江ノ島電鉄には私からも協力のお願いをしてまいりたいと考えておりますとの御答弁もいただきました。
 そういった中でですね、この放置自転車対策について、鉄道事業者の協力も必要と考えられますが、この江ノ島電鉄との連携の状況ですね、その辺はいかがでしょうか、お伺いいたします。
○林 浩一 まちづくり計画部長  江ノ島電鉄株式会社に対しましては、これまでも腰越駅を含む市内各駅におきまして放置自転車対策に必要な土地の提供など、お願い、協力を求めてきたところでございます。
 その中で稲村ヶ崎駅におきましては、同社所有地の土地を駐輪場用地として提供していただくという協力を得ることができまして、令和3年度に駐輪場の増設、こちらを実施したところでございます。
 腰越駅につきましても様々な可能性を探りながら、江ノ島電鉄株式会社と連携を図り、課題解決に向けて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○9番(日向慎吾議員)  やっぱり協力はしていっていただきたいなというのがずっとあるんですけれども、私もちょっと先日、江ノ島電鉄の方とお会いする機会がありまして、世間話程度でお話をさせていただいて、この駐輪場についてもお話をさせていただきました。やはりなかなか江ノ島電鉄としても用地というか土地がこの付近ではないんだというところでおっしゃっておりました。
 ただ、何とかしたいという気持ちというのはすごくおっしゃっていただいたので、この稲村ヶ崎での設置というのは、とてもありがたいことでございましたので、こういった形でですね、引き続き連携をしていっていただくということをお願いしたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
 この項目の冒頭でちょっと申し上げましたが、ふれあい地域懇談会で長年話し合われているということでございます。地元からも対策案を示したりお願いをしてきたところです。新しいところでは、先ほど御答弁いただきましたチラシを回覧するということをやっていただきましたけれども、こういった御理解、御協力をしてもらうためには、このチラシというのも一度だけではなく定期的に回すことも必要だなと考えております。
 放置自転車対策を進める上で、地元町内会と相談しながら対策を行っていると聞いておりますけれども、今現状はどのような調整を行っているのかお伺いをいたします。
○林 浩一 まちづくり計画部長  先ほども御答弁させていただきましたけれども、やはりチラシをまずお配りをして意識啓発を図っていこうということを考えております。また、議員から御案内ありました地域のふれあい懇談会におきましてもですね、毎年話題に上っておりまして、腰越地域の連合町内会の方々、また地元の合同の町内会の方とですね、意見交換等々を行わせていただいているところでございます。
 このチラシの回覧につきましてはですね、現地で目に見える効果というところまで台数等で確認はできておりませんけれども、引き続きこの回覧を定期的に行っていただきましてですね、粘り強く周知を図っていくことで、この駅周辺の町内会の皆様と調整を行っておりまして、放置自転車のない地域づくりを目指して取り組んでまいりたいと考えております。
○9番(日向慎吾議員)  放置自転車のないという環境、ぜひそこを目指していただきたいと思いますけれども、駅まで自転車で来ているためですね、駅付近というよりは少し離れたところから来ているというのはもちろん認識していただいていると思っております。いろいろ町内の近くの方に聞きますと、やっぱり置く場所がないというので仕方がないというふうな部分もありますけれども、やはりルールとしては守ってもらいたいという意見もあります。またですね、せめて1列に丁寧に並べるとか階段付近は特に通行に支障が出るから置かないでほしいとか、そういった声も聴いております。
 またですね、細い道を自転車が通ることで、その通り道の近くの丁字路の箇所なんですけれども、そこで人と自転車がぶつかりそうになってしまうというので危険という相談も受けています。その箇所につきましては、先日路面のちょうど丁字路のところに注意喚起のシールを貼っていただきましたけれども、やはり自転車がこう、そこに止まって増えているということで、そういった不安なこともどんどん出てきてしまっているんですね。
 ですので、この川沿いの放置の場所の改善だけでなくて、周辺に及ぼす影響についてもぜひ対応していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 地域からはいろいろと対策案を出していただき、またお願いをしてきたところではございますけれども、この防止対策や利用環境を整える取組について、市では様々な対策案を検討し、実現しなかったこともあると認識しております。
 これまでどのような対策を検討し、なぜそれが実現できなかったのか。その部分についてお伺いをいたします。
○林 浩一 まちづくり計画部長  これまで駐輪場用地の確保といたしましてですね、腰越駅周辺の土地について地権者の方と調整をさせていただいたことがございますが、既に土地利用をしている、また土地利用の意向があるということで用地の協力はいただけなかったということでございます。
 また、神戸川の河川、こちらの上部にですね、張り出す形で駐輪場を設置することにつきましては、河川管理に関する法令の規制がございますこと、また市道の上部等に駐輪場を設置することにつきましても道路管理に関する法令の規制がございまして困難であると認識をしているところでございますが、この河川、または道路の管理に支障を及ぼさない範囲などですね、一定の条件の下で設置の可能性について検討を行ってまいりたいと考えております。
○9番(日向慎吾議員)  これまでそういった形でいろいろ案を出させていただいた中で、今、そういった支障がないところでも少し考えていただけるというところで、ありがとうございます。やっぱり解決までとは行っていなくてもですね、そういったいろいろ案というのは出させていただいておりますので、ぜひそこの中でできるところを答えていっていただきたいなと思っております。
 またですね、実際にこの土地を確保して駐輪場設置するというところ以外では本当にいろんな対策をしていただいているということで感謝申し上げたいと思っております。
 ですけれども、やはりこの設置というところの部分をどうしてもやっていっていただきたいなというところで、改めて対策案等をまた伝えさせていただくことはあるかと思いますけれども、ぜひよろしくお願いいたします。
 次は、警告札の散乱についてお伺いいたします。
 警告札につきましては、以前は剥がれやすい紙ということでありましたけれども、現在、緑色で目立つ剥がれにくいものというものに変更していただきました。しかしながら、やはりこの貼った警告札をその場で剥がされる状況は変わってはおりません。清掃等をすると道端に落ちているというのが確認できます。これについては捨てる人のモラルであり、よくないことであることは大前提ではありますけれども、やはりこれはごみとしてフェンスの反対側に落ちて川や海に流れてしまっているものもあります。目立つようにですね、そしてまた剥がれにくくはなりましたが、この警告札というのがユポ紙という水に強いものだそうで、これプラスチックの分類になるとお聞きしました。やはり、これ剥がして捨てるということを見越して考えるのはどうかとは思いますけれども、やはり実際に捨てられている現状からも、神戸川沿いということで捨てると海に流出してしまう可能性が高いものでございます。
 放置自転車の警告札が捨てられている状況を考えて、やはり紙についても環境に配慮した材質に変えていただきたいと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  現在、放置自転車に貼付けをしております警告札につきましては、容易に破り捨てられない耐水性があり、破れにくいポリプロピレン樹脂、こちらを主原料としたユポ紙を採用しております。
 しかし、この警告札が議員御指摘のようにですね、神戸川に落ちていると。そういう状況がありまして、この河川、またすぐ近くの海などの環境影響に配慮した手法を検討してまいりたいと考えております。
○9番(日向慎吾議員)  本当に一部のモラルのない人によって路上や河川に捨てられているという状況ではございますけれども、やはり川、そして海に流れてしまいますと全てを回収することが困難でございます。剥がしにくい、水に強いということで検討していただいて変更というのはしていただきましたけれども、やはり再度、環境へ配慮したものということで対応をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ここまで、これまでの取組から要望、対策についてお伺いをいたしました。長年の課題であり、すぐに解決できない課題ではありますが、駅付近の住民や通行する人、駅を利用する人にも放置自転車の対策としては駐輪場の整備が有効的と考えられるため、今後はより積極的に用地の確保や駐輪場の設置に向けた取組を行っていただきたいですがいかがでしょうか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  市といたしましても腰越駅周辺の放置自転車対策については、やはり駐輪場の整備が最も効果的であると考えております。江ノ島電鉄株式会社及び腰越駅周辺、町内会の協力も得ながらですね、腰越駅周辺の土地利用について広く情報収集に努めまして、駐輪場整備に向けて積極的に用地確保等取り組んでまいりたいと考えております。
○9番(日向慎吾議員)  ぜひ、より積極的にお願いをいたしたいと思います。
 この放置自転車の防止対策、これは委託の業務でやっている中で、事業全体としては約4100万円の事業委託をしております。また、その中で警告、移動等の業務、これについても約2100万円は1年間で委託としてお願いをしているところでございます。
 やはりこの放置自転車、置かれてしまっている状況を、それを移動したり、そういったことに対してこれだけのお金をかけているということではございますので、根本的に何かなくすことというのも考えていただきたいなと思っております。それでですね、今後この駐輪場の整備が有効的ということでございますので、土地を探す中で民有地を借りたりしてでも設置に向けた取組をすべきと思っております。
 これまでは周辺でコインパーキングの計画が出てきたりしたときに事業者に検討を依頼するという形ではございましたが、町の姿勢といいますか、土地が出てきてから問合せをするのではなくて、この駐輪場を設置するというところで、この駐輪場の用地を募集したり適地になりそうなところには市から積極的に声かけや相談するなど解決するためのアクションを起こしていただきたいのですが、この放置自転車問題について市として大きな課題だと思っておりますが、今後の取組について市長の意気込みをお伺いいたします。
○松尾 崇 市長  腰越駅周辺の放置自転車の問題については解決すべき課題であると認識をしております。
 これまでも監視員による巡回、看板等による注意喚起のほか、駐輪場整備に必要な用地確保に向けた検討など取り組んできましたけれども抜本的な解決に至っていないということから、今後も粘り強く取組を継続していきたいと考えております。
 御提案のですね、民有地含めた用地確保の積極的な取組というところも含めて、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○9番(日向慎吾議員)  より一層、設置するという強い気持ちでアクションを起こしていただかないと、この課題は解決できないのではないかと思っております。ぜひ積極的に動いていただくよう、再度お願いをいたします。
 質問は以上になります。何かに取り組む際にはですね、結果も重要ですが経過も大事だと思っております。どういうふうに進めていくのか。そこに意思を持つことができないと経過がなく結果が出ません。一つ一つ積み上げていき、これからも鎌倉市の未来を思い描き、市民の皆様をはじめ、多くの方とともに進んでいただきますようお願いをして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(前川綾子議員)  ただいま一般質問中でありますが、議事の都合により暫時休憩いたします。
                    (16時24分  休憩)
                    (16時55分  再開)
○議長(前川綾子議員)  休憩前に引き続き会議を開きます。
 議事の都合により、この際、会議時間を延長いたします。
 一般質問を続行いたします。次に、くりはらえりこ議員の発言を許可いたします。
○17番(くりはらえりこ議員)  鎌倉かわせみクラブ、くりはらえりこでございます。
 任期2,033日目、師走に入りまして、世の中少しはボーナスが出てクリスマス商戦とかですね、年末年始に向けて少しでも明るい気持ちで皆さんお過ごしいただけるといいなと思っているんですけれども、景気動向というのを調べてみますと、銀行なんかで調べているものですと、この先の予測としては景気回復傾向なんていうようなことも出てきてはいます。しかし、その実態はどうなんだろうと言ったとき、なかなか市民の皆さんから聞こえてくる声とか商店街の方々のお声を聞いてもですね、コロナのことで少し増えてきていることもあるんですけれども、なかなか厳しいよねという声、それから本当に悲鳴に近い声も聞こえてきているところでございます。
 それで私、やっぱりそういったお声をですね、どうやって解決していこうかといったときにですね、今回は11月29日の市民環境常任委員会の所管事務調査の中でも申し上げたことと少し重なるんですけれども、商工観光というのが鎌倉市においては切っても切れない縁もある中で、こういった今、新型コロナウイルスの感染症対策をしつつ、商売をなさる方もより頑張れる環境をつくっていかなきゃいけないなと思っております。
 そんな中ですね、市民の暮らしを支える生産者とか、あとは市民の暮らしを支えている店舗の方々、こういった方々を守ることが、やはり市民の皆様を守ることにもつながるという、そういう観点から特産品・地産品・伝統工芸品の販路拡大についての質問をさせていただきたいと思います。
 まず、行政と商店街のいい関係づくりには課題の共有が必要だと考えております。鎌倉市はどのように事業者の声を聞き、課題を共有し支援しておられるのかをお伺いいたします。
○永野英樹 市民防災部長  鎌倉商工会議所及び金融機関からの聞き取り、毎年実施しております商店街へのアンケート調査、月に1回開催している経営相談や窓口相談の際などに事業者の状況を伺っているところです。
 また、商店街アドバイザー派遣の際にも職員も同席するなど、課題の共有に取り組んでおり、今後も機会を捉えて事業者の実態把握に努めてまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  そういった商店街のある地域というのがいろいろあるかと思いますけれども、今、商店会の数というのが28商店会あるかと思うんですけれども、この商店会、商店街、こういったもののある地域によって困っていることが違うことが考えられると思うんです。
 鎌倉市の場合、実態把握がまだまだ十分ではないと思いますが、伴走型の支援などほかの手法が考えられないかをお伺いいたします。
○永野英樹 市民防災部長  先ほど申し上げたものとのほかの手法といたしましては、縁むすびカード事業で登録いただいた事業者のうち、今後も電子メールにより市からの情報提供を希望するとして手を挙げていただいた約1,000事業者に対して、現在も事業者支援に関する情報提供をしており、それらを活用して状況を伺うことを考えているところです。その他の手法についても引き続き検討して取り組んでまいりたいと思います。
○17番(くりはらえりこ議員)  やはり一つの事業をやるごとに、どんどん参加される事業者さんが増えていくというのがすごく理想的かなと思います。
 今回、縁むすびカードの後にやっていただいたキャッシュレス応援キャンペーン。これに関しては事業者の数がちょっと減ってしまったということがあって、なぜ減ったのかというところの実態把握みたいなのもやっていただきたいなと思うのとですね、やはり伴走型支援って、もしかしたら実は物すごくいいかもと思っております。
 私の経験をお話させていただきますけれども、まだ議員でも何でもないときにですね、国のまちづくり補助金というのを経済産業省の中小企業庁が中小企業の支援策の一つとして行ったというものがあります。そのまちづくり補助金の申請の募集という情報を得て、各商店街に私行ってみたんです。そうしますと皆さんのニュアンスとしてはですね、何か面倒くさそうとか、そういう書類を読む時間がないんですとかですね。あと、そもそもそういう書類を誰がつくってくれるのと。それ御自分でと言うとですね、皆さん、いや、じゃあもう無理だと。そこで諦めてしまうというような、本当にそれは変な話、行政の仕事が増えますからやりたくないのかもしれないなと思いつつ、でもやるべきではないですかと思って伺っております。
 先日、視察に伺った富山県高岡市では、商店街と課題を共有するために全店舗のローラー聞き取り調査を行っておられて、これはすばらしいなと。店舗の数にもよるとは思うんですが。さらに商店街で話合いが行われる際の事務方に行政職員が入って伴走型で頑張っているというようなことを伺いました。
 この伴走型の支援に対してあまり積極的な御答弁をいただけないという原因は、現在の人員体制ではできないということだからではないのかなと今、お察ししたんです。もっと能動的に申請主義みたいなもので、申請してくれたらというようなことではなく、もっと行政の側から働きかけて手を入れていただきたいと思います。日頃からですね、顔の見える関係をつくっていくということが、やはり非常に重要で、行政の側とその店舗、事業者の皆さん、あとは生産者の皆さん。こういった方々が一緒になって申請書類の書き方もそうですが、そういうことをむしろまさに事務方作業を行政がやっていくというような姿勢。これが補助金申請へのハードルが下がることにもつながりますし、鎌倉の町への投資が進むということの可能性が広がると私は考えます。
 私の経験上もこの先は伴走型支援をぜひお願いしたいと思うんですが、市長、突然ですけど富山県庁を視察した際に、行政職員がデータサイエンスに基づいたマーケティングを自ら行っていらっしゃるということが、ある意味びっくりもしましたがやるべきではないかと思いました。経済波及効果というものも自ら行政の側がですね、計算をして分析をしてというような、そんな技術を持っている職員がいるということでした。人員配置にも関わることなので、部長に伺うよりも市長に伺いたいなと思ったんですけれども、今、人員配置がないし、今の体制で行くとなかなかやりづらいというふうにも受け止めましたので、こういった商工観光分野に分析技術を持った職員を配置すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○松尾 崇 市長  商工観光分野にデータ分析ができる職員ということでございました。
 課題としますと、商工業の活性化という視点での取組ということでございますから、コロナ禍においてもですね、商店街に10分の10の補助金というところを市としてお出しをしてですね、手を挙げていただいたりということで、商店街といろいろとやり取りをしている現状というところございます。
 我々とすると、そうした取組の状況の中でアンケートを取るということもありますけれども、見えてくる課題について積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、現時点でその人員について何か積極的に取り組んでいく予定はございません。
○17番(くりはらえりこ議員)  予定はなくても予定をつくっていただきたいなと思って質問させていただいております。ぜひ市長、御検討くださいませというところでお願い申し上げます。
 市民の皆様とお話をしますと、お元気な方だとお買物は電車に乗ってとか遠くに行ってということをされて、またお車で出かけて大量購入されて帰ってこられるという方もおられるんですけれども、高齢化が進んでいる中で、やっぱり高齢になればなるほど地元のところで簡単に自分の食べる分だけでもお買物できたらいいなとかですね。そんな中で欲を言えば、生活必需品や食料品が近くの商店街でそろうといいな、なんていうことをおっしゃいます。
 鎌倉市内において、固定的な需要と消費があればですね、供給元の生産者という方々も守られていくので、ひいては食料の安定供給とかですね、利便性にもつながっていくかと思います。だからこそ商店街の活性化事業は大事だなと感じるわけですけれども、だからこそ本当に今後もですね、より補助金をせっかく出すのであれば、ぜひともピンポイントでですね、ここの部分をこうしてあげたら、ここの商店街はもっと活性化できるよというようなアドバイスもしながら、アドバイザーもつけてくださっているというのは分かっていますが、申請がないとアドバイザーは出ていかないわけです。ですから、そこのところを、より積極的に手を入れていただけたらと思います。これもお願いしておきます。
 さて、非接触が今、コロナのせいで求められてしまってですね、急激な機械化・事業化が行われることや、コミュニケーションが減っていくというようなことがあって、技術の伝承の分野でもですね、本当に伝承がままならなくなってきているという話も聞きます。
 時代が変わればなくなる職種があるというのは昔から言われておりまして、残念ながら鎌倉の特徴でもあります森、林、多いんですが、林業の従事者が絶えてしまっているというような、そんな現状もあります。
 今後ですね、絶やしてはいけない守られるべき技術や匠の技というもの。それから、これから復活させたほうがいいんじゃないかというような技術。新たに必要とされる職もあろうかと思いますけれども、例えばもう寺社仏閣の建築をする宮大工とか、代々続くお菓子職人も本当に何百年とやっていらっしゃるところもあります。
 鎌倉の味である建長寺で発祥したと言われるけんちん汁。これには何か豆腐が入っていないと全然けんちん汁じゃないですけれども、そういったいわゆるスーパーで買う豆腐は、そういういわゆる本物のけんちん汁には合いませんというようなこととかですね。そういうのもあるものですから豆腐職人なんかの技術というのも後世に伝えられるといいなというものでございます。いや、むしろ伝えていかねばならない、鎌倉としてと思うんです。
 その絶滅が危惧される技能の中において、鎌倉で唯一のですね、伝統的工芸品と経済産業大臣に指定されている鎌倉彫についてもしっかり守っていかなければならないと思う中で、今後さらなる支援が必要と考えますが、どのような支援を考えておられるかお伺いいたします。
○永野英樹 市民防災部長  ただいま御案内のとおり、鎌倉で唯一伝統的工芸品として指定されている鎌倉彫の高度な技術の伝承及び地場産業としての振興を図ることは市の責務であろうと捉えており、伝統鎌倉彫事業協同組合に対し、同組合が実施する事業などに対して補助金を交付しているところです。
 しかしながら、体験教室等の収入を含む鎌倉彫出荷額は年々減少傾向にあり、出荷額の増加及び後継者の育成を図る必要があることから、ホテルにおいて展示や食器として使い、実際に見たり触れたりする機会を設けるなど、新たな取組を市と組合が一体となって検討しているところであります。
 また、今後は新製品の開発や異分野との協業などにより、鎌倉彫の魅力向上を図ることやインバウンド事業を取り入れるなど新たな需要の喚起や販路の拡大を図るべく、伝統鎌倉彫事業協同組合と連携して取り組んでまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  鎌倉彫にも流派があって、それぞれの魅力というものもあるなと思って、私なんかは見させていただいているんですけれども、鎌倉らしさとか、あとは鎌倉の精神世界をも体現するものでもあるかなと私は思っております。大事にしていきたいと思います。
 このような伝統的工芸品も含め、新たな販路拡大策として市内の商品を扱ったアンテナショップを市内や市外、要するに全国展開、世界に向けても含めですが、展開すべきと考えますがいかがでしょうか。
○永野英樹 市民防災部長  アンテナショップの設置につきましては、場所の確保、費用対効果といった課題がありまして、現状難しいと考えております。
 しかしながら、特産品や地産品を知っていただくことは重要と捉えており、必要な施策については今後検討してまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  今、費用対効果とおっしゃったんですよね。確かに費用対効果って行政がやるところで求められてしまうのかなというのも思うんですけれども、費用対効果を求めちゃいけない部分もあるなと思うのは、まず知っていただくということの重要性というのを感じております。見たこともないものを知る人はいないものですから、だからこそ目につくところで実際使っている様子を、もしくは売っている様子を見せる、見せていくということ。これが非常に重要じゃないかなと思っておりまして、個人的見解ですけれども駅前に観光協会のやってくださっている案内所ありますね。ああいったところでも例えば鎌倉の産品並んでたらいいんじゃないですかねと思うんです。こんなのあるんだと見せていくというところ。そういうようなこととか、あとはもう紙媒体でどんどん外へ外へお知らせいただくこともそんなにお金のかかることではなくて、そういったことをしっかりと、アンテナショップというのはやはり採算度外視でもいい部分に私は当てはまると考えております。御検討をぜひとも前向きに、今後ですね、本当に鎌倉の鎌倉らしい、なくしちゃいけない伝統工芸も含め、鎌倉の味とかですね。そういったものはやっぱり宣伝してこそ、見ていただいてこそだと思いますのでお願いしておきます。
 続いて、地域資源を活用するという事業を創業しやすい環境づくりが大変重要だと考えております。商工の視点から、どのような創業支援策があるかお伺いいたします。
○永野英樹 市民防災部長  本市では創業支援策として、創業支援等事業計画に基づき、商工業元気アップ事業を実施しております。
 これは鎌倉の地域資源や地域特性を生かした商品やサービス、特殊な技術を生かした製品、先駆的なビジネスモデル、地域の課題の解決に貢献するビジネスプランの実施に係る経費を補助するもので、創業に当たり地域資源の活用を考えている方も利用できるものとなっております。
 また、神奈川県が実施しているHATSU鎌倉との連携をさらに強化し、市内在住の起業家の裾野を広げる事業を検討しており、創業を促進できるような環境整備に努めてまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  元気アップ事業をやっていますというのはずっと聞いてはいるんです。ただですね、これに関しても申請主義なんですよね。要するに、御相談いただければ対応します、申請してくれればやってもらうことになるでしょうと、お金の補助もしましょうかという流れがあるのは分かってはいるんですが、先ほども私指摘させていただいたように伴走型がこういうところでも、多分かなり有効になってくると思うんです。なぜならば当事者、要するに生産者、当事者、それから商店を経営している方々の当事者がこういうアイデアがあるんだけれどというところに、じゃあこういう支援があるよ。じゃあこれ新たに起業してみたらどうというような、そういった本当にお互いがつくり上げていくような事業でないとですね、本当に鎌倉に、言い方変ですけれど、根づいて頑張って起業してくださる方ってなかなかそう降って湧いては出てこないだろうと思っております。
 それは若い方々も意欲を持って、この鎌倉の地で起業してくださるという方があるんでしたら、本当に若いからってお金持っていないんだけどどうしようという方もあると思うんですよ。資本金さえあれば、もしくはこういう場所さえあればとかですね。そういった丁寧な聞き取りをしていただいて、そういった方々と一緒になって、ああもうここでこういう事業をやってもらったら本当に鎌倉の市民のためにもなるねと。行く行くはそれこそユニコーン企業みたいな形でですね、本当に夢を売るような、そして雇用も生むような、そんな企業が育ってくれるといいなと思っております。
 そういうふうに考えていくとですね、各事業者さんや生産者さんの頑張りが鎌倉市の税収に寄与するだけでなくてですね、本当にこれこそが鎌倉の魅力だねというような企業に育つとかいうことも大変重要だと思います。
 そこで、例えばですが、ふるさと寄附金の返礼品みたいなことでですね、より今、頑張っているところがさらに知っていただいて、さらに鎌倉の魅力アップ、そして発信するものになってくると大変よいかなと思うんですが、鎌倉市のふるさと寄附金に参加できる事業者に要件があるかお伺いします。
○服部基己 共生共創部長  本市のふるさと寄附金事業の連携事業者として参加していただくためには、国の基準を満たした返礼品を提供できる事業者であって、鎌倉市内に本店、支店、工場または営業所を置く事業者、鎌倉市内において農林水産物の生産を行っている事業者、もしくは鎌倉市内において受給できるサービスを提供する事業者のいずれかの要件を満たしている必要がございます。加えて、物産またはサービスを安定して複数出品できること、前年度の市税を完納していること、関係法令を遵守していることの全ての要件を満たす必要がございます。
○17番(くりはらえりこ議員)  そうしますと新規事業を立ち上げたばかりの企業は、なかなか参加できないなというようなことなのかもしれないなと思って今、伺っておりました。
 私が何でこんなこと聞くかというと、本当にそうした事業者が頑張ることが本当に最終的には魅力アップになるし、税収になるしというところの、いい循環が生まれるというところで伺いたいと思っているわけです。
 そうした事業者さんが参加するためには、どのような手続が必要なのか。それを今、聞いている方が、そうか、それなら頑張って手続しようかと思うようなことを伺いたいと思います。
○服部基己 共生共創部長  連携事業者として参加していただくためにはですね、事業者から市に御相談いただき、市から制度や要件の説明を行った上で返礼品の内容や価格帯について双方で協議を行っていくということになります。これに合わせて連携事業者としての要件を満たしているかの確認に必要な書類も提出していただきます。
 確認が取れた後は返礼品の掲載作業や発送管理などを担っている中間事業者に対して返礼品の写真や説明文を提出してもらうことで、ポータルサイトへの掲載が始まり、正式に返礼品として公開されることとなります。
○17番(くりはらえりこ議員)  そこで今、お話を伺って思うのがですね、先ほども触れましたけれども、それ申請したいんですと御相談が来ました。はい、後は書面読んで後は出してくださいねという対応だと、なかなか寂しいなと思うんですが、そこのところ、先ほど伴走型支援できないですかというお話させていただきましたけれども、そこは丁寧にどういうふうに書いたらいいとか、分からないけど何とかしたいと思っている人の相談、受けていただけますでしょうか。
○服部基己 共生共創部長  ふるさと寄附金事業自体ですね、鎌倉市としてもこれは推進していくべき重要な施策であるというところで、御相談いただいた方にですね、申請書なり何なりを渡して、むげにこれ読んでくださいというようなことは事務方としてしてはいないと私は思っております。ぜひ御相談いただいた際にはですね、こちらとしても丁寧な対応は図っていきたいと思っております。
○17番(くりはらえりこ議員)  そのような御答弁聞けて大変うれしいですが、一つ心配はですね、ふるさと寄附金事業、今、大変皆さん頑張ってくださって伸びていますよねというところで、鎌倉市の税収の部分でですね、伸びていくのにはやっぱりそこに関わる何というのかな、職員の人的な部分というんですかね。お時間が足りていますかとか、人足りていますかというところが気になります。
 市長、これ質問にはいたしませんけれども、そういったところの人員配置というのがですね、先ほどの商工関連のことも含めですが、しっかりとこの先考えていただいて必要な人員は配置していただきたいということをお願いしておきます。
 先日、技能祭に伺った際、様々な技能を持った方や生産者の方からお話を伺うことができたんです。いい機会をいただきました。水産品に関して、気候変動の影響をやっぱり受けているということで、海産物の生息域の変化が今起こっているというのは、やはり当事者が一番よく分かっていらっしゃって、養殖ワカメの生育が悪くなったり採れていたシラスが不漁になったり。また逆にカマスが最近大量に取れていますというようなお話もありましてね。そこで新しい商品開発なんかもされているように伺いました。
 「広報かまくら」11月号にウニの駆除の話が載っていたんですけれども、実際どうなのかなというところで伺ってみたところですね、やはりウニが増え過ぎて困っているというお話を伺ったんです。ここのところ各地でSDGsの取組として迷惑ものだったウニを養殖して商品化しているというニュースをよく見るようになりました。北海道だと何か北海道特産の白菜とかですね、そういうのを食べさせるというようなこと。三重県ではミカン、山口県ではトマトやアスパラガスを食べさせて行政や金融機関がウニ養殖の事業化を一緒になって目指しているという、そういう形があるそうです。和歌山県白浜町でミカンの皮、「近大産ウニ」という名前をしっかりつけてですね、売り込んでいったりですね。あと、愛媛県愛南町では特産の愛南ゴールドというかんきつ系のものがあって、その皮を食べさせてかんきつ風味のウニを作ってみたり、また廃棄されるブロッコリーの茎を食べさせるウニッコリーという商品名。この試験事業を行っているということです。大分県の国東町でも、廃棄されてきた人間は食べられないような昆布の端っこを食べさせて育てていて、水質管理とか水温管理、水量を調整していくと陸上で約2か月で出荷が可能だというようなことなんです。季節を問わず安定的な出荷ができるということも魅力ですし、食べさせるものによっては特徴のある地域特産品という形になるのではないかと。これがまた地域活性化に貢献するのではないかと思います。
 神奈川県で2015年から海藻の代わりに三浦キャベツを与えて、キャベツウニとちゃんと商標登録されているようですけれども、これの研究がされていて、水産庁も一緒になって取り組んでくださっているのではないかと思います。
 この地域資源の活用策として磯焼けを起こしている原因となっているウニを販売するなどの活用についてお伺いします。
○森 明彦 都市整備部長  ただいま議員御紹介がありましたように、密集して生息していました海藻が消失することで磯焼けが起きている海域に生息するムラサキウニ。こちらは一般に流通しているものとは異なりまして、食べられる部分が少ないことから商品価値がほとんどなく、漁師による採捕がほとんど行われていない状態です。
 このムラサキウニの活用につきましては、御紹介ありましたように神奈川県水産技術センターで三浦半島沖で採捕されたムラサキウニに流通規格外のキャベツを与えることで、流通可能な大きさまで育成させる実証実験を実施していると聞いております。
 本市といたしましても引き続き情報収集に努めてまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  今現在は「広報かまくら」にも載っていましたけれども、ウニを廃棄している状況であるということですけれども、資源をある意味、これを資源と捉えてですね、この資源をしっかり循環型ビジネスの事業化を行ってくださる創業者を募集するなどですね、よりピンポイントで力を入れてみたらどうでしょうかと思うわけです。
 市長、先ほどは商工の観点での創業支援について伺ったんですけれども、申請主義で待ちの姿勢でいてもいけないなというところで、農福連携の視野や新たな雇用創出の場という観点で横串を刺して取り組んでいただけないでしょうかと思うんですが、いかがでしょう。
○松尾 崇 市長  漁業者、農業者、生産者とですね、様々な場面で意見交換をしているところですけれども、そういう中で農福連携の話題というのも当然出てまいります。
 そういう中でですね、市の体制が回す必要があるということであれば、そのような体制も取って、当然農福連携というところの視点というのは我々もぜひ進めてまいりたいと考えております。
○17番(くりはらえりこ議員)  水産品や農産品など地産品を消費者に安定供給するためにですね、やはり私は市がもうちょっと安定供給をするためという観点で、連携が本当に必要なんじゃないかなと思っているんです。いろんな組合があったりいろんな産業がある中で、先日も技能祭でお会いした方々とのお話を聞いていて、やはりこういう方々と一緒になって取り組んでいただきたいなと思いました。
 現在、水産品、農産品などの安定供給をするために、市はどのような取組を行っているのかをまず伺います。
○森 明彦 都市整備部長  本市におけます水産業につきましては、漁業者の就労環境を確保するため、漁業支援施設整備の取組を進めています。
 また、農業につきましては生産性向上を図るため、関谷地域の農道整備、地域の中心となる担い手への農地集積・集約化、鎌倉ブランド堆肥の取組を行っています。海から水揚げされた魚介類や市内の畑で取れる野菜などの地産地消に対する取組は、持続可能な食生活を確保する上で今後も推進していく必要があると考えており、引き続き地産品の安定供給に向け、必要な取組を行ってまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  そして、鎌倉市の特産品・地産品・伝統工芸品に対して、商工会議所や観光協会とも協力し合って、ほかの自治体との情報交換や知っていただくためのPRの機会をつくるなど、販路拡大に努めていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○永野英樹 市民防災部長  本市の特産品・地産品・伝統的工芸品について知っていただくことは重要と考えております。これまでもホームページやリーフレットなどによりPRをしてきたところです。
 また、令和4年度、今年度は大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送に合わせて、そごう横浜店では鎌倉殿×13人の御家人たち「ゆかりの地」名産品フェアを開催し、また三島市では三島大祭りにおいて鎌倉物産展を開催し、本市の特産品や地産品を販売しPRをしたところです。
 今後もこれまでの取組や機会を捉え、さらに事業者の販路拡大を支援できるよう、引き続き商工会議所や観光協会などと協力し、取り組んでまいりたいと考えております。
○17番(くりはらえりこ議員)  ぜひとも協力体制が本当に重要だと思います。と言いますのも商工会議所と観光協会の皆さんとお話ししたときにも感じたんですが、何か自分たちは頑張っていますよという、お仕事としてですね、いろいろサポートしてくださっていることは分かりました。
 しかし、商工会議所と観光協会自身が稼げるかといったときに、今、稼ぐ内容もないというかですね。というのも商工会議所に登録するメンバーに対して、登録料を2年間に3万2000円かかっているというような状況で、そこに店舗さん登録してくださいよという登録料も5,000円かかるというようなことで、そういったところがハードルになってですね、登録しない。勝手にやりますというなら勝手にやればいいというのではないと思うんですけれども、そういった登録できないところの店舗に対しての支援がなくなってしまうようなこともあったりですね。要するに各店舗が自分たちを知ってもらって、そして商工会議所にもお金が入るというようなシステムをつくっていかなくてはいけないのかなというのもちょっと一つ課題として認識しております。ぜひ、連携しっかりお願いいたします。
 2つ目の項目に参りますけれども、市長、オーガニック給食というのをマニフェストにうたっておられます。まず、マニフェストに上げられた理由というのをちょっと、どのようにお考えになっているのか伺いたいと思います。
○松尾 崇 市長  オーガニック給食をマニフェストに掲げたというところですけれども、子供たちの健康というところに対しての意識をより持っていただくこと、もしくは様々なオーガニックという取組を通じて環境や社会ということにも関心を持っていただくことというところを、こうした給食ということを通じて実現をしていくということを教育委員会として連携してやっていきたいと考えているところです。
○17番(くりはらえりこ議員)  私もオーガニック給食と聞いて、ああ毎日オーガニック給食食べられたらいいなという雰囲気だけでもすばらしいなと思って受け止めました。
 それで学校給食で取り上げるということは本当に重要なことで、要するに食生活の3分の1を学校で給食を食べるということになるわけですから、非常に体づくりのためにも重要なことだなと思うんです。
 また、今、おっしゃってくださったように環境にも配慮できるんだというところで言うと、化学肥料や化学農薬を使わないというところ。これがいわゆるそこの作物を育てる土壌とか、そこに暮らす生物にも影響があり、生態系の中の循環で食物連鎖の中で最終最後、人間の口に入るものになるということで、生態系との共生を考えることで、いわゆるヒト、ホモサピエンスという種が守られるということにもつながるのかなと思うわけです。
 小学校や中学校でのオーガニック給食に関する今年度の取組について、まずお伺いしたいと思います。
○佐々木 聡 教育文化財部長  本市では令和4年度から学校給食にできる限りオーガニック食材を取り入れることとしておりまして、有機農業の日である12月8日と翌9日に小・中学校で初めてオーガニック食材を使用した給食を実施いたします。
 小学校は3校でニンジン、大根、コマツナを使用した給食を実施。中学校ではニンジン、大根のオーガニック食材のほか、低農薬で生産された特別栽培米、昔ながらの伝統的な方法で製造されたみそや高野豆腐、ワカメなどの使用を通じて、環境負荷への配慮がなされた食品への理解を深める契機としたいと考えております。
○17番(くりはらえりこ議員)  では、そのオーガニック給食を実施する上での課題は何と捉えていらっしゃるでしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  オーガニックや有機等、農産物に表示する場合には、JAS規格への適合が求められております。これを生産しようとする場合には、あらかじめ登録認証機関から認証を受ける必要がございます。認証に当たっては、複数年にわたって農地に農薬等を使用していないことや、隣接地から使用禁止資材が流入しないような措置の実施など厳しい基準をクリアしていく必要がございます。
 そのため、近隣では認証を受けた生産者が少なく、オーガニック食材を使用するにも、その調達先が見つかっておらず、給食で使用できるだけの供給量を確保できないことが課題であると認識しております。
○17番(くりはらえりこ議員)  まさに給食に使用するオーガニック食材の生産や安定的な供給に向けて、私は市内の生産者との話合いの場を持つべきと考えますが、いかがでしょうか。
○佐々木 聡 教育文化財部長  市内にJAS認証を受けた生産者が存在していないため、市内農家からオーガニック食材の納入を受けることができない現状がございます。生産量や品質、流通経路の開拓などの課題はございますけれども、まずは市内産の食材の使用機会増加に向け、庁内関係課と連携を図りながら優先的に地場産物を提供してもらえるよう取組を進めたいと考えております。
○17番(くりはらえりこ議員)  そうするとですね、オーガニック給食いいなと思ったんですが、なかなか道は遠いなとも感じます。
 給食に使用するオーガニック食材の生産、本当にここのところに手を入れてかなきゃいけないのかなというところを思います。
 子供時代からの食習慣や栄養状況が将来にわたる健康寿命を左右することからも、オーガニック給食による子供の体づくりが大切と考えます。いかがでしょう。
○岩岡寛人 教育長  オーガニック食材を学校給食へ導入することで、子供たちがこれからの日本社会の担い手として、まさに健康的に成長していくための一助となると考えておりますし、先ほど議員もおっしゃっていただいたとおりですね、農業や畜産業がもたらす環境負荷の観点を学ぶ大変重要な機会になると考えておりますので、持続可能な開発に係る教育の機会としても最適であろうと思っております。
 ですので、回数自体がですね、なかなか増えていかない状況においても、教育という観点からは大変大きな効果がある施策であると感じております。
 オーガニック食材を給食に活用する日にはですね、給食一口メモを入れるなど食育につながる取組も積極的に行いまして、子供たちが自分自身の身体や健康について学ぶきっかけとなるとともに、持続可能な社会の担い手となるよう継続的な取組を進めてまいりたいと考えております。
○17番(くりはらえりこ議員)  今までお子さんの給食について伺いましたけれども、この後、御高齢の方に対するところで伺いたいと思うんです。
 鎌倉市で実施している高齢者に対する配食事業というのもありますけれども、厚生労働省が作成した地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドラインというのを踏まえて、今どのような栄養管理を行っているのか伺います。
○濱本正行 健康福祉部長  本市では食事の確保が困難な高齢者に対しまして、訪問による食事の提供と安否確認を目的とした配食サービス事業を民間事業者に委託をして実施をしているところでございます。
 実施に当たりましては、今、御紹介いただいたガイドラインを踏まえまして、1食当たりのカロリーや栄養バランスのほかにですね、必要に応じて栄養士または管理栄養士の助言、指導を受けて調理を行うことなどの要件を定めまして栄養管理を行っているという状況でございます。
○17番(くりはらえりこ議員)  また、私も職員とお話ししている中でですね、食材の調達に関して、結局今のところ配食事業者にその部分を委ねられてしまっているということを伺いました。
 先ほどもお子さんの給食のところでも申し上げましたけれども、市民の健康を守る食の部分でですね、なかなか食材の安定供給とかというところの課題もある中で、でもやはり鎌倉市民の健康というのを考えた上で、そういった販路、何ていうんでしょうね、つないでいくというんでしょうか、作る方と販路と、そしてそれを鎌倉市が使わせていただくというようなところに持っていけたらなと思います。
 子供から高齢者まで、あらゆる世代にとって食べるものは心や体の健康に大きな影響を与える重要なものであります。鎌倉市として、食と健康づくりにどのように取り組んでおられるのかお伺いいたします。
○濱本正行 健康福祉部長  本市では、第3期鎌倉食育推進計画や鎌倉市健康づくり計画において、あらゆる世代との食育や食と健康づくりの推進に庁内関係各課、関係機関等とともに取り組んでいるところでございます。
 鎌倉食育推進計画の進捗管理を行います鎌倉市食育推進会議では、学識経験者として鎌倉女子大学、関係団体として鎌倉商工会議所、JAさがみ、漁協等に委員をお願いいたしまして、互いに連携をしながら市内での食育を推進しているところでございます。
 また、食を通して豊かな環境、健やかな心身を地域で育むまちづくりを基本目標として掲げまして、食と心身の健康づくりの推進、地場産物の使用の推進、食の安全性についての情報発信等に取り組んでいるところでございます。
○17番(くりはらえりこ議員)  まさに産官学民連携というと、鎌倉女子大は本当に栄養管理の部分でですね、栄養士になるような方が育つ学校です。ですから、そういう方々がこの鎌倉市にいらっしゃるということで、そこの皆さんと一緒に協力していただくということをぜひ今後も進めて、さらに市民の健康を守っていただきたいと思います。
 続きまして、3つ目の都市計画、都市整備についてお伺いしたいと考えております。
 実は私、9月定例会でもまちづくりについて少し取り上げさせていただいておりますけれども、まず、鎌倉市の全体、鳥の目で見てこの町はどういう町なんだろうというのが、都市計画というのはそこから始めるものだろうなと思うわけです。鎌倉市の中でも鎌倉市の都市マスタープランというのがありますけれども、これがここに向かっていくのだろうと、そこに向かっていかなくてはおかしなことになるんだろうと思うんですが、ちょっといま一度私、これを見てみなくてはいけないと思ったのは、やはり今、新しいまちづくりをしようとしているさなかですので、鎌倉市全体のいろんな事業が、まだ今優先順位をつけなければ進んでいきませんというような話もいろいろある中で、まず最初にここを確認しなくてはいけないなと思っております。
 最新の市の救急車の現場到着時間は全国と比べてどうなのかお伺いします。
○木 守 消防長  令和2年中で比較しますと、119番通報を受信し、救急車が現場に到着するまでの全国平均時間が8.9分で、鎌倉市の平均時間は8.3分であり、全国平均よりも約36秒早くなっています。
○17番(くりはらえりこ議員)  全国平均の数値がどんな意味を持つのかというところを言い始めると、もう確かにとなるんですが、しかしそれが全国と比べて平均値に近い形なんだなというのは確認できました。
 そして、これが実はコロナ禍よりも前の現場到着時間よりも今現在が少し到着が遅くなっているというのを確認いたしております。その差、一、二分なんですが、ただですね、よく言いますね、1分変わると10%ぐらい致死率変わるんだみたいな話もよくデータで出てきますけれども、その一、二分って大変大きくて、でもしかしコロナ禍において救急車の到着が少し遅れるのには、やはり防護服のようなものを着たりですね、というような手間が入っているのだろうということが、それは理解しなくてはいけないところです。でも、そこをいかに短くするのかという視点でいろいろ町も考えなきゃいけないなと思っています。
 あと、市内横須賀線の踏切が遮断した場合、迂回路のない場所は何か所あるのかお伺いします。
○木 守 消防長  市内に横須賀線の踏切は17か所あり、迂回することが困難な場所は1か所です。
 その1か所についても防御活動計画により、あらゆる手段を活用して消防活動の万全を期するように準備を整えております。
○17番(くりはらえりこ議員)  消防はすごいなと思うのはですね、もう何が何でも助けに行くんですという、その気持ちを持っていつもやってくださっているので、市民としては大変ありがたいと思っております。
 こういった市の全体のゾーニングとして、どのような町の姿を理想としているのか。そこをまずお伺いします。
○林 浩一 まちづくり計画部長  鎌倉市都市マスタープラン、こちらでは基本理念を暮らしに自然、歴史、文化が生きる古都鎌倉としております。そして、骨格的な都市構造の考え方といたしまして、緑で分節化された都市構造の維持のため、現状の市街地規模、土地利用を継承することや安全で活力のある都市空間の形成のため、拠点の整備や産業、観光、文化空間の整備などを掲げております。
 また、徒歩と公共交通を中心とする交通ネットワークの形成のため、交通システムを整備として骨格的な幹線道路の整備や市内の各地域と周辺市との結びつきの強化、こちらを方針としております。
○17番(くりはらえりこ議員)  まちづくりにおいて道路整備は非常に重要と考えております。市内の都市計画道路の整備状況と課題についてお伺いします。
 例えば、由比ガ浜関谷線。これはどうしていくのか。
○林 浩一 まちづくり計画部長  令和3年3月31日時点で市内の都市計画道路の整備済区間の割合は約84%でございます。
 一方で、道路網密度が低く、計画幅員も狭いなどの課題が認識しております。
 由比ガ浜関谷線につきましてですが、平成25年に策定いたしました都市計画道路の見直し方針におきまして、現計画のままでは歴史的風土保存区域や史跡、台峯緑地を通過することなどを課題として捉えまして、平成27年に改訂した都市マスタープランにおいて、交通マスタープランなどの見直しの際に計画の変更を検討することとしております。
○17番(くりはらえりこ議員)  それでその過去につくられた交通マスタープランが、平成16年に改正されているんですよね。ここから普通はこういったものの見直しって5年単位なのかなと思う中で、もう随分20年近く経過して改訂の必要があると私は考えるんですが、いかがでしょう。
○林 浩一 まちづくり計画部長  鎌倉市交通マスタープランは鎌倉市の将来の都市像に合わせた道路施設整備及び交通事業管理計画など、総合的な交通政策の基本方針を定めまして、平成10年3月に策定の後、平成16年5月に改定し、現在に至っております。
 議員御指摘のとおり、改定後20年近くが経過している中で社会情勢も変化いたしまして、高速横浜環状南線や横浜湘南道路の整備をはじめ、高齢化に伴う移動支援が必要な地域の拡大や運転手の高齢化等による公共交通サービスの低下など、近年交通分野を取り巻く環境が大きく変化していると認識をしており、令和4年度はAIとカメラを活用した交通量計測により交通状況を把握するとともに、公共交通の実態を把握するなどの基礎データを収集いたしまして、交通マスタープランの見直しに向けた準備をしているところでございます。
○17番(くりはらえりこ議員)  では、しっかりこの後ですね、交通マスタープランをつくりながら、そしていろいろ道路そのものの劣化も進んでいますので、保守修繕していただきたいと思います。
 その部分、保守修繕は今現在どのように実施しているか。そして解決策はどうと考えているかお伺いします。
○森 明彦 都市整備部長  道路舗装の修繕につきましては、平成24年度に策定しました道路舗装修繕計画に基づき、修繕を実施しております。
 現計画策定時から10年が経過したことや舗装の厚さが薄い、生活道路の多くが国の交付金対象外となったことを受け、令和3年度はバス通りなどの主要な道路を対象に路面性状調査を実施し、令和4年度に道路舗装修繕計画を策定する予定としており、この計画に基づいて修繕を実施してまいります。
 なお、平成24年度に策定しました計画の未実施箇所や、これまでにいただいた要望箇所につきましては緊急性などを考慮しながら順次修繕を実施してまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  まだまだ市内の道路では凸凹が見られます。もっと積極的に修繕を進めていただきたいんですが、いかがでしょう。
○森 明彦 都市整備部長  繰り返しになりますが、道路舗装の修繕につきましては、バス通りなどの主要な道路を対象に今年度末までに策定を予定しております道路舗装修繕計画に基づき、国の交付金を活用し着実に進めてまいります。
 また、平成24年度に策定しました計画の未実施箇所、これまでに頂いた要望箇所、これらにつきましては緊急性を考慮しながら、なお一層積極的に取り組んでまいります。
○17番(くりはらえりこ議員)  続けて、県道に関しても一応鎌倉市にある県道で、今、都市計画決定されたものがありますけれども、県道腰越大船、これ昭和13年当初、都市計画決定されて深沢地域整備事業に合わせて拡幅する都市計画決定が令和4年3月1日にされています。
 その資金計画はどのように考えているかお伺いします。
○林 浩一 まちづくり計画部長  土地区画整理事業で整備を予定しております県道腰越大船、こちらに係ります資金計画につきましては国庫補助金のほか、土地区画整理事業の保留地処分金や、また市費、こちらを見込んでいるところでございます。
○17番(くりはらえりこ議員)  鎌倉は本当に都市計画決定をしたのが昭和のそれこそ13年というのもあります。そんな中でですね、今、やっと動き出そうとしているというのを見るとびっくりするんですけれども、都市計画決定をしたのであれば、やっぱりしっかりとその計画にのっとって整備を進めていかなくてはならないと考えております。
 それで、先ほども伺いましたけれども、由比ガ浜関谷線に関してはですね、いわゆる鎌倉のすてきな緑の骨格があります。その骨格を縦断するような道路計画に今、なっているわけです、地図上。それをどうするのかというのは、多分ですね、どうしたらいいんだろうと。この緑をですね、壊すわけには行かないなとかですね、悩み多き道であると思います。
 しかしですね、この鎌倉市域全体のゾーニングを考えたときに、縦横無尽に道路が走れる形にすることが本当にいいのかどうか。それはもちろん渋滞対策でちょこちょこと信号の長さを変えたら解決するんですというのであればどんどんやっていただきたいんですが、実はもう長年渋滞対策はどうなっているんですか、交通計画どうなっているんですかというようなことで、本当に市民のストレスがずっと解消されないままずっと来ています。この鎌倉という町は。
 そういったときに市域全体のゾーニングをもう一回見直してみていただけないだろうかと思うんですね。
 例えば、この都市マスタープラン、この中にもちゃんと地図が載っていましてね。都市整備地域と古都継承地域という捉え方をして、要するに鎌倉市を大きく2つのゾーンに分けて考えているというのがあるんです。このゾーンはそもそも緑の骨格、緑がある種分断している町のつくり。分断しているんだけれども、そこを分断したままでいいのかといったときに、こういう今、もっと詳細で言えばですね、玉縄と大船と深沢と腰越の地域が都市地域として今、ゾーニングされています。それから鎌倉地域が古都継承地域としてゾーニングされています。この地域はそもそも性質が違うのですというところをしっかり心の中に落とし込んでですね、都市計画をしなくてはいけないと考えております。
 鎌倉では、山、川などの地形や線路などが地域を分断しています。大きな課題である渋滞問題。ここを解決するためには都市計画や交通計画に基づいた改善が必要だと考えております。その地域を分断しているものをどうやってつないでいくのか。その地域をつなぐ道路や橋、それから人や物を輸送する交通機関を含めて鎌倉市全体の都市計画や交通計画の見直しを行い、改善すべきと考えますが、今後の展開について伺います。
○林 浩一 まちづくり計画部長  今、御指摘いただきました由比ガ浜関谷線、これにつきましては先ほども御答弁をさせていただきましたが、交通マスタープランなどの見直しの際に計画の変更を検討するということは既に申し上げさせていただきました。
 本市都市マスタープランにおきましては、緑により分節化されました市街地構造を維持するとともに、拠点整備、徒歩と公共交通を中心とする交通ネットワークの形成、これを図るということを基本方針としているところでございまして、先ほど申し上げましたけれども、社会情勢の変化、高速横浜環状南線など、こういった道路の整備を始めまして、移動支援が必要な地域の拡大、公共交通サービスの低下などによりまして、交通分野を取り巻く環境に変化が生じてきていると、このように認識をしております。
 交通状況の変化を的確に把握するとともに、都市マスタープランなどの関連計画との整合に留意をしつつ、交通マスタープランの改定、こちらを図っていきたいと思っております。
○17番(くりはらえりこ議員)  以上で私の一般質問を終わらせていただくんですが、ぜひともですね、そもそも論で申し訳ないんですが、都市計画と都市計画道路。とにかく交通マスタープランも含めですね、この町をもう今、課題山積だという中で一番市民の皆さんがストレスに感じているこの渋滞対策。これは道路が解決するんだと私は思っているんです。
 ですので、外周のどこからこの古都継承地域に観光客を呼ぶのか。そして、どこの地域の皆さんが都市整備地域の集積した都市構造の中にアクセスできるのか。そういった都市計画の視点をいま一度しっかり検討していただければと思いまして、以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(前川綾子議員)  お諮りいたします。ただいま一般質問中でありますが、本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
                    (「なし」の声あり)
 御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会することに決しました。
 なお、残余の日程については、明12月8日午前9時30分に再開いたします。ただいま御着席の方々には改めて御通知いたしませんから、御了承願います。
 本日はこれをもって延会いたします。
                  (17時58分  延会)

令和4年(2022年)12月7日(水曜日)

                          鎌倉市議会議長    前 川 綾 子

                          会議録署名議員    中 村 聡一郎

                          同          竹 田 ゆかり

                          同          松 中 健 治