では、まず1点目に、結婚歴のない非婚のひとり親家庭に対する寡婦控除のみなし適用について、お尋ねいたします。
 昨年9月4日、最高裁が婚外子を差別している民法の規定を憲法違反とする判決を下しました。国連自由権規約委員会が日本政府に対して、婚外子の差別規定の廃止を勧告してから20年目の画期的な判決です。日本政府が国連の4つの委員会から9度にわたって勧告を受け続けてきた中、最高裁大法廷では裁判官14人全員の意見が一致しました。この判決を受けて、東京都新宿区が早速10月から、婚姻歴のないひとり親家庭に対して寡婦控除のみなし適用を行い、保育料や区立住宅家賃などの負担を軽減すると発表し、既に実施をしています。新宿区では、ほかにこども園の保育料、学童クラブの保育料、区立幼稚園の入園料と保育料、私立幼稚園の就園奨励費補助金と保護者負担軽減事業補助金の4事業も対象としているそうです。
 そこで、まず、本市におけるひとり親世帯でこういった制度の対象となる世帯があるのかどうか、教えてください。
 次に、現在保育を受けている保護者のうち、ひとり親家庭であるのに寡婦控除が適用されていないという方がどのくらいいらっしゃるのかも教えてください。
 そして、住み続けたいと選んでもらうためにも、他市では取り組んでいない市民税への適用も視野に入れてはどうかと考えます。保育を利用していなくても、ひとりで子育てをしておられ、寡婦控除の対象とならない世帯が茨木市にどれくらいおられるのかという把握はされているのでしょうか。実際に、こういった制度が導入可能かどうかも含めて答弁をお願いいたします。
 この問題の最後に、茨木市では、新宿区のように保育料以外にも寡婦控除を適用すれば負担軽減になる制度がどのくらいあるのか、教えてください。
 2点目に、総持寺地域のまちづくりについて、お尋ねいたします。
 まず、1月に発表されました茨木市総合交通戦略案で目指している視点について、幾つかお伺いいたします。
 最初に、バス路線について、お伺いいたします。戦略案では、スマートコミュニティからJR総持寺駅へ向けたバス路線の新設とあります。しかし、この路線は東和苑からのバスが15分に1本の間隔で通る路線で、現在でも便利のよい路線ではないかと感じています。
 私は、この地域でバス路線について検討する場合、藍野病院から国道171号に出る沿線地域や三島丘など、本当の意味でバス利用不便地域となっている路線についての検討を行うべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。特に、三島丘では、週に1回、1本しか来ないバス路線の維持で、だれが利用できるというのでしょうか。こういった辛うじて残しているといった路線について、三島丘だけではないと思いますので、交通戦略協議会ではどのような意見が出て検討が行われたのか、お聞かせください。
 そして、阪急総持寺駅の東側、高槻市と隣接する地域には利用するバスすらありませんが、この地域の交通戦略に関する市の見解をお聞かせください。
 そして、今回、JR総持寺駅とのネットワークの強化を目指し、阪急総持寺駅駅前広場を含めた周辺道路の整備計画が示されたことは、今までJR開駅に向けた整備以外に何もしないのかと不安に思っていた地域住民の思いに応えられるものだと思います。この整備を進めるに当たって、広範囲に及ぶ周辺住民への事業説明などはどのように行われるのか、ご説明ください。
 JR茨木から阪急茨木市間の一方通行化についても、1点だけお伺いいたします。私が傍聴させていただいた平成25年度第1回交通戦略協議会では、この一方通行化について会長からも厳しいご意見が出されていたと記憶しています。そのことが戦略案には一言も触れられていませんが、どのような検討がされたということでしょうか、教えてください。
 また、今回いい機会ですので、もう1点お伺いしますが、まちづくり寺子屋について。まちづくり寺子屋は定期的に開催されていますが、ここで出された市民の意見等、どういった形で政策に反映されているのか、教えてください。
 次に、こういった大きなプロジェクトを進めるに当たっては、その地域に住む住民との協働でまちづくりを進めるべきだという立場で幾つか、お伺いいたします。
 東芝工場跡地で進められるスマートコミュニティ構想ですが、あれだけ広大な敷地の活用をするのですから周辺住民には大きな影響が考えられます。市として、現在ある住環境や周辺商店への配慮や影響などはどのように考えておられるのでしょうか。また、構想を進める東芝に対して、周辺への配慮を求めるなどの要請は行っていただいているのでしょうか、それぞれ答弁をお願いいたします。
 このスマートコミュニティ構想と(仮称)JR総持寺駅という2大プロジェクトが進む地域には、西国札所の総持寺をはじめ、疣水神社や太田茶臼山古墳、夏には蛍が見られる西河原公園やウオータースライダーのある西河原市民プールなど、観光資源として有効に活用すれば、観光客の増大など地域活性化につながる可能性はほかの地域に劣らないものがあり、この機会に広い視野でまちづくりを考えるべきだと思いますが、市としてはどのように考えておられるのでしょうか、見解をお聞かせください。
 市道庄中央線の地元説明会では、工事が始まると住宅地内の通り抜け車両がふえることによる危険や、市のまちづくりに対する説明不足を訴える声が出されていました。事業ごとの説明会だけでは説明不足と感じている方が少なからずいらっしゃる中で、今後このような意見をどのように拾い上げ、整備計画に反映させていくお考えなのか、お聞かせください。
 3点目に、図書館について、お尋ねいたします。
 施政方針では、来年度、音訳ボランティアによる朗読会の開催など、さまざまな事業を市民ボランティアとの協働により推進するとありますが、まず、これまでのボランティアの活動状況について、教えてください。そして、来年度、活用を強調されているボランティアによる事業にはどのようなものがあるのかと、その効果について、教えてください。
 次に、それらの事業は、なぜ図書館職員ではなくボランティアを活用して行うのか、答弁をお願いいたします。
 2つ目に、図書館の運営のあり方について、お尋ねいたします。昨年9月の文教常任委員会で、指定管理者制度の導入につきましては過去平成21年に検討し、本市におきましてその導入は難しいと判断いたしましたと答弁されていたと記憶しているんですけれども、平成21年に検討された具体的な内容と、直営が適していると判断した理由について、教えてください。
 最後に、図書館がさらに市民生活になくてはならない施設として活用されることを望む立場からお伺いいたします。
 昨年の本会議や委員会での議論を振り返りますと、図書館は本や資料を介して、人が集う市民の情報拠点であり、経費面においても近隣市の人口30万人以上の市の図書館と比べても効率的な運営に努めておられるという理解をしているのですが、今後、本市の図書館の運営をどのように考えておられるのでしょうか。新年度を迎えるに当たって確認のためお伺いして、1問目を終わります。