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令和 8年 6月定例会( 6月12日)  日程第2 一般質問
山下 竜太郎(新政クラブ)
1 市民の個人情報と権利を守る事前登録型本人通知制度の導入について
近年、他人の住民票の写しや戸籍謄本等を不正に取得し、身元調査などに悪用したり、特殊詐欺などの犯罪に利用したりする悪質なケースが全国的に問題となっている。呉市では、こうした不正請求を抑止し、個人の権利・利益の侵害を未然に防止するため、令和6年7月から「事前登録型本人通知制度」を導入している。これは、事前に登録した市民の住民票や戸籍謄本等が代理人や第三者に交付された際、その事実を本人に通知する仕組みである。近隣自治体の状況を見ても、多くの市が市民の個人情報保護と人権配慮の観点からこの制度を導入、あるいは既存の制度と併用して実効性を高めている。本市においても、市民が安心して暮らせるまちづくりを進めるため、この制度の導入が不可欠であると考えるため、以下の3点について問う。
 (1)本市において、過去に住民票や戸籍謄本等の不正取得、あるいはそれに伴う個人情報の漏洩や人権侵害の事案、また特殊詐欺等への悪用が疑われるケースは把握されているか、現状の認識を伺う。
 (2)現在、本市では窓口での住民票や戸籍謄本等の交付請求に対し、法律に基づく厳格な審査を行っていると思うが、代理人請求や弁護士・司法書士等の特定事務受任者を含めた第三者からの請求に対し、不正取得を未然に防ぐためにどのような対策を講じているのか。
 (3)県内他市(呉市、福山市、尾道市など)では、不正取得が発覚した後に通知する制度だけでなく、即時性・実効性があり、事前の抑止効果が期待できる「事前登録型」を導入・併用する動きが広がっている。市民の権利を守る独自施策として、本市でも「事前登録型本人通知制度」を導入すべきと考えるが見解を伺う。

2 固定資産税の賦課について
固定資産税は、本市の税収において市民税と並ぶ大きな財源の柱であり、令和8年度当初予算においても、その安定的な確保は財政運営の要となっている。しかし、その税額決定は市側が一方的に評価し課税する「賦課課税方式」がとられており、納税者がその適正さを自ら検証することは極めて困難である。全国的には、自治体による課税誤りが97%の市町村で発生しているという衝撃的なデータがあり、主な要因は、住宅用地の特例適用漏れや、取り壊された家屋への課税継続、登記誤りなど、事務的な確認不足によるものである。本市においても、過去に家屋の評価の誤りや土地の地目認定の誤りなどによる還付事案が発生しており、これらは決して他山の石ではない。納税者が行政を信頼し、納付しているからこそ、一度誤りが発生すればその信頼を根底から揺るがす深刻な問題となる。賦課課税方式という構造的な課題に向き合い、本市における潜在的な課税誤りの掘り起こしと、万が一の際の市民への誠実な対応について、以下の3点について問う。
 (1)本市における固定資産税の課税誤りの状況について
 (2)本市における固定資産税の課税誤りの防止策について
 (3)市民自らが課税状況を確認できる仕組みについて

3 学校屋内運動場の空調整備について
近年、日本の夏季における猛暑は「災害級」とも表現されるほど厳しさを増している。かつてのように「暑さは耐えるもの」という精神論が通用する時代は終わり、現在は明確な「命のリスク」として捉えなければならない。特に学校の屋内運動場は、広大で風通しが限られる構造上、熱と湿気がこもりやすく、熱中症のリスクが極めて高い空間となっている。全国的にも、体育の授業や部活動中に児童生徒が救急搬送される事案が後を絶たず、空調設備がないこと自体が、学校の安全管理上の重大な課題であると言わざるを得ない。また、これは単なる「快適さ」の追求ではなく、「教育環境の質の向上」に直結する問題であり、極端な高温・低温環境下では、子どもたちの集中力やパフォーマンスが著しく低下する。屋内運動場は、日々の体育や部活動のみならず、全校集会や式典、学年行事など、学校教育の要となる場所であり、適切な温度管理を行うことは、教育の質を担保するための最低限のインフラである。さらに、忘れてはならないのが「防災拠点としての避難所の質の向上」である。本市の多くの学校屋内運動場は、災害時の指定避難所となっており、大地震や豪雨災害が発生した際、避難所が夏は酷暑、冬は極寒の環境であれば、避難生活を送る高齢者や乳幼児、障がいを持たれた方々の健康を二次的に害することになる。近年、全国的に「避難所の質の改善」が強く叫ばれており、屋内運動場への空調整備は、地域住民の命を守るための防災投資そのものである。こうした背景を踏まえ、本市の取り組みについて以下の3点について問う。
 (1)今年度、佐方小学校の屋内運動場に空調設備を導入することとされているが、実際に稼働する時期について見解を問う。
 (2)本市の現在の計画では、全小中学校の屋内運動場への空調整備が完了するまでに、令和13年度までかかるとされているが、少しでも早く、すべての児童生徒に安全で快適な環境を提供できるよう、財源の確保や施工方法を工夫し、全体の整備計画を大幅に前倒しして実施することはできないのか見解を問う。
 (3)学校の屋内運動場は、放課後や休日、地域のスポーツ少年団や社会体育の場として、多くの市民に広く利用され、地域のコミュニティの拠点となっているが、今後空調設備が順次整備された場合、これら社会体育活動などの一般利用の際にも、空調を使用することは可能となるのか、現時点での方針を伺う。
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